西行花伝(新潮文庫) みんなのレビュー
- 辻邦生
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西行花伝 改版
2023/01/23 21:06
歌に生きる
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投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
辻邦夫の読んでいなかった小説は、これが最後です。佐藤義清すなわち西行の生涯を、弟子の藤原秋実が、関わりのあった人を訪ね歩く形で描く。時には西行自身の言葉・手紙の形をとるけれど、和歌が散りばめられて、歌びとらしい物語である。保元平治の乱の前後から鎌倉幕府初期に至る73年の人生に、鳥羽院、待賢門院、崇徳院、平清盛、源頼朝、慈円などと歴史上の有名人物が西行とかかわっていく。若くして出家した西行は、世間から無関係になったのではなく、俯瞰するように世間と関わっていたようだ。人の宿命に意味を与えるために、歌に生きた。
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