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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2000.11
- 出版社: 青弓社
- サイズ:19cm/246p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-7872-7131-8
読割 50
紙の本
クラシック、マジでやばい話 (クラシック恐怖の審判)
著者 許 光俊 (編著)
内容のよくないCDを大量製作するのはやめろ! 空虚な言葉だけではなく、真剣に音質の向上をはかれ! いままで語られなかった領域をも俎上に載せ、クラシック音楽業界に巣くう魑魅...
クラシック、マジでやばい話 (クラシック恐怖の審判)
クラシック、マジでやばい話
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商品説明
内容のよくないCDを大量製作するのはやめろ! 空虚な言葉だけではなく、真剣に音質の向上をはかれ! いままで語られなかった領域をも俎上に載せ、クラシック音楽業界に巣くう魑魅魍魎を一刀両断にする。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
許 光俊
- 略歴
- 〈許光俊〉1965年東京都生まれ。横浜国立大学助教授。著書に「クラシックを聴け!」「オペラに連れてって!」など。
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紙の本
12月1日今日のおすすめ
2001/01/09 13:49
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:bk1 - この投稿者のレビュー一覧を見る
内容のよくないCDを大量製作するのはやめろ! 空虚な言葉だけではなく、真剣に音質の向上をはかれ! いままで語られなかった領域をも俎上に載せ、クラシック音楽業界に巣くう魑魅魍魎を一刀両断にする。
聴き手の溜飲を下げる<クラシック恐怖の審判>シリーズ、今回はクラシック業界の内幕を告発する。嘘ばっかりの音楽評論、製品として劣悪なCD、雑誌編集者が語る評論家のオドロキの素顔など。あきれた編集間違いの横行にバッハも号泣している?
【目次】
<序> 残念ながら、あなたは少数派です (許 光俊)
<第1章> 盤鬼平林は怒る!__これはひどい、録音の惨状 (平林直哉)
●音楽業界の噂 1
<第2章> 私の憂鬱 (許 光俊)
●音楽業界の噂 2
<第3章> クラシックのおもちゃ箱
・この音楽本を読め! (鈴木淳史/許 光俊)
・「小審問官」 (宮岡博英)
・『マッチ売りの少女』のどこがおもしろいのか? (寺倉正太郎)
・コンサートホールのあやしい人々 (許 光俊)
・クラシックの売られ方 (鈴木淳史)
<第4章> 鼎談 無益な善意
許 光俊/鈴木淳史/平林直哉/寺倉正太郎
■勝手なデジタル編集で創られた「ライブ版」、提灯記事しか書けない御用評論家、メーカーのご機嫌ばかりうかがう雑誌編集部・・・・・・。
クラシック評論の風雲児=許光俊や鈴木淳史、平林直哉らが、タブーとされてきた領域をも俎上に乗せて、クラシック音楽業界に巣くう魑魅魍魎を一刀で両断にする! クラシックファンのたまりにたまった不満を一挙に癒す即効薬。ただし、服用を誤ると劇薬になります。
[青弓社編集部/矢野恵二]
紙の本
音楽への純愛ゆえに、語られることのなかった領域にも踏み込み、音楽業界に巣くう魑魅魍魎を一刀両断にする
2000/12/21 15:15
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:杉田宏樹 - この投稿者のレビュー一覧を見る
近頃クラシック評論の世界が面白いらしい、ということは、ジャズ本をチェックするために訪れた書店の音楽書コーナーで、たまたまクラシック本の表紙が目に入った時に、薄々感じてはいた。“面白い"とは、お堅いイメージが強いこのジャンルの伝統に反し、あたかもJ-POPを語るような軽やかさと砕けた口調で、素直な物言いをしている姿勢に、意外さと驚きを覚えたのだった。本書は『こんな「名盤」は、いらない!』『オペラ大爆発!』に続く、「クラシック恐怖の審判」シリーズの完結編となる第3弾だ。表紙を眺めるだけじゃなく、しっかり読んでみようと思って手にしたところ、これがハンパじゃなく面白い。“マジでやばい話”の看板に偽りはない。本当にこんなこと書いちゃっていいんだろうか、とこちらが心配してしまうくらいの裏話が、個人名や会社名を挙げてのオンパレード。演奏家、制作者、評論家、音楽学者、レコード店員、専門誌、編集者等、著者の矛先はあらゆる関係者に及ぶ。具体例を示した上での、歯に衣着せない糾弾の数々は、説得力大だ。とりわけ深刻な問題を提起するのが、季刊「クラシックプレス」編集長平林直哉の120枚に及ぶ「盤鬼平林は怒る!──これはひどい、録音の惨状」と題した第1章。リハーサルや本番の演奏を収録、それらの出来のいい部分をつぎはぎしたライヴ盤の存在は、クラシックが専門でないぼくの耳にも届いていた。でもこれくらいは序の口。オランダ・フィリップスから出たメンゲルベルクのベートーヴェンの『交響曲全集』に収められている『英雄』が、実際はテレフンケンのスタジオ録音に拍手をかぶせ、1940年のライヴと称する代物だった。もう立派な詐欺である。まず根本的な制作者側の思い違いは、ミスのない完璧な演奏を作品として世の中に発表するためには、どんな手段を使ってもかまわない、という考え方。最新技術を駆使して、過去の音源を可能な限りいい音質でCD化することは、ファンのニーズだし、メーカーもSBM、DSD、HS2088など新しいマスタリング方式を開発、音質向上を謳っている。ところが額面通りに受け取るとバカを見るのだからことはやっかいだ。音質が平均化される、エコー過多のせいで軟弱な音に変化している。ノイズ・リダクションの誤聞が豊かな響きの成分を奪っている、等々。本書のもう1つのハイライトが、編著者、許光俊の自らの体験に基づいたジャーナリズムに対する直言「私の憂鬱」。敢えて内容には触れない。「レコード会社の人々」「CD店の人々」「レコード芸術」「出版社の人々」「編集者とのトラブル」「原稿料」「新聞の演奏会評」「招待券とサンプル盤」などの小見出しを紹介するにとどめる。少なくともほのぼのとしたエピソードではない。敵を作っている。許光俊ほど業界の内情を明らかにしたライターは、ぼくの専門であるジャズ界にはいない、という事実を指摘することでも本書の特殊性がわかるだろう。それを可能にするのは、彼には横浜国立大学助教授という本業があり、収入を確保するために出版社やレコード会社に配慮したり、おもねる必要がないから。さて、このクラシック業界浄化作戦、果たしてどのような結末を迎えるんでありましょうか? (bk1ブックナビゲーター:杉田宏樹/音楽評論家 2000.12.22)