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火星の大統領カーター みんなのレビュー

  • 栗本 薫
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紙の本

紙の本火星の大統領カーター

2018/06/09 23:41

栗本薫のパロディSF作品集・カバー絵は吾妻ひでお

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投稿者:みなとかずあき - この投稿者のレビュー一覧を見る

もともと1984年に新書変形版とでも言うのか、いわゆるハヤカワ・ポケット版で刊行されたものを、4年後に文庫化したもの。
SF短編集だけれど、当初刊行された形態も含めていわゆるパロディとして全編が成立しているものであり、形から中身まですべて味わい尽くすのが良いと思われる。
その文庫版であるので、形態の部分は味わいようがないのだけれど、その代わり(?)カバー絵を吾妻ひでおが描いているので、また違った意味でパロディと言えなくもないかもしれない。
収められているのは5編。
「火星の大統領カーター」は、二重三重の意味で時代を感じさせるけれど、ともかく馬鹿馬鹿しくておかしい。
「エンゼル・ゴーホーム」は、有名なSF作品のそのまんまパロディと言えるだろう。途中、「総髪、あごひげ、白衣をきて、キリストかヨハネみたいな風貌の男が立ち、握り拳を点にむかって振りあげていた」「彼のうしろには、白い長いぞべらとした服をつけ、その背中に作りものの羽根をくっつけ、・・・」(p.125)なんてくだりが出てくるが、これはSF作品とは別にパロディのように読んでしまった。あれっ、でも例の狂信宗教集団が世間を賑わせるのは1984年よりもう少し後のことだったっけ? とすると、パロディでなくなってしまうが。
「ロバート・E・ハワード還る」も、そのものズバリのパロディだが、これはむしろキャラクターを使った短編と言った方がよいか。
「ナマコの方程式」は、ただただおかしい。
「最後の方程式」だけは著者も言うように少し趣が異なる。だが、これもまたSFなのだ。
「あとがき」によると、栗本薫はSF界というかコアなSFファンジンには受け入れられていなかったようだ。個人的には身近にSFファンジンと呼べるような人がいなかったからか、栗本薫も十分SF作家(と呼んで良いような一面というか作品も書ける人という意味で)だったと思っていたけれど、栗本自身はなかなかそのへん思うところがいろいろあったようだ。
これだけの作品を作り出せる人であり、それ以外にもSFを書いていた人なのだから、それだけで十分だろうと思うし、いろいろ言う人はあったとしても、栗本薫はSF作家であるというのを証明しているのがこの短編集だと、私は思う。

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