紙の本
日本史から学ぶビジネスのヒント!
2018/09/22 12:02
6人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、ビジネスのヒントを日本史から学ぼうという画期的な書です。日本史とビジネスとは一見、あまり関係がなさそうですが、実はビジネスに必要な発想や知識の中には日本史から学べることが結構あるようです。このような目からウロコの発想を教えてくれる本書は、これまでの類書には見ない大きな特徴と言ってよいでしょう。では、どのようなことが日本史から学べるのでしょうか。それは、ぜひ、本書をお読みください。こちらも目からウロコ並みの驚きです!
電子書籍
経済学は
2019/07/01 07:14
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:おどおどさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
得意ではないので、ちょっと入っていきにくい感じもしたが、逆に日本史は好きな分野なので、そこから学んでいくと、やはりひきこまれる。
これを機にもっと学びたい。
紙の本
ビジネスのヒント
2023/05/31 23:00
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:toshi1127 - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本史からビジネスのヒントを学べる画期的な一冊。ビジネスに必要な発想や知識を日本史から学べることが結構あり、興味深く読み進められた。
投稿元:
レビューを見る
歴史の本なのか、経済の本なのか……いえ、ジャンルを分けることはナンセンス。過去から現代まで、お金は経済の血液であり続けてきましたし、現在の経済は、過去の積み重ねでもあります。
歴史というと時系列に記述されるのが通常ですが、本書は、ジャンルごとに歴史を追っているので、興味のあるジャンルを読むだけでも良い構成になっています。
貨幣として金と銀が使われていた理由が分かったり、学生時代に学んだ(というより暗記だけしてきた)史実が、経済の流れの中で必然的だったことが分かったりして、面白かったです。
個人的には「株式会社の経済学」の章が、いままでぼんやりと疑問に思っていた点などが解決できて、学びが多かったです。
著者の横山先生の別の本も読んでみたくなりました。
投稿元:
レビューを見る
経済学者である著者が仮想通貨やプラットフォームなどの仕組みを日本史から解説した一冊。
仮想通貨や教育などといったことを歴史をもとに経済学の観点から解説されており、歴史から現代において活かすべき部分などを学ぶことができました。
日和見な行動を取らないように監視することやモチベーションを上げるためにインセンティブを与えることや秩序を守るためにエンフォースメントをどのようにしていくかなどを織田信長の楽市楽座や財閥といった歴史的な出来事などから解説されていて勉強になりました。
貨幣や企業というものの問題点や課題を歴史から学び、そこから考える材料を本書を読んで得ることができました。
また、新しい時代を拓くための一助になると感じた一冊でした。
投稿元:
レビューを見る
発想が面白い。
ビットコインと和同開珎とか、
プラットフォームと楽市楽座とか。
ふわっと理解していた経済用語の確認にもなる。
個人的には、享保の改革にまつわる
「組織の取引コスト」の話が興味深かった。
投稿元:
レビューを見る
前半は面白かったけど、後半はつまらなかった。
経済学という切り口でなく、日本史から社会の制度を学ぶ切り口の方がよかった気がする。
経済学という切り口にしようとして、分かりづらい話になっている感じがした。
投稿元:
レビューを見る
貨幣の一般的受容性=宋銭が流通した理由。
荘園制の成立→朝廷のリストラ→荘園内の給田、免田の設置→分業化で多様性
荘園領主と在地領主。のちに戦国大名。
鎌倉幕府は中国銭を当初禁止、後に追認。
びた一文の、びたは質の悪い私鋳銭のこと。
江戸時代は金、銀、銅を使った。江戸は金貨、大阪京都は銀貨、小口取引は銭貨=銅貨。
金と銀の変動相場制=両替商の裁定の機会があった。
田沼意次による南鐐二朱銀の発行の際、両替商に両替代金の聴衆を認めた。
手形の振出による両替商の決済サービス。
国際金本位制は兌換紙幣。
江戸時代は兌換貨幣ではない。
日本は国際金本位制に1897年に参加した。三国交渉で追加で得た賠償金が英ポンド金貨で支払われたため。
国際金本位制に参加すると為替が輸送コスト以上には変動しないはず。実際には各国が物価安定の名のもと、不胎化介入をしたため物価調整のメカニズムが働かず、国際金本位制の理念は生かされなかった。
足尾銅山の日光電気製銅所が賃金体系を固定給+インセンティブとして、模範工場となった。現・古河電工。
律令制度の国司と郡司。国司に税徴収権を与えて事実上の統治権を認めた。
郡司など地元の有力者が土地を貴族寺社に寄進。荘園の成立。律令制度の崩壊。
特許法は、明治42年に使用者に帰属するものとした=使用者主義。対象0年に発明者=発明者主義。平成27年には法人帰属で従業者帰属となる選択肢も。
財閥の誕生=甲州財閥がきっかけ。資産家の一群のこと。
三井合名、三菱合資。戦後の系列として復活した。
会社の残余請求者は、当初は財閥、系列では経営者。
第一次大戦後の不況に関東大震災が追い打ちをかけた。日銀は銀行の手形を再割り引きして資金を融通=震災手形。
2013年のキプロス共和国の金融危機では富裕層にビットコインが退避通貨に使われた。
三井高利による現金掛け値なしの売り方=取引コストを少なくした。
萩生徂徠=業務マニュアルで取引コストを少なくした。
奈良平安時代=国司と郡司、
鎌倉室町時代=中国銭の流通。
戦国時代=楽市楽座は流通のプラットホームづくり。
徳川時代=両替商、享保の改革。
明治大正=特許制度、模範工場、師範学校
昭和=金融恐慌、国際金本位制、財閥と系列。
投稿元:
レビューを見る
日本史の多くの事象が、現在の経済でのブロックチェーンなどと共通点を述べているのが興味深い。
特に、教育と経済との関係、女性教員の存在等、経済学から眺めると、面白く感じた。また、信長の楽市楽座も、移動する商人を定住させる目的であり、信長自身も座の保護をし、商人が定住後に今度は城下町を形作る政策に移行すると書かれていたのが、大変面白かった。
投稿元:
レビューを見る
普段仕事をする中で自身の経済に関する教養不足に漠然と不安になるシーンがあり、勉強する上でとっつきやすそうと思い本書を手に取りました。
経済学に関する説明としては2章にあった「集団の行動原理を分析・整理することで制度設計等に活用するためのもの」がしっくりきました。
よってインセンティブ(自発的行動を誘発する要因)やエンフォースメント(規制等による強制力)等、人的資源を有効活用するためのマネジメント理論にも通じるものがあり、最後まで興味深く読み進めることができました。
また1章の鎌倉・室町時代に流通した中国銭と現代の仮想通貨の共通点に関する考察も読み物として面白く、「貨幣の一般的受容性」について楽しく学ぶことができました。
投稿元:
レビューを見る
過去の制度と今起こっていることを関連づけようという発想は面白いが、それぞれ多様な面があるのに筆者の都合の良いように削ぎ落として話が展開されているのではと感じた。
例えば、国際金本位制の終焉は制度そのものの欠陥だけでなく、イギリスの凋落やアメリカの台頭にも起因する。また、朝廷にとって、国司が私腹を肥やすことは彼らに恩を売り寄付を募ることからメリットもあり、一概に悪と言い切れないと思う。
投稿元:
レビューを見る
各章、各時代の経済を取り上げた内容を総括すると、
人間はどの時代でもインセンティブとエンフォースメントのバランスの中に存在し、金と権力を望む。
これは政治だけでなく経済も宗教も一緒。そして日本だけでなく世界にも通用することと思う。
そして今現代においても変わらず存在する・・・
個人的には荘園制の前後が面白い
(飛鳥時代)律令制→荘園制→武士の誕生(鎌倉時代)
投稿元:
レビューを見る
日本史あまり知らないので、面白そうだと読んでみた。
マクロよりの章より、ミクロ、経営系のが断然面白く読める(理解度の違い)。
インセンティブを扱う2章では、現古河電工の鈴木恒三郎の改革が取り上げられる(模範工場)。で、当時温情主義というのがあって、彼はその代表格。工場経営に福利厚生。いわく、食堂やら浴場やらを整備すると。いまのIT企業みたい。で、そういう温情主義には、経営者による一方的な仲間意識の押し付けだという拒絶反応や反発もあったとか。これも最近復活をみせた昭和な会社運動会にも似た現象か。
(温情主義とインセンティブ設計があいまって、工場生産性と品質は飛躍的に上昇。)
そして、次の話題は、律令制度へ。
監査的な(検査)機能が財源的に立ち行かなくなり、代理人である国司の歪んだ行動が発生。帳簿の虚偽記載なども。ああ、監査は大事。
取引コストの章では、「組織の記憶力」を高めるとよいと。分業化された現代の仕事環境においては、誰もが何もかも詳しくなることよりも、「誰が何に詳しいかをみんなが知っている」ことのほうが組織の記憶力を高めることができ、結果取引コストを削減できる。
この章の参考文献に、院生同期の論文があった!
投稿元:
レビューを見る
経済のしくみを歴史的要素をテーマにして理解を試みる一冊。大学の授業を本にしたようなもの。なつかしい。
貨幣の経済学についてのところが興味深かった。
もともと奈良時代の中央集権制にしたころは皇朝十二銭など自国で通貨を発行しようとしたから、中国銭は使用禁止にしようとした。
しかし、中世になっても流通するのは中国から輸入される銅銭ばかり。そりゃそうなんだ。日本で貨幣経済が浸透していないから。銭でやり取りされるのは大陸からの輸入品が多い。だから中国銭に価値や信用が生まれて、そっちばかり使われる。
平安後期からはもう宋銭を基軸通貨にしちゃったもんね。貨幣の管理コストが無駄になるから、中国銭を使ったほうがよい。鋳造技術も適わないし、交換手数料もばかにならない。
これが貨幣は信用に基づいているものであるという実例だなって思う。自国通貨にしたくても、自国に産業が乏しくて貨幣経済が回らないようだと、外国通貨じゃないと価値が生まれない。信用というよりも、価値があるかないか。貨幣を発行する国に、価値あるものがいっぱいあるかどうかってのが、貨幣の根拠になっているのだ。
投稿元:
レビューを見る
経済学と歴史を結びつけて考えるのは新たな断面が見つかっておもしろい!学校教育と経済(女性教員が賃金が安くてたくさん雇われた等)は興味深い。
取り付け騒ぎとゲーム理論もおもしろかった。