２５の小さなおはなし みんなのレビュー

毎日新聞の公募童話とプロ作家の掌編童話

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投稿者：たけぞう　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

毎日新聞で童話が公募されていた時期があります。
２週間に１度プロ作家による作品掲載があり、２カ月に１回、
読者最優秀賞が選ばれます。
つまり２カ月のうち３回はプロ、１回は読者作品になります。

そのうちの2010年度分の募集回数５回分（５×4作）の
掲載作品に、プロのみの回の5作を加え、合計25話の
掌編童話集となっています。

編集者は後路好章さんで、童話の世界では有名な方です。
残念ながら公募は2年で終わってしまいましたが、
また盛り上がればいいなあと思っています。

この作品集も、プロならどうまとめるか、少ない枚数でどう作品に
するかのエッセンスが入っており、興味のある人にはきっと
参考になるでしょう。
おわりにでは、後路さんによるワンポイントアドバイスもあります。

掌編童話は面白い取り組みだと思いますし、
新聞で読み逃がしていたものをじっくり読めるので
文庫本にされたのも嬉しいです。

気になるのは、この本は子どもたちにどれくらい届いたかと
いうことです。そして、読ませたいと思う親たちに
どれくらい届いたかもです。

中川李枝子さん、角野栄子さんなどのビッグネームも
原稿を寄せていますが、一冊限りで二年目は続かなかったので
残念なのです。でも絵本ではないし、字の本を読む子に対しては
少し短いかもしれません。
そのあたりの加減も、続かなかった理由なのでしょうか。

内容はいいと思うのですが、なかなか難しいものだと思いました。