環境・福祉政策が生み出す新しい経済 “惑星の限界”への処方箋 みんなのレビュー
- 駒村康平(編著), 諸富徹(編著), 全労済協会(編)
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紙の本環境・福祉政策が生み出す新しい経済 “惑星の限界”への処方箋
2023/07/11 20:25
環境保全と経済成長を対立させる時代は終わった
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:雑多な本読み - この投稿者のレビュー一覧を見る
SDGsという言葉を知っている人は多いが、ごく普通に実践している人は少ないというのが日本の特徴と言われる。SDGsのトップに来るのは貧困の克服だが、環境問題としてしか見ていない。しかし、開発途上国の絶対的貧困の問題が克服されるまえに、地球温暖化・気候変動による新しいリスクが高まっており、一部の先進国が行き過ぎた開発や環境負荷を考えない経済成長を追い求めていることは否定できない。ただでさえ、氷河が解け、水位が上がることにより生活場が奪われかねない状況が生まれつつあり、EEZが変わりかねないと言われている。少なくとも、気候変動により集中豪雨が続き、一方では日照りが続く地域が頻繁に出ていることは間違いない。目次を見ると、
第1部 総論 ― いま何が問われているのか
1 本書の構成と概要
補 章
2 経済成長・幸福と自然
3 環境と経済成長
4 温暖化の緩和・適応と貧困・格差問題
第2部 新たな社会を展望する
5 新しい経済構造を切り拓く サーキュラー経済の意義
6 経済成長の定義・測定の見直し
7 現代社会のウェルビーイング
― 経済成長・格差・地域との関わり
8 持続可能なライフスタイルを選択できるのか
― 日独のアンケート調査の分析より
あとがき、参考資料、索引 となっている。
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、将来発生する巨大災害リスクの可能性とコストについて警告を発している。これを回避するには、直ちに温暖化・気候変動を緩和し適応する必要があり、資本主義のあり方、金融システム、生産・流通システム、コーポレートガバナンス、働き方・労使関係などをトータルで見直す時期にきているという。そこで、リニア経済からサーキュラー経済への転換、リサイクル程度にとどめることがない取り組みを提起する。各章とも読みごたえがある。一読してほしい本である。
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