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警視庁強行犯係・樋口顕 みんなのレビュー

  • 今野敏
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みんなのレビュー10件

みんなの評価4.0

評価内訳

  • 星 5 (6件)
  • 星 4 (3件)
  • 星 3 (1件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
3 件中 1 件~ 3 件を表示

紙の本リオ

2007/08/12 21:39

警視庁強行犯係に似つかわしくない樋口警部補の人柄が印象的

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ドン・キホーテ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 以前、『鼓動』というタイトルの付いた警察小説の競作集を読んだことがあり、その作家の一人に今野敏がいた。そこでの作品がどうであったかは、もう忘れてしまった。書店で偶然取り上げ、買い求めたのがこの『リオ』である。
 警視庁刑事部捜査一課強行犯係の警部補が主人公である。所轄署の刑事とある事件の捜査本部で共同で事件解決に当たる物語である。副題に警視庁強行犯係樋口顕とある。
 地味でシャイな主人公だが、上司や仲間には頼りにされている。その樋口が事件の発生した荻窪署に設置された捜査本部で活躍する。この事件とは別に連続して殺人事件が発生するが、これが最初の事件とどのように関わってくるか。その辺りの筋立ては見えているのだが、アプローチが興味深い。
 また、樋口の心の中で世代論が展開される。樋口は40歳という設定だが、その世代を指導してきた団塊の世代との係わり合いである。通常は絶え間なく続く組織内でのノウハウの継承は、世代間で移転されて行く。それが組織としての意義であり、個人事業との違いである。
 警視庁のような大組織になると、「団塊の世代」という世代が大きなウェイトを占めてくるのかもしれない。世代などは継続しているがゆえにあまり意識されないのが普通ではあるまいか。
 もう少しマクロに見るとたしかに世代という論議は有効かもしれないし、意味が出てくるのかもしれない。しかし、一般的にはそれほどの目に見えた実像は姿を現さないのが一般的であろう。
 その世代論を除けば、本作品は娯楽作品としては大いに楽しめたのである。この樋口警部補を主人公とした作品は続編があるようなので、強行犯係には似つかわしくない樋口の性格はかえって目立つ。このキャラクタをうまく育てて行ってもらいたい。

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紙の本ビート

2008/06/29 21:32

刑事の苦悩と崖っぷちに追い込まれた心情描写が秀逸

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ドン・キホーテ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 今野敏のシリーズ物である。主人公は警視庁刑事部強行犯係に属する樋口警部である。私はすでに、『リオ』、『朱夏』を読んでいるので馴染みがあった。
 強行犯係には似合わない性格の樋口警部であるが、そこが小説になり得る点でもある。
今回も殺人事件がストーリーのメインではあるが、その解決に重点を置いているわけではない。といえば、残るは捜査側の内情である。最近、警察小説というジャンルが出来上がってきたような趣があるが、警察小説はイコール推理小説ではない。とくにわが国では私立探偵の活躍する歴史や土壌がないので、捜査側といえば警察に決まってしまう。検察モノなども加わっているようだが、やはり捜査現場は警察の独壇場である。
 捜査側が警察ならば、主役は刑事である。今回はシリーズの主役である樋口警部がストーリーの主役になっていない。今回は殺人事件に金融機関がらみの事件が加わっているので、強行犯の捜査一課だけではなく、経済事犯を担当する捜査二課も加わっている。
 主役は捜査二課の刑事である。その刑事が追っている容疑者と刑事の身内である次男との関係がストーリーの根幹を成している。刑事は身内の犯罪に強い確信を持っており、独自の捜査を行うが、意外な結末を迎える。
 刑事の苦悩がうまく描かれているが、刑事という職業柄、身辺がきれいでなくてはならない。身辺とは身内、家族を含むのである。こういう職業は目に見えない社会的な制約を課せられていることがよく分かる。
 このストーリーは刑事の次男がのめりこんでいるダンスにも焦点が当てられている。親である刑事、樋口警部や抜け目なく登場する荻窪署の氏家刑事などもダンスに対する考え方が変わってくる。一般に考えられているダンスというものの概念を変えさせてくれる。この辺りの常識が変化する様子も社会風俗の一つとして興味深い。EXILEの人気や渋谷の通りなどを歩いてみると、実感として感じられるのである。
 事件解決の有り様が中心ではないことは分かるのだが、あっさりし過ぎていて物足りなさが残る。推理小説ではないことも分かるが、もう少し推理小説派にもサービスして欲しいというのは欲張りすぎであろうか。

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紙の本朱夏

2007/12/09 21:22

妻との会話、覚えていますかな?

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ドン・キホーテ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 警視庁捜査第一課強行犯係・樋口警部補の物語である。前回、『リオ』を読んで、この樋口警部捕に魅力を感じたので、続編ともいうべき本書を読んでみた。
 設定等は前回とまったく同様で、所属も警視庁刑事部捜査第一課である。登場人物も前回活躍した連中が再度登場するというサービスぶりである。すなわち、荻窪署の生安課にいる氏家巡査部長などである。
 さて、肝腎の内容だが、これが如何にも小説的である。といってもめったにないからこそ事件となるのであり、小説になるのである。そこを小突き回してはいけない。結局樋口警部補は妻の言動や会話について、ろくに覚えていないという結論になる。何を聞かれても生返事だったということだ。夫婦の会話は必要欠くべからざるものである。これが失われると、破綻の源になる可能性が大である。そこまで行かずとも、今野は日常的に些細と考えられている出来事に焦点を当てているところが面白い。
 誰しも細君の話には耳を傾けているようで生返事だったりする。結局後で思い返しても内容が思い出せない。大いに反省すべきことである。
 これにはもう一つのプロットが重なる。警視庁警備部長宅に脅迫状が届けられたのである。郵便を使わず、直接メール・ボックスに投函されていた。警備部長宅を知っていたものの犯行である。こういうお膳立てがどのように絡んでくるのかが小説の筋立てとして利用できるところだ。
 主人公の身内が事件に巻き込まれるようなストーリーは、1回きりならば良いかもしれないが、シリーズ化するような場合にはネタが尽きてしまいかねない。そういうリスクを冒した甲斐があったようで、面白く読めた。うまくいくと続編への期待が高まるのが自然である。
 しかし、警察の、しかも強行犯係の扱う事件にネタが尽きるということはないであろう。ぜひ、樋口警部補と氏家巡査部長のキャラクターを生かしてもらいたいものである。

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