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「僕の魔剣」シリーズ みんなのレビュー

  • 著者:宮澤伊織, イラスト:CHAR
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みんなのレビュー4件

みんなの評価4.0

評価内訳

  • 星 5 (0件)
  • 星 4 (1件)
  • 星 3 (3件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
4 件中 1 件~ 4 件を表示

忘れてしまった本当の気持ち

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投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る

魔剣《夜来たる》にとりつかれた早瀬吏玖を監視するため、彼の通う高校に潜入している<火神結社>の《凍月》才森加奈子は、早瀬吏玖の友人の鷹野香織の尽力もあり、次第に学校に馴染み始め、これまでの冷たい印象から少しは笑顔を見せるようにもなって来た。
 しかしその穏やかさは所詮は仮初のもの。《清焔》竜胆めらの師である《鉄暁》ホルスト・ゾーンタークが現れ、<火神結社>の決定として《夜来たる》の奪取を命じたことで、彼女は本来の立場に立ち戻らなければならなくなってしまった。

 そのための手段として、早瀬吏玖の保護者的な立場となっている芹沢墨緒を襲撃、拉致監禁して、早瀬吏玖を説得させようと試みる。そのことを知った《象られた力》貫肌心花は、彼女を助け出すために、<火神結社>に戦いを挑む。
 一方、早瀬吏玖の許には、<兵器廠>の《虚数》鋳流が訪れ、共に<火神結社>を襲撃しようと誘惑するのだった。

 魔剣は誰が生み出したのか、なぜ生まれたのか。その背景が少しずつ明らかになって来た。一方で、正義の味方然としている<火神結社>の目的は未だ明らかにならないまま。結局、早瀬吏玖は、自分の直感を信じて戦い続けるしかない。

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太古の呪いの結末

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投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る

魔剣《夜来たる》を持つ早瀬吏玖のベッドに、魔剣《虚数》を持つ<兵器廠>の鋳流が潜り込んできた。吏玖を自分のパートナーに誘うためだ。魔剣《象られた力》の使い手である貫肌心花の乱入でうやむやになったものの、吏玖の心にもたらした影響は大きい。
 魔剣《鉄暁》の所有者だったホルスト・ゾーンタークが討たれたことで、<火神結社>内部で徒弟から職人に昇進した魔剣《清焔》の使い手である竜胆めらは、自分を裏切った魔剣《凍月》の使用者である才森加奈子や、吏玖への恨みを高めつつあった。そして魔剣《フィアサム・エンジン》の所有者だった我牙理を利用し、鷹野香織や芹沢墨緒まで巻き込み、恨みを晴らそうとする。

 シリーズ最終巻。終盤にドタバタと畳んだ感じはある。<火神結社>との戦争中に、味方同士で戦う理由はなかろう。せめて全滅させてからだったらともかく、中途半端に残したままでは、後ろから討たれる可能性もあった。
 色々と設定を仄めかしていたけれど、終わり方はあっさりと、全ての理由を祖父に押しつけ、竜頭蛇尾とも言えなくもない結末だった。

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魔剣に負けず助けよう

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投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る

祖父・俊夫の残した魔剣《夜来たる》にとりつかれた早瀬吏玖は、魔剣を集める<火神結社>の《凍月》才森加奈子から監視される立場になった。友人の鷹野香織に魔剣のことは秘密にしなければならないので、日常に微妙な軋みが生じる様になる。
 そんなある日、吏玖は右手に《象られた力》を宿した中学生・貫肌心花と出会う。自分と似た境遇に同情した吏玖は彼女を自宅に連れて来るも警戒されてしまう。そんな彼女の世話は祖父の教え子だった芹沢墨緒に任せ、<火神結社>の《清焔》竜胆めらを警戒していたところ、魔剣を折ろうとする<兵器廠>の《虚数》鋳流の指示で《フィアサム・エンジン》我牙理が襲撃をして来て、心花を連れ去られてしまった。

 とにかく他の魔剣を折りたい《夜来たる》に振り回されつつ、何とか抵抗しようとする吏玖だが、徐々にその思考は好戦的になっていく。しかしだからこそ、同じような境遇の女の子には普通にいて欲しい。だが、いきなり知らない少年に懐く少女がいるはずもなく、徹底的に警戒されてしまうのだ。
 ラブコメに動機付けをしようと真面目に取り組んでいる部分はあるのだが、それは上手くいった部分もあり、ちょっとうまくいかなかった部分もある感じだ。あとは、異能バトルという視点で見れば、もうちょっと互いの立場を明確にしての戦いの方が、真剣味が増すのではないだろうか。いまは敵が単なる異常者集団にしか見えないし。

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必然性が理解できない

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投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る

早瀬吏玖が祖父の遺品を整理していて見つけた日本刀は生きていた。そしてそれはなぜか少女の見た目をしている。<夜来たる>と名付けたそれの目的は、同じ様な魔剣を折ること。どうしてそれをしなければならないのかは、彼女にも分からないらしい。
 いきなり襲ってきた魔剣の所有者を撃退した吏玖のもとに、才森加奈子という魔剣所持者がやってくる。彼女は魔剣を集めている<火神結社>の一員らしい。そんな彼女は、吏玖が魔剣を手放す気がないと知ると、襲い掛かってきた!

 個人的には、魔剣を少女の見た目にした物語的な必然を感じられない。ゆえに、全般的に意味が分からない。むしろ、物語の端々から感じる設定を考慮すると、もっと硬派な演出にして、ネチネチと設定を詰め込み、中国古代史を絡めてストーリーを展開した方が、面白くなるような気がする。
 ただ問題は、そういう設定にするとラノベ的には売りにくい可能性があるので、分かりやすいご褒美も必要かも知れないが…。

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