紙の本
新版に惹かれて旧版も
2024/03/26 10:47
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投稿者:ニッキー - この投稿者のレビュー一覧を見る
最近、岩波新書から『魔女狩りのヨーロッパ史』が出ました。その中でも紹介がありましたが、岩波新書の青版ですが、『魔女狩り』という一冊があることを認知しました。審判に惹かれて旧版も読んでみたくなりました。岩波新書の青版は、多くが品切れになっています。(時々重版されますが)本書は、書店の本棚にありました!!なんと私が買ったものは、2023年4月の66刷版でした。1970年に初版が出されて66刷。1年に1回以上は重版されているのですよ。1回のロト数が何冊か分かりませんが、ロングセラーなのですね。時々品切れになったものを思い出したように重版するのと訳が違います(それも大切ですが)。
紙の本
本当にあった怖い話
2001/09/03 02:11
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投稿者:トリフィド - この投稿者のレビュー一覧を見る
13世紀から17世紀にかけてヨーロッパに吹き荒れた狂気、いわゆる「魔女狩り」について知るためにたいへん良い本である。
「魔女」とは何かという話から、キリスト教と異端の歴史、不条理極まりない「魔女裁判」、拷問の方法、裁判の費用に至るまで、さまざまな文献からの引用を多用することで当時の人々の声をまじえつつ、「魔女狩り」という狂気の現象についてあますところなく紹介している。
こんな異常なことが本当に行なわれていたのか、こんな狂気がまかり通っていたのかと、このシステム化された集団ヒステリーにゾッとする人も多いであろう。そこらのホラー小説などよりもよほど怖い話である。しかし同様の現象は、現在でも世界のあちこちで起きている。人類は、このような狂気といまだに無縁ではない。
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魔女刈り
2002/05/26 12:25
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投稿者:DMSO - この投稿者のレビュー一覧を見る
中性に起こった魔女狩り旋風。いったい魔女とは何者なのか。
魔女といわれた人々はどういう人たちだったのか。そして魔女裁判で行われる拷問の数々。死んだら無罪、生きていたら有罪で死刑というとんでもない判決。実際に自分の身に起きたらと思うと、ぞっとする。魔女狩りについてレポートを書くときに読んだが、結構恐い内容の本だった。
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魔女狩りに関する基本的な知識を得るための入門書・概説書として見れば手頃な文献
2000/11/06 23:23
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投稿者:しぇふ - この投稿者のレビュー一覧を見る
大学のレポートなどで魔女狩りをテーマにした人ならば、まず一番に手にするであろう文献。初版は1970年とあって、さすがに古さを感じずにはいられない。しかし、対象としている年代および地域は広範囲に渡っており、具体的な裁判方法や魔女の特徴についても詳細に触れられているので、魔女狩りに関する基本的な知識を得るための入門書・概説書として見れば手頃な文献であるといえる。
本書は4章立ての構成となっており、古くは魔女(的な存在)に対して寛容であったキリスト教会の態度が、異端審問の成立およびその発展に伴い厳しくなっていく過程が第一章から第二章で説明されている。第三章では魔女裁判に見られる魔女像およびその具体的な裁判方法が詳細に述べられ、第四章では裁判後の状況について言及されている。
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中世キリスト教徒が犯した、残酷な歴史の史実を知るための一冊。マルティン・ルターが提唱した宗教改革自体は、彼なりの信条から発せられたものであり、初期は伝統を重んじるカトリック派が「異端思想」として抗争を繰り広げていたものの、やがてそれは人としての行動とは思えない虐殺劇に発展してゆく。禁欲生活の反動から、金儲けのために罪無き村人の大量虐殺が正当化され、悪魔的としか言えない地獄の時代が訪れる。この一冊でキリスト教がこういうものだと誤解して欲しくは無いが、ここに描かれていることは史実であり事実である。残酷描写が苦手な人は読まなくていい。これを読んで、キリスト教を学び始めた人の多くは絶望すると思う。ただ、それを踏まえて真実とは何か、をそれでも探したい人だけは、一度読んでみると良い。衝撃と絶望をいつか、乗り超える勇気があるのならば。
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中世キリスト教国の異端審問の歴史における「魔女裁判」について記述されている。「世界国家」統轄のために作った異端審問制度により、いつしか魔女は異端者であるものとされ、「魔女裁判」にて残虐な拷問・処刑を執行されるまでになった。衝撃的だったのは、「ヒューマニズムと実証主義のルネッサンス時代は、一方では残虐と迷信の時代であった」との記述である。ルネッサンス時代は近代科学の始まりであり、多くの著名な科学者がいるが、彼らまでもが「魔女裁判」肯定派であったとは信じがたいことであった。また、1)知識はその所有者次第で最高の悪徳となる、2)狂信と政治が結びついたときの恐ろしさを認識すべし、3)科学の敵は宗教でなく神学的ドグマである を歴史的教訓として理解できたことはよかったと思う。
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中世ヨーロッパの黒歴史である魔女狩り。教会の権力体制を磐石とする為に始まった[異端審問]は妄信と財産目当ての堕落によって[魔女裁判]そして[拷問と大虐殺]へとエスカレートしていく。その中心者は聖職者であり知識階層であった。人間の残虐さ、権力と宗教、組織の堕落。その怖さを忘れない為にも読み続けてほしい一冊。
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中学時代なぜこの本を夢中になって読んだのだろうか?
今思うと、宗教への妄信と人間の残酷性が結びついて
起こる倫理の崩壊に惹かれたのかもしれない…
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深い知識に裏付けられた、理解しやすい文体です。それと同時に、人間の負の部分が正の形式を持って実行されるやるせなさが十分に表現されています。「正しさ」という衣を着ることで、冷徹に無残なことをする人間。単に形式的な「正しさ」で満足する人間。このような人間は中世において絶滅したと考えるのは、少し楽観的にすぎるでしょう。人間というものを知る上で、非常に参考になった一冊だと、私は考えています。
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魔女はファンタジーで扱われることが多いが、歴史的な位置付けを知りたかったために購入した
ひたすら狂気を感じる
疑心暗鬼、謀略、保身、ほんとうにこわいのは人間だ
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他国からすれば信じられないような文化である魔女狩りを深い知識を伴って解説している本である。
あまりにもかけ離れた考えであるため、しっくり理解できたとは言えないが、なんとなーく理解出来た気になる本だ。
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過去の事実であると思っていた「魔女狩りに」について、
漠然と持っていた雑学のほとんどが誤りであることを痛感させる一冊。
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[ 内容 ]
西欧キリスト教国を「魔女狩り」が荒れ狂ったのは、ルネサンスの華ひらく十五‐十七世紀のことであった。
密告、拷問、強いられた自白、まことしやかな証拠、残酷な処刑。
しかもこれを煽り立てたのが法皇・国王・貴族および大学者・文化人であった。
狂信と政治が結びついたときに現出する世にも恐ろしい光景をここに見る。
[ 目次 ]
1 平穏だった「古い魔女」の時代(魔女の歴史 寛容な魔女対策)
2 険悪な「新しい魔女」の時代(ローマ・カトリック教会と異端運動 異端審問制の成立とその発展 ほか)
3 魔女裁判(魔女は何をしたのか 救いなき暗黒裁判 ほか)
4 裁判のあとで(魔女の「真実の自白」 「新しい錬金術」―財産没収 ほか)
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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今回の地震も魔女のせいにされたのだろう。当時ならば。
神の名の下、教会の名の下、また法王の名の下で行われた残虐行為。
ダビンチコードはフィクションだが、なるほどなんとなくあの作品が伝いたいとしている事はわかった気がした。
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「新書」なるものを初めて読んだ本。
その当時、「魔女狩りは日本でも起きている。。」と思ったものだ。