災厄の町 みんなのレビュー
- エラリイ・クイーン (著), 青田勝 (訳)
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電子書籍災厄の町
2019/04/28 22:14
探偵の活躍より人間ドラマの方に重点
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投稿者:美佳子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
結婚直前に失踪して3年して、突然戻ってきたジム・ハイトと、許婚のライト家次女のノーラは何事もなかったように結婚。しかし、ハネムーンから帰ってきて、鉄道駅留めになっていた荷物を整理していた際にジムの筆跡で殺人計画の詳述された手紙が発見され、ノーラは卒倒。やがて、ジムの妹ローズマリーがライツヴィルに来て、ジムとノーラの家に住み着き、ジムは酔っぱらってやたらと金をせびるようになり、夫婦関係がぎすぎすしだします。そして1941年を迎える元旦のパーティのさなかにノーラからカクテルのグラスを奪って飲み干したローズマリーが死亡し、ノーラもヒ素中毒で倒れてしまいます。カクテルを作り、みんなに配ったのはジムだったので、ノーラの相続財産を狙っていた動機も推定されるので、ジムは殺人犯として起訴されますが、黙秘を続けます。
ノーラは早産した後に亡くなり、彼女の葬式の時に出席を許されたジムが逃亡を図り、奪った車で事故死。関係者がすべて死んだ後に、ライト家の泊り客だったエラリイ・クイーンがライト家の末娘パットと彼女の恋人で検察官としてジムを追い詰めたカーター・ブラッドフォードに真相を明かします。その真相とは公にせずに墓場まで持って行った方がいい類のものでした。
この作品は鮮やかな探偵の推理力よりも人間ドラマの方に重点が置かれているミステリーなので、悲劇シリーズの延長のような感覚で読むと期待外れになりますね。
紙の本災厄の町
2001/08/03 12:32
新展開
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:女王 - この投稿者のレビュー一覧を見る
人工的な舞台を扱ってきたこれまでの初期作品群から一転して、リアルな世界観をもとに作り上げられた意欲的なミステリー。架空の町ライツヴィルは、その後も好んで取り上げられることになる。トリックはシンプルだが鮮やかで面白い。
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