シリア難民 人類に突きつけられた21世紀最悪の難問 みんなのレビュー
- パトリック・キングズレー, 藤原朝子
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2017/04/08 08:53
みんながせかいをたいせつにするように
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投稿者:くりくり - この投稿者のレビュー一覧を見る
アメリカがシリアにスカッドミサイルを撃ち込んだ。日本政府は支持するそうだ。
マスコミも、今までシリア情勢をあまり取り上げてきたわけではないが、アメリカが絡んでくると、俄然報道するのだ。しかし、視聴者は判断できないだろう「いいのか?悪いのか?」。シリア人の苦難の報道が少ないからだ。
「(日本が)戦争する国(になること)反対」を叫ぶ人の中にも、世界平和について叫ぶ人の声はあまり聞こえてこない。シリア問題についてのシュプレヒコールも聞こえてこない。政治にある程度モノをいう人たちであっても、日本のことしか言っていない。
箱根神社に行ったとき、何気に参拝者の残していった絵馬を眺めた。そのひとつに感動し写めってきた「みんながせかいをたいせつにするように ジェイド」。書かれたイラストから子どものものだとわかる。名前から見て外国の。全て平仮名だから、日本に住んでいるのか?子どもでもグローバルな視点で世界平和を願っている。
政治に物を言える(選挙権がある)おとなの日本人は、もっと日本が世界に果たす役割を考えた方がいい。そのためにも、世界の人々の苦しみを知るべきだろう。
本書はシリア、アフガニスタン、エリトリア難民の苦難の足跡を丁寧に取材している。
ハーシム・スーキというごく普通のシリア人に難民を主軸にして、さまざまな国からの難民を取材。
自宅を政府軍に吹き飛ばされたハーシムは、故郷を破壊され、夢と希望を失った。
そして、「出国」という選択肢しか残されていない難民の状況はいずれの国も同じである。
しかし、EUは「密航業者」がいるから難民が来るのだとして密航の取り締まりに奔走するちぐはぐさ。テロリストの恐怖もあおられている。
著者のパトリック・キングズレーは、戦後最悪の難民危機へのヨーロッパの対応を恥じ、嘆いている。
今読むべき本だろう。
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