月花の歌姫と魔技の王 みんなのレビュー
- 翅田大介, 大場陽炎
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紙の本月花の歌姫と魔技の王 2
2015/09/30 15:15
隠れ住む少女との出会い
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投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
《最後の魔女》エルルーア・アゾートの最後の弟子であるライル・バルトシュタインは、辺境伯ヴィルヘルム・ゼストとの死闘の末、ルナーリア・D・ネブラブルートという名の幻想種《夜闇の血族》の生き残りの少女を秘書とすることになった。
秘書として雇うからには給金を支払わねばならない。幼馴染のマリーア・ハイラインに斡旋してもらい、ツェツィーリア・グレイザーという軍人少女の先導で、イルザ・ヴァイスブルグという金銀妖瞳の少女の家庭教師をすることになる。人の寄りつかない白亜の城に住む彼女には、ある秘密があったのだ。
一方、マリーア・ハイラインは、ベルンハルト・フォン・リュヒテル・ヴァンイルゼシュタイン第一王子殿下臨席の下、レヴェンクロン・ゼスト辺境伯の襲名披露パーティに参加していた。あのヴィルヘルム・ゼストの後継を見極めるためだ。そんな彼女に、アルベルト・フォン・ラインゲル・ヴァン・イルゼシュタイン第二王子殿下が接近し、ある依頼を持ちかけてくる。
自分のためにライルが家庭教師を始めたと理解しつつも、その結果、研究室から追い出されてしまうということに納得できず、もやもやするルナーリアの前に、死んだと思っていた姉のヴィラージェが姿を現す。一方、ライルは、幻想種《牙の血族》アンゲリカ・ファングツァーンと知己を得ることになっていた。
マリーアが好き好き光線を出しても、ルナーリアがツンデレしても小揺るぎともしないライルは、新たな少女たちとの出会いを果たす。そしてそれは、再びライルを、魔術師として戦わせる事態につながっていくのだった。しかも、そこには、イルゼシュタイン王国内部の権力闘争も絡んでくる。
自覚的に気付かないふりをするライルのいけずさが、今回も冴えわたっている。
紙の本月花の歌姫と魔技の王 1
2015/09/17 15:16
才能あふれる少年ゆえの悩み
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投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
《最後の魔女》エルルーア・アゾートが発明した「琥珀炉」により、琥珀が持つ魔力は才能に左右されず、誰もが利用できるようになった。魔術から科学へと、世界は大きく舵を切ったのだ。その彼女の最後の弟子であるライル・バルトシュタインは、齢七歳にして魔術の深奥を理解した天才であり、閃きを持つ科学者として成長した。
しかし彼は、頑なにその才能を生かそうとはせず、王立ヴェルゲンハイム学院の特待生として日常を送っている。それが、幼なじみにして成金貴族でもあるマリーア・ハイラインには歯がゆくて仕方がない。いかにしてライルの心をとらえるか、マリーアはそのために生きているといっても過言ではない。
そんなある日、ライルは辺境伯ヴィルヘルム・ゼストの取り巻きの貴族から、ルナーリア・D・ネブラブルートという少女を助けた。そして彼女は、幻想種《夜闇の血族》の最後の生き残りだったのだ。
才能に満ちあふれていながら、それゆえに、自分と自分の才能の間に振り回され、才能を使わないことで自身を決定づけるかもしれない問いを避け続けて来た少年に、彼の才能に目を付けた人々は徐々に集まってくる。
それをどうかわすのか。あえて才能を使わないままうずもれるのか。誰を信じるのか。少年らしい潔癖さとそれに似合わない老獪さは、中々珍しいタイプの主人公ではある。
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