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砂の上の植物群(新潮文庫) みんなのレビュー

  • 吉行淳之介
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みんなのレビュー5件

みんなの評価4.2

評価内訳

  • 星 5 (1件)
  • 星 4 (3件)
  • 星 3 (1件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
3 件中 1 件~ 3 件を表示

紙の本砂の上の植物群 改版

2019/01/26 00:35

吉行淳之介の性描写は誰も真似できない

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

柔らかな文体で書かれているので、「さすがに吉行淳之介は性描写の天才だな、いや神だな」と感嘆しているところに、「でも、これって、SMプレイだよな?これって、今だったら淫行で捕まっちゃうよな?これって倫理的にどうなの」と自分でつっこみをいれてしまった。作者と主人公・伊木は同じ年で父を亡くしている。作者の父は朝ドラ「あぐり」でも有名になったエイスケさんで伊木の父と同様に自由奔放な人であったようだ。自分が父が死んだ年齢を超えてしまったとき、もう永久に父を超える苦しみを背負い込むことになると感じてしまった。

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紙の本砂の上の植物群 改版

2002/06/23 20:00

性を扱った小説は湿潤な方がどきどきするし興奮する。そして、まとわりつくこの陰翳こそが、死ぬまで癒されることのない生の孤独をとらえている気がして…。

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:中村びわ(JPIC読書アドバイザー) - この投稿者のレビュー一覧を見る

 雨に降り込められてしまう梅雨どきというのは、エロティックな小説を読むのにふさわしいシーズンなのではあるまいか。雨音が響く家の内は密室度が高まり、けだるい。やがて訪れる夏の日の解放感に向けて、梅雨の国の男女は、多かれ少なかれかびくさい鬱屈を抱え込んでいる。
 永井荷風に『つゆのあとさき』という小説がある。適当なタイトルが見つからず、このタイトルに落ち着いたというようなエピソードがあったやに記憶するが、何やら淫靡な感じが漂ってきて、荷風のエロスにいかにもふさわしい。

『砂の上の植物群』は大きなベストセラーになった小説で、性にこだわった小説を書きつづけた吉行淳之介の代表作だ。そんなこと書くまでもないことだろうが、「趣味は読書。愛読書はハリポタに江国香織や辻仁成」という若い読者たちにとっては、「この人だれ?」ってなものだろう。
 いい年をした私だって、『夕暮まで』という小説がはやり、「不倫」という言葉がまだ特異な意味として定着していなかった時代に「夕暮族」なんていう言葉が流行語になったことも知ってはいるものの、吉行淳之介を読もうなんて考えたことはなかった。脂に薄汚れたおやじたちの性を描いた小説なんて、どこが面白かろう。一番やり過ごしたい代物である。
 その気持ちは今も大して変わらず、避けて通って何ら不都合のない要素ではあるが、季節は梅雨だし私も身の内に多くの陰翳を抱え込んだ中年になった。呼び寄せられてしまった…と言いたいところだが、それではあまりに上品ぶりすぎというものだろう。

 主人公の伊木というセールスマンのいささかファナティックで変態的な性生活を追っていく。物語の屋台骨を成す18歳の少女とのショッキングな関係の始まりに続いて、伊木の古くからの友人が強姦未遂で拘置される。その井村の痴漢経験を語るくだりに、まずはハッとさせられる。
 今さら何てこともないから書いてしまうけれど、長年、満員電車に揺られての通学、通勤をしていた私には、ご多分に洩れず不愉快な被害経験がいくつかある。まあ、気持ちや衝動はわからないでもないけれどねえ…と思っていたけれど、そのような行為に走ってしまうように作られた男性の性が悲しく、行為の対象とされてしまう女性という自分の性が悲しくもあった。
 井村の痴漢人格が詳述されたエピソードに、なるほどと感心させられるのを手始めとして、上記の男女の性、そして生につきまとう悲しみが全体を覆っている。これは、そういう小説なのである。

 18歳の少女が、親代わりである姉の化けの皮をはごうと、主人公の伊木に悪だくみをもちかける。「ひどい目にあわせてほしいの」…と。
 はじめ伊木はミイラ取りがミイラになったように、少女の姉との性の中に溺れ込む。が、それはアメーバのように彼に襲いかかってきてまとわりついたのではなく、「伊木一郎の加虐的な兇暴な感情と、それを受止める京子の躯とが、ふしぎな調和を示したのである」。
 京子の性の嗜好をつかんだ伊木が、それを利用することで「ひどい目にあわす」残酷な結末には興奮を禁じえない。破滅を自覚しながらも、短い充足を求めて極限へ向かっていってしまう男と女。その姿が自然であるのは、やはり中年の性なのだろう。

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紙の本砂の上の植物群 改版

2002/03/27 10:22

吉行エロイぞー

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:白井道也 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 「原色の街・驟雨」を読んだ時はそんなに思わなかったけど、この「砂の上の植物群」では吉行のエロさがみなぎってて良かったです。高校生の明子が主人公の伊木をつかまえて「姉をひどいめに合わせて」って言うけど、そこでとった伊木の行動が凄い。そのシーンを地下鉄の中で読んで、僕は完全に興奮してしましました。

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