ルネサンスの神秘思想 みんなのレビュー
- 伊藤博明
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評価内訳
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ルネサンスの神秘思想
2015/02/01 21:46
思想からルネサンスへのアプローチ
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぶろっこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
私たちがルネサンスと聞くとすぐに思い浮かべるのはダンテが記した『神曲』といった文学作品やボッティチェッリの描いた『プリマヴェーラ』のような芸術作品の傑作であるが、それらの作品が生み出される裏にはルネサンス期独特の精神世界があった。本書はそれらの神秘思想に焦点をあててルネサンスにアプローチしている。
内容はフィチーノのプラトン研究やピーコ・デッラ・ミランドラの思想など哲学的な思考が深く掘り下げられており正直難しく感じられる箇所もあった。しかし、そういった箇所には関係のある絵画などの図版が多数引用されておりとても興味深く読むことができたように思う。
また、その他にも占星術やカバラなど当時のオカルト思想などにも触れられており、この時期の世界観を知るにはもってこいの一冊である。
ルネサンスの神秘思想
2020/03/26 11:00
私たちが知らないもう一つのルネサンス思想・文化史です!
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、ルネサンス期に蘇った古代の神々と叡智の信仰について詳細に解説した、私たちが知らない「もう一つのルネサンス文化」とも言うべきものの書です。中世の暗黒時代の後、ヨーロッパではルネサンスと呼ばれる復興時期が訪れますが、その時期には私たちがよく知っているギリシャ・ローマ時代の哲学や思想だけではなく、実は、エジプトや古代ヨーロッパの数多の神々が召喚され、「古代神学」なるものが大興隆したのです。同書では、自然魔術、降神術、占星術、錬金術、数秘術、呪術的音楽、カバラなどを取り上げ、当時のもう一つの復興について見ていきます。
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