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だから優しく、と空が言う みんなのレビュー

  • 中島未月, HABU
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みんなのレビュー2件

みんなの評価3.7

評価内訳

  • 星 5 (2件)
  • 星 4 (0件)
  • 星 3 (0件)
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  • 星 1 (0件)
2 件中 1 件~ 2 件を表示

紙の本だから優しく、と空が言う

2009/12/27 11:02

自在な詩形で語られる、そらとひとへのまなざしが優しい。

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:wildflower - この投稿者のレビュー一覧を見る

クリスマス・イヴに手許に届いた1冊です。

作者の中島未月さんは、ご自身のblog「はれ、ことば」で

ほっとできる言葉と写真とのコラボレーションを展開されてきました。

昨年6月の『「好き」からはじめよう大切なことに気づく45のメッセージ』には

ほんのりと温かくて芯の強い佇まいが、すっきりと五行に収まっていて

それ以来大好きな作家さんのひとりです。

ちょうど1年前の『だいじょうぶ。の本』で身近なものの写真を使って

そっと語られたやさしい肯定のメッセージが、うんと拡がりをもっての

本作です。

写真集のような詩文集です。

五行歌の形式をとるものもあり、そうでないものもあります。

テーマは空。刻々と変化する空を見あげて眺めることを好むひとは

きっとたくさんおられると思います。

評者はつたないながら、五行歌を詠うのを趣味としていますので

著者が五行で伝えてくれる言葉たちがとりわけ美しく響いてきました。

帯にも引用されている、こちら。

背景には明けようとしているところでしょうか、ほんのり桃色に色づいた空と

潮騒の写真が見開きで使われています。


   空と海の
   交わるところ
   心でしか
   ふれられない
   場所があり  (p74)
 
そして――、
この作者の魅力はその次にめくったページにもよく現れています。


   空と
   海の
   あいだには
   かみさまがいて

   彼方
   を
   見つめるのは
   そのためです

   彼方
   を
   見つめた人は
   やがて、現在(いま)
   を
   見つめます

   にほんの
   足と
   ひとつの
   心を
   目を
   細めることなく (p76-77)


常に変転する時間と、それを目に見えるかたちでそっと示してくれる海と空。

先ほど引用した箇所2つにはそれぞれに見開きの海と空が映っています。

そして引用された詩文は違う形式だけどとても近いことを伝えてきます。


それからp92、p93に示された五行歌ふたつと

めくった先にそっと示された補うような言葉たちも

ぎゅっと掴まれるような想いをもった部分でした。


出逢いと別れ

ゆるやかに忘れていくこと

いつまでも憶えていること

そうした生活に必ず訪れてくる変化と、伴ってくる気持ちの揺れと

大いなる自然の海と空の対比とのつながりが、ごく自然に混ざり合っていて

見事な作品です。


これから年の瀬、お正月と新しい区切りを迎えます。

初日の出を見に山に、あるいは海に出掛けることもあるでしょう。

きっとそうした場面で、ふと見あげたところにあるその空に

ふわっと添えるように想い出せるたくさんの言葉たちを戴きました。

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紙の本だから優しく、と空が言う

2009/12/22 00:34

たった一編で心を持っていかれることがある。

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:wildcat - この投稿者のレビュー一覧を見る

ちょうど1ヶ月ほど前のこと。

数日寝込んだ明けに、まだ本調子の出ないままに、
じゃあそんな自分はどんな本を選ぶだろうと
実験のようなことをしたことがあった。

そのとき手にしたのが、『誰の上にも青空はある』だった。

そのときに、ご自身も五行歌をやっている友人から、
HABUさんの写真と中島未月さんの五行歌のコラボ作品が
もうすぐ出るのだと、聞いていたのだ。

だが、そのときは、情報として偶然だなぁくらいで受け取っていた。

今日になって、ふっとそういえば・・・と思ったのはなぜなんだろう。

理由はよく分からないのだ。

  からっぽで 降りてきて

  からっぽで 帰ってゆくだけ

   何も持たずに 空から、空へ―

これは、ここの内容説明をはじめ、
本書の紹介として、オンライン上で読める。

しばし、固まって、しまった。

『ずっといっしょに』を見つけてしまったときとおんなじような。

著者の思いであり、私の思いであり、
魂になった人の思いを代弁してくれているかのようだった。

そして、空の色。

歌とおんなじ色をしている。

そして、空ってこんなに顔がたくさんあったんだぁと眺める。

知らなかった。

  大切なのは
  そのとき
  その人の
  たったひとりで
  あること

  (p.25)


  愛すればいいだけ
     自分の人生を
       それから、そばにいる人の人生を

  (p.36)

自分が特に共鳴した歌は、
引用した分も合わせて7本ほどあったのだが、
それを眺めてみると、そこに、自分がいることがわかる。

空に見守られながら、自分は確かに前に進んでいるんだと思った。

きっと、私の歌、私の空が、見つかったように、
あなたにも、あなたの歌、あなたの空が、見つかると思う。

歌も空も読み手を確かに映し出すから。

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