- 販売開始日: 2024/07/25
- 出版社: 双葉社
- ISBN:978-4-575-24754-1
骨と肉
著者 櫛木理宇(著)
臼原市で死体遺棄事件が起きた。被害女性の遺体は強姦の跡があっただけでなく、身体の一部が切り取られており著しく傷つけられていた。数日後、ふたたび臼原署管轄内で女性が惨殺遺体...
骨と肉
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商品説明
臼原市で死体遺棄事件が起きた。被害女性の遺体は強姦の跡があっただけでなく、身体の一部が切り取られており著しく傷つけられていた。数日後、ふたたび臼原署管轄内で女性が惨殺遺体で発見される。捜査本部に参加する千葉県警本部の刑事・八島武瑠はある事件を思い出していた。二十年前に三鷹で起きた連続女性遺体遺棄事件。今回と同じく遺体はひどく損傷し、彼女たちの容姿も似通っていた。捜査をすすめる武瑠に、従弟の願示が急に接近してくる。彼は独自に調べるうちに、真相に至ったと話す。二十年前の事件の犯人は亡くなった双子の弟で、いま起こっている事件の犯人はその模倣犯だ――武瑠の周囲に暗雲が垂れ込み始める。すべて根源は、壊れかけた家族にあった。
『死刑にいたる病』などで注目の作家が描くサスペンスミステリー。
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負の連鎖
2024/07/25 20:12
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投稿者:くみみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
女性連続惨殺事件の捜査担当となった刑事の武瑠は、なぜか既視感を覚える。二十年前の類似事件の犯人は双子の弟で、そしてこれは弟の模倣犯だ、と唐突に従弟に告げられ―――混乱のまま真相を追い始めた二人に、長く濃い呪縛が迫る。絶望的な縁に囚われた負の連鎖を描いたサスペンスミステリ。
受け継がれる家族の闇と、双子のシンクロニシティに特別な意味を見出し、依存しようとする者と忌避する者。遺伝なのか、環境なのか―――人の心の形成にどちらが強く影響を与えるのか、ヤングケアラーなどの社会問題や心理学を用いて炙り出していく興味深い作品。
不安を煽り“精神的恐怖”を与える、著者特有の人間心理に迫る描写の魅力が最大限に発揮されていて、過去一面白かった。
実在した双子の神秘的なエピソードや実際の猟奇事件の詳細が各話冒頭に挿まれていて、それにまた惑わされる。作中の色んな要素が伝染して、読後にも不安を引きずること間違いなし。
「カサンドラ症候群」などの知らない知識、特に犯罪心理学の「ビンゴ理論」の考え方がとてもしっくりきて、恐怖だけでなく勉強にもなった。