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  • みんなの評価 5つ星のうち 5 1件
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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:1984.5
  • 出版社: 新潮社
  • レーベル: 新潮日本古典集成
  • サイズ:20cm/457p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-10-620364-2
  • 国内送料無料

紙の本

今昔物語集 本朝世俗部 4 (新潮日本古典集成)

著者 阪倉 篤義 (ほか校注)

今昔物語集 本朝世俗部 4 (新潮日本古典集成)

税込 3,960 36pt

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紙の本
セット商品

新潮日本古典集成 82巻セット

  • 税込価格:311,3002,830pt
  • 発送可能日:購入できません

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みんなのレビュー1件

みんなの評価5.0

評価内訳

  • 星 5 (1件)
  • 星 4 (0件)
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紙の本

セピアの小さい文字が、分かりにくい古語、意味を取り違えそうな箇所などにふられた、この古典集成のつくりに敬意を表したい

2009/12/21 21:33

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:本を読むひと - この投稿者のレビュー一覧を見る

 『今昔物語集』本朝世俗部に、「人に知られざる女盗人の語〔こと〕」というエピソードがあるが、なかなか読ませる話だと思う。
 30歳ほどの背の高い侍が、ある家に住む若い女に誘われ、そのまま彼女に魅せられたこともあって居つき、やがて京の夜盗の一味に加わるようになる。
 男はその夜、一味のなかに色の白い小柄な男が少し離れたところに立ち、一堂が彼に従っているようなのに気づく。男はよく役目をこなした。
 そうして1、2年を経て、あるとき女が悲しいそぶりを見せるものの、男は特に気にとめもしなかったが、外出から帰ると女は消え、家は跡形もない。
 男は強盗を繰り返し捕らえられるが、尋問され、かつて夜盗一味に加わったことを語るものの、女の家も、夜盗の組織のことも、なんとなく腑に落ちないままだ。
 なかでも、最初に一味に加わった夜、少し離れたところに立っていて、みんなが恐れ敬うようにしていた男は、色が白く美しく、「頬つき・面様、我が妻に似たるかな」と見えたことを思い出すが、真相はよく分からない。物語はそこで終わる。
 すでにタイトルに「女盗人」とあるので、色の白い小柄な男が登場したところで女だということを、なんとなく想像させる。だがこの物語は、女の家の命令系統の問題や、その小柄の男のことなど、作者が知っていることをいくらか伏せた語り口を通している。
 最初に、男が暗がりのなかで色の白い小柄な男を見たとき、彼はなんとなくその男が、いつも自分の間近にいる女のようだと思ったのかもしれない。だが語りのなかでそのことは伏せられ、そう感じたらしい男の印象は物語の最後にとっておかれる。
 この最後の部分について、捕らえられ、尋問のなかで過去を反芻しているいま初めて、あの色の白い小柄な男が、あの女だったことに気づくという解釈もあるが(そのような訳を、ある個人サイトで読んだ)、それは男の三人称的視点を想定した読みであろう。そうした「視点」という語りの構造についての認識を、『今昔物語集』の作者はもっていないと思う。
 だが作者は、あることを語りの過程のなかで伏せると、物語がミステリアスになり、一篇のストーリーが結構なかたちに整えられることを、語る者として無意識のうちに会得していたのではないか。
 この『今昔物語集』29巻の第3話は、物語自体の面白さに加えて、そうした語りの見事さによっても、人を惹きつける。とりわけ最後の部分でいつかの夜のことが再登場するとき、たいまつの火影のなかで小柄な首領の頬や顔の色の白さ美しさが、ほのかに分かる語りの強調など、まさにそのまま映画の回想的シーンにしてもおかしくないほどだ(「火の焔影に」は最初のシーンにはない)。

 あるきっかけがあって、すでに所持していた『今昔物語集』を読み出したが、セピアの小さな文字が要所々々についている「新潮日本古典集成」の読みやすさをあらためて実感した。『今昔物語集』はここでは4冊あるものの本朝世俗部だけだが、リアルな世界が活写された、このパートだけでも十分だ。
 分厚く重い「新日本古典文学大系」(岩波書店)は5冊で、天竺(インド)、震旦(中国)、本朝(日本)のすべてを収録。だが私には専門的すぎる。
 やはり大きく重い「新編日本古典文学全集」(小学館)は4冊で、本朝の仏法部と世俗部をともに収めている。下段に現代訳があるが、これよりは、分かりにくい箇所にセピアの現代訳がふられた新潮社版のほうを読みたいという気持ちにさせられる。どうもその程度には、私も日本の古典を味わいえるらしい。

 私の貧しいコレクションに各種全集本の内容見本があるが、「新潮日本古典集成」のそれを開くと、大江健三郎が次の言葉がある。《いくたび始めても果たせなかった、『源氏物語』を通読することを、とくに、あるスピード感をもってやりとげたいと考えた。〔略〕テキスト本文にそえられた別刷りの訳に、はじめ気をとられていた。そのうち、自分の読み方の荒さを、脇から穏やかに修正されてゆく感じになった。そしていま記憶に残っているのは本文のはしばしであるから、古典原文の力の強さを思う。》
 その推薦の言葉は「なによりスピード感の確保が愉快だった」と締めくくられているが、ともかく、このセピアの小さな文字の威力は計り知れない。
 また大江健三郎はこの本を「プールへの電車の行きかえり」に読んでいるが、それは重い他の全集ではしにくい。

 岩波版『今昔物語集』5巻目月報の田中貴子「都市の巫女」は、この物語を論じているが、《……古くは芥川龍之介や丹羽文雄、最近では中上健次が題材として用いている》と、そこには書かれている。中上健次のどれかはすぐに思いつかないが、たぶん私は読んでいるはずだ。そのうち確認したい。

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