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ひとりの午後に みんなのレビュー

  • 上野千鶴子 (著)
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紙の本

紙の本ひとりの午後に

2010/11/09 08:17

ひとりを恐れない

11人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 文章はリズムだ。
 社会学者上野千鶴子さんのエッセイ集であるこの本を読むと、そういうことを痛感する。リズムがいいから、文章を読んでいて、とても心地いい。
 本を読むということは、そのテクストの内容に感情を左右されるものだが、いい文章を味わうだけでも吸う空気がちがうように感じる。
 森林浴にいう言葉があるなら、読書浴という言い方があってもいい。

 この本に収められたエッセイのほとんどはNHKの「おしゃれ工房」という雑誌に掲載されたものだ。上野千鶴子さんと「おしゃれ工房」が似合うかどうかは別にして、著者自身「おしゃれ工房」という雑誌を知らなかったくらいである。
 あるいは、「おしゃれ工房」の読者も上野千鶴子さんを知らなかったかもしれない。それでいて、これだけのエッセイを書くのであるから、上野千鶴子さんはすごい。きっと「おしゃれ工房」の読者にとっても、いい生き方の「おしゃれ」ができたのではないだろうか。

 エッセイは「思いだすこと」「好きなもの」「年齢を重ねて」「ひとりのいま」といった四つの章でまとめられている。
 上野さん自身が「おひとりさま」の生き方を推奨しているのでそのことに少しふれておくと、上野さんは「ひとはひとりでは生まれないが、しだいにひとりになっていく。配偶者を失い、子どもが自立し、孫たちもおとなになっていく」「いつかは必ずひとりになる」(「読者」)と書く。
 そして、「ひとりでいることが基本なら、ひとりは苦しくも楽しくもない。たんにあたりまえなだけである」としている。
 そういう上野千鶴子という人は特別強いのだろうか。私には、そういうひとりの生活で、こういうエッセイを読めたら、なんともいえず幸福なように思えて仕方がない。

 上野さんは「あとがき」の最後に、「ひとりの午後」は「日射しが翳るまで生きてきた者に与えられるご褒美のような、人生の味わい」と書く。
 ひとりになることを恐れない。なぜなら、「人生の味わい」はそこにもあるのだから。

 ◆この書評のこぼれ話は「本のブログ ほん☆たす」でお読みいただけます。

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