沈黙のフライバイ みんなのレビュー
- 野尻抱介 (著)
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紙の本沈黙のフライバイ
2008/04/21 22:54
短編もいいが長編も読みたくなる作家
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:JOEL - この投稿者のレビュー一覧を見る
科学が発達し、SFX(特殊撮影技術)が高度になり、CGも当たり前になった時代にもハードSFは成り立つか? その問いに答えうる数少ない作品のひとつだろう。ハードSFが成立するか否かは、作家の腕に全面的に依存する。それが、本書の教えるところだ。
数十年前、まだ科学が明るい明日を切り開くと信じられていた時代には、SFはほかのジャンルと同様に、豊かなストーリー性を持ってさえいれば、それなりに読むに耐えた。ハードSFとはいっても、素人を煙に巻くような舞台装置を用意しさえすれば、それでよかった。
その頃とくらべれば、現代にSFを成立させるのは困難な仕事になった。ひとつ間違えれば、三文小説に簡単に転落しかねない。宇宙を舞台にすると、それだけで子供っぽい印象を与えかねない。スペースシャトルが当然のように地上と宇宙空間を行き来する時代には、空想を許す余地が少ないのだ。
ハードSFともなれば、なおさらだ。よほど入念にガジェットを作り込まなくては、うそっぽく見えてしまう。その意味では、ハードSF作家は、どんな科学者よりも幅広い科学的知識を要求される。なおかつ、ストーリーテラーとしての技量も。
野尻抱介はそうした高い要求に応えることができる作家だ。この時代に、こんなSFが成り立つなんて。
内的宇宙ではなく、本物の宇宙へのロマンを失わないでいる読者にはおすすめの作品のひとつと言えるだろう。野尻のよさが分からないと言うなら、それは自分の関心が、ひたすら自己の内面に向かっていることの証拠となる。
夜空に星明かりを見つけては、ロマンチックな気分に浸れる人は、安心して野沢の作品を手にしていいと思われる。
紙の本沈黙のフライバイ
2016/02/10 10:17
2008年星雲賞受賞作
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
宇宙へのあこがれが溢れた5編収録の第1短編集だ。JAXAの野田司令や東大の中須賀教授など、実在の人物をモチーフにしたキャラクターが作品の中でうまく生きていた。
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