横しぐれ みんなのレビュー

横しぐれって、いい響きのあるいい言葉ですね

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投稿者：ふみちゃん　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

「横しぐれ」とってもいい言葉だと思う、情景も想像できる。時雨は秋の終わりから冬の初めごろに突然降る雨のことで、もちろんタイ風の季節のころに降る激しい雨ではない、木枯らしを伴って時には天からというよりは横から降ってくる、これが横しぐれ。何度も買い手申し訳ないがいい言葉だ（といっても私は初めて聞く言葉だけど）。父や父の友人が旅先の松山であった托鉢僧は山頭火ではなかったのかと主人公は想像することから始まる、後藤明夫や木山捷平氏の小説のようにまったりと時が流れていくという感じで進むのだが、途中から亡父と関わりのある女性の話が持ち出されたりする、そこは丸谷氏の作品だ。他にも記憶喪失になった少年を描く「初旅」（これも面白い）などの３作品が収録されている