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凜一シリーズ みんなのレビュー

  • 長野まゆみ
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みんなのレビュー9件

みんなの評価4.3

評価内訳

  • 星 5 (2件)
  • 星 4 (5件)
  • 星 3 (1件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (1件)
2 件中 1 件~ 2 件を表示

紙の本白昼堂々

2003/10/01 22:08

想いの形

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:沢居すだち - この投稿者のレビュー一覧を見る

 実は、上海少年に収録されているのを読んだ時、私はこれが「恋愛」の物語として書かれたことに気が付きませんでした。
 私は、凜一をいわゆる「まともな」少年だと思っていて、ラストで氷川が凜一に好意を示し始めたのも、今までの作品に見られたような(?)ほのかな、微妙な気持ちの揺れ動きの芽生えを描いたものだと解釈していたのです(所々に性的要素があるのは気になりませんでした。長野さんの作品にどんな突拍子もない描写が出てきても、今更驚きはしないので……)。
 単行本が発行されてみて初めてやっと「全体がそういう趣旨で書かれている」ということを理解しました。

 それまでの作品では、少年同士の性的な関係はごく自然に生活の一部みたいになっていて、特に恋愛感情がどうのこうのという次元で語られる事はありませんでした。
 ですから、むしろここにきてハッキリと「同性愛」という枠で囲い、改めてテーマにされたことは、長野読者としては「何で今さら?」と怪訝に思わずにはいられませんでした。

 白昼堂々シリーズが世に出されたきっかけの一つとして、長野さんがJUNE系のノベルズに触れたことが挙げられるようです。
 インタヴュー等の中で、彼女はJUNEについて「どれを読んでも爆笑してしまう」と述べていますが、一方で「爆笑してしまうほど馬鹿馬鹿しいと思えるものを、どこまで真面目に書きうるか挑戦してみたかった」と述べたと聞いています。
 それは、白昼堂々シリーズがおおっぴらな「純文学版JUNE」であるという単なる裏付けではないように聞こえます。
 長野さんは、少年愛を「恋愛」という観点から表現することに関心を持ち始めたのではないでしょうか。

 今まで前提とされていた少年たちのセクシャルな描写は、無意識な愛、家族的な愛、友情を超越した愛、歪んだ愛情から吐き出された欲、愛の渇き……「愛」から来るものであり、ある日突然出会って惹かれた、という「恋」という形態を取って表れるものではなかったように思います。
 事実、このシリーズ以降、長野作品では、少年愛が「恋愛」という位置でたびたび扱われるようになってきました。

 当時、このシリーズは、賛否両論作品の一つとして読者に取り沙汰されました。
 「まるっきりのJUNEノベルズとレベルが変わらない」という批判も多かったのですが、凜一という人物像の不可解さによるものも多かったのではないでしょうか。

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電子書籍若葉のころ(凜一シリーズ)

2020/06/01 10:45

青く美しく…

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ナタデココ - この投稿者のレビュー一覧を見る

凛一シリーズ最終章。あらすじとしては「氷川との関係に限界を感じていたところに、有沢現る」となりますが、有沢が戻って来たことと、正午の復活で話全体に勢いが感じられました。思えば凛一シリーズ4作は綺麗に起承転結になっていますね。
凛一シリーズはどの作品もとにかく風流で美しい、どこかノスタルジックな気持ちになるものがあります。
これまで氷川の凛一への想いはどの程度のものなのかというのを読者としては上手く測れずにいましたが、それも最後に氷川が答えてくれたように思います。
凛一シリーズは凛一と氷川の関係がお話の軸にはなるけれど、周囲の登場人物も魅力的で特に今回は千迅と有沢の台詞の鋭さには個人的にもぐさっとくるものがありました。
凛一は個性的な人達に囲まれていつでも話し相手がいる幸せ者のようでいて実は千尋が家庭を持った今、何もかも「頼れる」存在は居ない。その孤独を抱えているからこそのなびきやすさ(これは有沢が帰って来てより浮彫になる)と、それでも必死でやっているんだという健気さが心にしみます。
賛否両論あるかもしれませんが、私はこのエンディングが美しくて好きです。凛一シリーズを最後まで読んで本当に良かったと思えるどこまでも青く綺麗な作品でした。
(正午をメインにしたスピンオフ作品があったらそれもまた面白かっただろうな…)

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