江戸の花鳥画 博物学をめぐる文化とその表象
著者 今橋理子
江戸後期に隆盛を迎えた「博物学」の思潮に注目し、それまで曖昧にしか捉えられてこなかった「花鳥画」に清新なまなざしをそそいだ意欲作、ついに文庫化。美術史と科学史の垣根を取り...
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商品説明
江戸後期に隆盛を迎えた「博物学」の思潮に注目し、それまで曖昧にしか捉えられてこなかった「花鳥画」に清新なまなざしをそそいだ意欲作、ついに文庫化。美術史と科学史の垣根を取り払い、個々の作品の精緻な分析から鮮やかに浮かび上がる新たな光景。サントリー学芸賞(芸術・文学部門)受賞作。図版多数収録!
目次
- はじめに
- 序 章 「花鳥画」研究への新たな光
- 第I部 自然と写生──博物学時代の到来
- 第1章 心に会得する花──近衛家熙「花木真写」と『槐記』
- 第2章 宋紫石試論──南蘋流継承と離脱の様相
- 第II部 秋田蘭画新考
- 第3章 小田野直武写生帖の意味
- 第4章 小田野直武筆「松に椿図」から佐竹曙山へ
- 第III部 大名と狩野派
- 第5章 写生図の領分──江戸時代鳥類図譜と狩野派
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江戸時代の花鳥画へ芸術的価値を認めた興味深い一冊です!
2020/03/07 15:58
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、サントリー学芸賞を受賞した非常に興味深い一冊で、これまであまり注目されてこなかった「花鳥画」の価値を見直し、芸術品としての価値を与えた書です。江戸時代後期には、大名や学者はもちろん、一般の庶民までもが動植物の生態に興味をもったことで、花や草、虫、魚、鳥などを描いた「博物図譜」が編集されました。これは色彩豊かで、細かな描写は写実的に素晴らしいのですが、芸術という点では非常に軽視されていました。同書では、こうした状況を一変させる力をもっており、日本美術史研究の風景を変えた一冊とも言われています。