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みんなのレビュー6件

みんなの評価4.3

評価内訳

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5 件中 1 件~ 5 件を表示

日本社会党を通して戦後の日本の全体像に迫る画期的な書!

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書は、2000年に出版された、日本社会党を通して日本の全体像に迫ろうとする画期的な書です。第二次世界大戦後、日本社会党は誕生しました。戦前の無産政党を糾合し、社会主義国日本を目指しての結党でした。しかし、以降、半世紀、一度として単独政権を打ち立てることなく、ついに崩落してしまいます。社会党の歴史は、日米安保体制=自由主義陣営を打破する闘いとそれに絡まる路線・派閥抗争の軌跡でもあります。ソ連型社会主義と共振するその理想主義は議会制民主主義と居合れない側面ももっていたことは事実です。こうした日本社会党という視点から日本を見てみると少し違った全体像が見えてくるかもしれません。

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現在の政治状況を考える上で重要な参考文献

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:kjcc41shiro - この投稿者のレビュー一覧を見る

~本書で語られる日本社会党の沿革~
1. 現行憲法施行後、初の国政選挙での比較第一党の獲得。
2. 保守系成党との連立による政権運営。
3. 党内路線対立を原因とする政権離脱・野党転落。
4. 保守合同により成立した自由民主党政権に対する劣勢。
5. 60年安保闘争での法案成立阻止失敗、およびその後の議会勢力拡大の失敗。
6. (本書の冒頭でも述べられている)党内での「内ゲバ」の繰り返し:
 …社会党「右派」・「左派」の分裂や、その後の民社党、社民連などの中道左派政党の分離・離脱。
7. (話が前後するが)戦前のマルクス主義陣営内での講座派(共産党系)と労農派(戦後の社会党へとつながる)の対立を引きずった事を発端とする、日本共産党に対する(特に社会党内右派からの)根強い不信感。
8. 自民党長期政権下での議会勢力数の低迷と長期停滞(いわゆる「野党ボケ」)。
9. 冷戦終結により、資本主義と社会主義のイデオロギー対立が無意味下する中で、党の存在意義の再定義の失敗:
 …細川非自民連立政権での党の存在力低下や、自民党との連立による村山内閣樹立に打って出るも党勢を回復できず。
10.「大野党」日本社会党の終焉:
 …社会民主党への党名変更、民主党への「合流」を断られる。

こうした状況を見てゆくと、1.から5.までの流れが、民主党の辿っている道との「相似形」を強く感じさせられる。
・(小沢自由党を引き込んだ効果が大きかった)政権交代の実現。
・その後の政権運営の迷走と党内対立の激化、さらには分裂。
・(小選挙区制や「第三極」政党の存在などが絡みつつ)安倍自民党に対する「惨敗」による野党転落。
・集団的自衛権および安保法制反対の運動拡大にもかかわらず党勢に回復の兆しが見えない。 など

しかし、社会党や民主党の弱さを嘆いて、「結局は自民党しか選べない」というのでは、この国の大多数にとって「不幸」だろう。
なぜなら、現在の安倍自民党はかつての長期政権時代の自民党とは比べものにならないほど右傾化し、党内の意見の多様性を失っている。
さらには、近年の国政選挙で有権者の4割以上が「棄権」している上、世論調査でも約4割が「支持政党無し」の状態である。
この「支持政党無し」の層や、自民党や共産党を「仕方なく支持している」層の中に、本来であれば「穏健な保守」から「中道左派(リベラル)」の政策を指向する人の割合はかなり高いだろう。
こうした「穏健保守」あるいは「リベラル」層の支持を受け止め、政権獲得を狙える「存在感のある野党」が出来ることを強く希望する。
この「存在感のある野党」の立場を担うのが、党勢を回復した民主党になるか、それとも野党再編による新党になるかの議論はここでは措く。
それでも、安倍自民党や公明党に投票しなかった「多数の有権者」とって、自分たちの意見を国政に反映させる窓口の役割を果たせる政党をどのように「育てる」かを考える上で、日本社会党が辿った轍を反面教師にすると言う意味で本書は良い参考になるだろう。
奇しくも「連合政権樹立」をぶち上げた共産党に対して、他の野党各党がどういうスタンスをとるべきかを考える上も本書は一読の価値があると思う。

ところで、日本社会党の設立メンバーとなった労農派マルクス主義者の一部グループが、戦時中の「革新官僚」として名をはせた岸信介を盟主に担ごうと画策したと本書で指摘されている点は興味深い。
尊敬する「お祖父様」の背中を無邪気に追いかけている「お坊ちゃま総理」にこの事をどう思うか質問したら、どんな返事をするだろうか?

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日本社会党といまの社民党を考える その2

9人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:良泉 - この投稿者のレビュー一覧を見る

7月27日付け朝日新聞によると、菅直人首相の私的諮問機関「新たな時代の安全保障と防衛力に関する懇談会」が首相に提出する報告書案の全容が明らかになったとある。
その骨子には、「非核三原則に関して、一方的に米国の手を縛ることは必ずしも賢明ではない。」「武器輸出三原則下の武器禁輸政策は見直しが必要。」「PKO参加5原則は、修正を積極的に検討すべきだ。」
まるで自民党国会議員のホームページでも見るような「いさましい」文面が並ぶ。
報告書は8月上旬にも首相に正式に提出され、今年末に民主党政権が策定する「防衛計画の大綱」のたたき台となる。
記事には、「自公政権時代の主要な論点をおおむね引き継いだ上に、長く「国是」とされてきた非核三原則に疑問を投げかけた・・・菅政権がどこまで大綱に取り入れるかが焦点」などとある。
あくまで私的諮問機関の報告段階だから、などとあなどっていてはいられない。自民党時代には、「私的」と名付けられた“あやしげな”機関が、肩書きだけは大層な人たちの名を借りて提言に重みをつけ、そのまま党の政策決定にまで持ち込むという手法が多くとられたことを思い出す。
民主党もついにここまで出してきたか、という感じである。
普天間問題に極端に示されるように、防衛問題・安全保障問題に関し、民主党の考え方は自民党とほとんど違うことが無い。
そればかりか、この参院選前に偶然示された菅首相の本音、税制問題に関しても両党の考え方はほぼ完全に一致する。
もはや、この国の政治は、見せかけの二大政党制の影で、全くの一党独裁が進んでいるといえる。徐々に徐々にではあるが、恐ろしい翼賛政治が再現されようとしている。
もちろん、賢い有権者達は気づき始めている。こんなの本来求められるべき二大政党制じゃないと。
しかし、今の日本の政治に、そのような賢い有権者を受け入れることが可能な第三局は存在しない。そのような政党は、小選挙区制で散々痛めつけられ、消滅の道をたどる。
そして、行き場の無くなった多くの賢い有権者たちの落胆が、選挙の低投票率化を促す。
かつての日本には日本社会党という政党が存在した。自民党一党独裁政権時代ではあったが、その二分の一の数を頼りに、一定の歯どめ役を果たしてきた。
日本社会党の衰退の歴史は、そのまま日本の民主度合いの低下の歴史である。
日本社会党が唯一残した財産である社民党はいま存亡の危機にあると言える。本当にこの党がこのままつぶれてしまって良いの?
日本社会党の歴史をたどることにより、見えてくるものがある。われわれが今の日本の政治において必要としているもの。自身が賢い有権者であろうとした時に必要としているもの。それが何か。

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日本人を愚弄した政党の正体

10人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:塩津計 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 非武装中立論というありもしないウソを日本人に垂れ流し続けたあげく、自民党と連立を組んだ途端「現実に目覚めて」自衛隊容認、日米安保条約は日本に不可欠と完全方針転換。なーにこれ、あなたがたの50年間はウソと欺瞞の歴史だったの? そうなんです。全部冗談だったのです。村山富一は社会党左派の大物でしたが実態は国体政治と称して自民党の梶山静六らとカラオケ三昧。政治資金までひそかに自民党から融通を受けていたとか。これが正義と平和の党とうそぶいた日本社会党の正体だったとは。吐き気がしますなあ。

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日本経済新聞2000/4/23朝刊

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:伊奈久喜 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 ろうそくの炎は燃え尽きる寸前、輝きを増す。村山政権は社会党にとってのそれだったのだろうか。かつて日本社会党と呼ばれた社会民主党に往時の輝きはない。社会党は九六年一月の村山退陣、その直後の党名変更によって、歴史的使命を終えたようにも思える。
 本書は、戦後政治のなかでの同党の歩みを文献だけでなく、多くの関係者へのインタビューに基づいて再現する。社会党に対する視点は一貫して批判的である。
 社会党はとうとう一度も過半数の議席を与えられず、単独政権を担えなかった。この党の外交・安全保障政策にはあまりにも問題点が多すぎた。
 例えば「反米」を叫びながら「中立」を主張した。毛沢東は「日本の社会党は不思議な政党ですね」と皮肉ったという。日中関係の正常化では公明党が大きな役割を果たした事実が知られるが、社会党はほとんど役割がなかった。朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)と極めて近く、韓国の存在は長い間、この党のなかでは否定されていた。
 社会党を担い、支持した人々の間にあった理想主義が、冷戦という国際的文脈のなかで変形した結果なのだろうか。変形の過程で生じたのが、路線をめぐり、あるいは人間関係がこれに絡んだ党内の派閥抗争だった。著者はこれらの流れを淡々と描いてゆく。
 秀逸なのは現実主義と理想主義との関係をめぐる著者の分析である。現実主義が権力のための権力追求にうつつを抜かせばシニシズム(急進右翼)に堕落する危険がある。理想主義が現実から遊離するときにはドリーミズム(夢想主義)とでもいうべき急進左翼に堕してゆき、それはシニシズムと重なり合う。
 要するに社会党の理想主義は、日本の現実と離れてしまったのだろう。本書は、棺を覆っての社会党の歴史的意味を考えさせる。それは、社会党の流れをくみ、同じような政策的対立を党内に抱えて伸び悩む現在の民主党に対する警告のようにも読める。
(C) 日本経済新聞社 1997-2000

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