永遠の旅行者 みんなのレビュー
- 橘玲 (著)
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紙の本永遠の旅行者 上
2009/05/16 07:55
The perpetual traveler。
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:龍. - この投稿者のレビュー一覧を見る
The perpetual traveler。
世界中のどこにも定住せず、つねに旅行をしている人は税金を支払わなくて済む。
実際、この小説を読んで税金を逃れていた人が脱税で摘発されたのは、たしか去年の話。中途半端な知識や中途半端な計画で実行すると、失敗するという典型例です。
さて、本書は莫大な遺産を無税で孫娘に相続させたいと願う老人が、元弁護士で税法に詳しい主人公に依頼するところから始まります。
元弁護士は、「永遠の旅行者」。定住せす世界中を旅するという生き方を選択しています。
物語の舞台は、ハワイから。
風景描写が細かくされているので、永遠の旅行者という生き方が魅力的に思えてきます。
そして舞台は日本へ。
国際的な法律や税法、金融知識など豊富な著者が描き出す世界は現実世界とはかけ離れているのにも関わらず、実行できそうな気分になります。
ただ、法律的な話が苦手な人にとっては、やや難解な一冊。
龍.
http://ameblo.jp/12484/
紙の本永遠の旅行者 下
2009/05/23 06:07
国家の束縛を受けない生き方。
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:龍. - この投稿者のレビュー一覧を見る
国家の束縛を受けない生き方。
税金を納めるということは、国家という枠組みがあって初めて意味をもつものです。
もし、その枠組みを意識しないとしたら、税金はたんなる個人財産の収奪にすぎません。
永遠の旅行者となり、国家の束縛から解放された人は最終的になにが目的なのでしょうか?
たぶん単純に税金を支払いたくないということではないはず。
本書では、無税で莫大な財産を孫娘に相続をさせるという経済的な理由から物語が進んでいきます。
しかし、読み進むにつれて経済的な部分への興味から、家族の絆へとテーマが移っていきます。
税金と家族愛。
一見全くカテゴリの異なる二つの概念が、ひとりの人間の中で重なったとき人生の意味が見えてくるのかもしれません。
龍.
http://ameblo.jp/12484/
紙の本永遠の旅行者 上
2018/05/04 11:41
国際金融の抜け穴を巧みに使い、合法的に税金逃れをしつつも、金に目がくらむことなく人間性を保ち続ける主人公像は同じ。
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ナミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
国際金融の抜け穴を巧みに使い、合法的に税金逃れをしつつも、金に目がくらむことなく人間性を保ち続ける主人公像は同じ。本作では、それに謎めいた麻生騏一郎老人と、その孫娘で幼児の衝撃的事件によって精神的傷害を負った16歳の少女・まゆが絡んでくる。物語の背景にある事件は、いずれも凄惨であり絶望的ともいえるが、事件の真相と少女・まゆを取り巻く人間関係の再生の物語としての結末に救われる。ただ、作品としては、情景描写や社会事情に関する記述が長くてなかなか本題に入らないもどかしさと、国際金融や税法に関する難しい話が続き、読み込むのに手こずった。
631・『マネーロンダリング』や、649・『タックス・ヘイブン』では、もっと推理小説の側面を強く押し出した感じに思っていたので、情緒性豊かな本作は私にはちょっと異質に感じた。前2作の方が私には向いている。
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