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天国でまた会おう みんなのレビュー

  • ピエール ルメートル, 平岡 敦
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みんなのレビュー14件

みんなの評価3.8

評価内訳

  • 星 5 (5件)
  • 星 4 (5件)
  • 星 3 (2件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
5 件中 1 件~ 5 件を表示

紙の本天国でまた会おう 上

2016/01/10 14:50

ミステリーでは単に変な味しかなかった語り口が、意外や文芸ではしっくりくるのに驚いた。

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:arima0831 - この投稿者のレビュー一覧を見る

2014年の出版界を席巻した一冊と言えば『その女、アレックス』だろう。
激しい勢いでイッキ読みしたものの、あまりに読後感が悪くてゲンナリした一作だった。独特のフランス的イヤったらしさ満載の話だったと思う。キライだから★3で、もうこの作家のミステリーなんかは読みたくないよ、とまで思った。

しかしその後「文芸路線に変わった」というところで、コソッと好奇心が発動。エンタテイメント型のストーリーテリングを捨てて、あの独特の味で何かを描こうとするとなると、マイマイがプラ的な(昭和な言い回しだな…)化学反応が生まれるかもしれない、などと、ふと思ったのだ。

舞台は1918年のフランスから。戦争終結を目前にして、ダレきった西部戦線に参戦している主人公アルベールはどうしようもないヘタレ虫なのだが、うっかり行きがかりで上官ブラデルの卑劣な悪事を目撃して、戦場の片隅に生き埋めにされてしまう。しかしまったくの偶然から友人エドゥアールに救われて、九死に一生を得たのは良いものの、今度はエドゥアールが大怪我をし、顔を半分失ってしまう。

戦後のパリでグダグダと同居し始める二人は、ひょんなことから大掛かりな詐欺を企むようになる。
一方で卑劣なブラデルは、ナンダカンダと逆玉の輿に乗って、悪どい事業に手を染めていた。
果たして虐げられた二人に活路は開けるのか?
悪党ブラデルの運命は?

ストーリーを単純に説明しようとすると、なんだかちょっと痛快さのあるスペクタクル展開がありそうなのだが、実はストーリーも登場人物もまったく共感不能なグダグダさで、終始一貫して爽やかさも交換も一切感じられない。ストーリーにも特段牽引力はなくて、本当に徹頭徹尾グダグダと細かいエピソードが重ねられていく。

基本的には戦争ですべてを失った若者たちの悲惨な話のはずなのだが、薄気味悪いほどのダメっぷりのほうがはるかに醜悪。ユーモアがあるようでいて、クスリとも笑わせない寸止め加減も厭らしい。
登場人物がどいつもこいつも本当に何かしらの意味で厭らしくて、誰一人共感できる人物が出てこないまま話が続く。

そんな話、面白いはずがないと思えるが、ミステリーでは単に変な味しかなかった語り口が、意外や文芸ではしっくりくるのに驚いた。古いフランス文学を読んでいるような、ある意味格調高いイメージだな、と思ったら、バルザック、ランボー、ユゴーなど、多彩な文芸作家へのオマージュを織り込んだ作品でもあるとの由。読む人が読んだら、別の面白さがある話のようだ。その辺は残念ながらワタシにはよくわからないのだが。

言ってみれば『その女、アレックス』から面白さを抜いたような話。徹頭徹尾グダグダと厭らしい話でなのだが、ラストに突然薄い光が差して、読後感は決して悪くなかった。

映画などの映像では描き切れないと思える、独特なイメージの連鎖が、結局のところ面白かった。
まるで関係ないが、萩尾望都が漫画化したら面白い作品になるのではないか、とふと思ったり。

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紙の本天国でまた会おう 上

2015/12/17 19:40

文学作品でありミステリー

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:よし - この投稿者のレビュー一覧を見る

天国でまた会おうを読んだ。ルメートル作品にある残酷描写にはドキッとさせられるが、なぜか引き込まれてついつい手にとって見たくなる作家である。戦争をテーマにした本作は詐欺計画や政治、汚職などミステリー要素を盛り込んで第一次世界大戦当時のフランスの状況が描かれる。戦争について考えさせられる小説

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紙の本天国でまた会おう 下

2019/12/03 20:10

眼に浮かぶ

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:earosmith - この投稿者のレビュー一覧を見る

とんでもない企て、予想外の結末。エドゥアールのその姿がまざまざと目に浮かびました。ただ、どうも展開のスピードが微妙な気がしました。

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電子書籍天国でまた会おう 下

2016/11/23 05:35

宿命的な結末

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:美佳子 - この投稿者のレビュー一覧を見る

文学臭の強いスローテンポな作品ですが、下巻では問題が雪だるま式に大きくなっていき、上巻よりもずっと緊迫感に溢れています。結末は宿命的ともいえ、予想外ではありましたが、「なるほど」と唸ってしまう程に説得力があります。

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電子書籍天国でまた会おう 上

2016/11/23 05:32

話の行方が見えない

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:美佳子 - この投稿者のレビュー一覧を見る

意外な展開で読者を次から次へと驚かす作者のミステリー作品とは打って変わって、『天国でまた会おう』は、なかなか話が見えてこない、また行方も見えない中、絶妙な筆致で読者を牽引していくスローテンポの文学作品。フランス的シニカルなリアリズムを感じさせる。ユゴーやゾラの作品を連想させる。

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