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紙の本
故郷の喪失と再生 (青弓社ライブラリー)
著者 成田 龍一 (著),藤井 淑禎 (著),安井 眞奈美 (著),内田 隆三 (著),岩田 重則 (著)
我々は故郷を必要としているのか、あるいは必要とさせられているのか。明治期から戦後、高度経済成長期を経て現在までの故郷をめぐる言説の変遷をたどり、そこに込められたイデオロギ...
故郷の喪失と再生 (青弓社ライブラリー)
故郷の喪失と再生
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商品説明
我々は故郷を必要としているのか、あるいは必要とさせられているのか。明治期から戦後、高度経済成長期を経て現在までの故郷をめぐる言説の変遷をたどり、そこに込められたイデオロギーの解読を試みる。【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧
都市空間と「故郷」 | 成田竜一 著 | 11−36 |
---|---|---|
歌謡曲のなかの〈故郷〉 | 藤井淑禎 著 | 37−90 |
消費される「ふるさと」 | 安井眞奈美 著 | 91−132 |
著者紹介
成田 龍一
- 略歴
- 〈成田龍一〉1951年大阪府生まれ。早稲田大学大学院文学研究科(日本史専攻)博士課程中退。現在、日本女子大学教授。著書に「加藤時次郎」など。
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そうか「故郷」って、ただの場所じゃないんだ
2004/02/02 22:46
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投稿者:けんいち - この投稿者のレビュー一覧を見る
「そうか「故郷」って、ただの場所じゃないんだ。」
もちろん、それはただの場所であり、いわゆる生まれたふるさとである。現実的には今も昔もそうである、それで正しい。
でも、この本に書かれた文章を読んでいくと、それだけではない、目に見えない様々なはたらきをしていることが分かってくる。われわれの多くは、「故郷」という言葉であるイメージを喚起され、あるいは遠隔地で郷愁に駆られもするだろう。また、さまざまな故郷を歌った歌や演歌に、つよく故郷にまつわる情念を思い出すこともあるだろう。
そしてさらに重要なのは、そうした機制(上に述べてきた働きを自然に起こさせる目に見えない仕組み)は、近代日本社会という、非常に大きな政治的な権力とも不可分のものではなかったということだ。また、そんなきな臭い話でなくとも、われわれが「故郷」をイメージして多くのことを喚起されるのは、われわれが日常的な社会生活において獲得してきたリアリティの感じ方とも結びついているのだ。
もちろん、こうしたことは、「故郷」だけに言えることではないが、グローバリゼーションが叫ばれる中、ナショナリズムの勢いも増す今日において、改めて考えておいてよい問題の1つには違いない。