紙の本
会津中将松平容保
2002/01/10 18:27
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投稿者:LR45 - この投稿者のレビュー一覧を見る
幕末、尊王攘夷派の志士が暴れ、治安が極端に悪化した京都の治安を取り戻すために、幕府は京都守護職なる新たな職をつくった。その京都守護職に任命され、志士が暴れ狂う京都に赴任したのが、会津藩主であった会津肥後守容保であった。会津藩といえば白虎隊で有名だが、その伏線がここにある。そんな若き京都守護職松平容保の一生を描いた表題作「王城の護衛者」をはじめとして、幕末を描いた短編集である。
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2008.1.31 了/幕末の準主役級の人々のお話、数点。それぞれ別の作品で詳細に語られているが、それらを読む前に読むと「次読んでみようかな」と思えていいし、読んだあとに読んでも、思い出しておさらいができてよい。
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司馬先生の作品の中で1番好きな本です。
短編集なので長編が苦手な人にもお勧め。
この人達と同じ国に生まれて良かったと思える作品です。
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買った本。途中まで読んだ。明治維新でそれほど有名でもないが、重要な役割を果たした人々について書かれた短編集。表題の王城の護衛者は会津藩主の松平容保について書かれている。明治維新に最も翻弄されてしまったひとかもしれない。かわいそう。
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2006/11/29 wed
司馬遼太郎の短編集。
表題作の『王城の護衛者』は会津藩主・松平容保を描いた話。会津好き?な私にとって、知人の勧めで興味深々で購入。「会津松平家というのは、ほんのかりそめな恋から出発している」という最初の一行で一気に引き込まれました。白虎隊や新撰組の話はよく聞くけど、それらに出てくる容保の話は初めて。容保の人柄が「至純至誠」という言葉に集約されているなぁと実感。晩年、孝明帝からの宸翰2通を竹筒に入れて身に着けていたという話、さらに子孫がそれを銀行の金庫に保管し続けているという話に感動しました。
『加茂の水』は岩倉具視の謀将・玉松操のお話、『鬼謀の人』は長州の軍略家・大村益次郎(村田蔵六)のお話、『英雄児』は長岡藩を豊かにし執政にまで上り詰めた河井継之助のお話、『人斬り以蔵』は土佐の剣客・岡田以蔵のお話で、どれも時代背景がほぼ同じ。歴史で学ぶ偉い人?の裏の人たちを主題にしていて、面白く読みやすい話ばかりでした。
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幕末を舞台とした短編集。タイトルの「王城の警護者」は会津藩主松平容保公の物語。
『会津松平家というのは、ほんのかりそめな恋から出発している。』
歴史を知っている後世の人間から見ると、まさに運命のいたずらとしか思えない。本流でない故に、本家以上に本家に尽くす・・・日本人には理解できる感情だが、果たして海外の人間には理解できるのか?興味があるところだ。
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司馬遼太郎の本は、何も考えずに読めるので好き。この本と『最後の将軍』を読み比べると、幕末の同じ徳川方でもいろいろな見方ができることがわかる。
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容保様と孝明帝の愛を綴った作品(案外嘘じゃないトコがウケる)
実直すぎる容保様が愛しくって仕方がない。
ちょこちょこ出てくる慶喜様もいい味出してます。
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短編週。中でもタイトルにもなっている「王城の護衛者」が秀逸。
これは幕末の会津藩主で京都守護職を務めた松平容保の話。
明治維新、幕末というと坂本竜馬や桂小五郎などの志士がヒーローのようなイメージで、志士を弾圧した松平容保はどうも陰気な悪役というイメージを持っていましたが、この作品を読んでイメージが変わりました。
てっきり彼は維新後すぐに死去したと思っていたのですが、明治の中ごろまで生きていたのですね。
彼が天皇から賜った手紙を東京銀行の金庫に保管し、今でもそれは保管されている、という件は鳥肌ものでした。
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タイトルにもなっている最初のお話「王城の護衛者」は会津の殿、松平容保のお話。
涙なくては読めません…。
ほかに岩倉具視の智となった玉村操の話「加茂の水」
大村益次郎の話「鬼謀の人」(ここの桂さんはちょっとツンデレかも)
河井継之介の話「英雄児」
岡田以蔵の話「人斬り以蔵」
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■■■ネタバレ注意■■■
新撰組血風録以来の生涯2冊目の司馬作品です。
松平容保をはじめ、幕末を彩った…しかし、ドラマ的には脇役な人物にスポットを当てた短編集です。
読みやすく、歴史に疎くても面白い! と感じるのですが、やはりやるせなさも強く感じます。実在する偉人が主人公だと、童話のように「末長く幸せに暮らしましたとさ。めでたしめでたし」で終わるわけがないから。
全員が全員、それぞれも思いや志を貫きつつも、全てが報われず殉じていきます。
そういえば、主人公の一人・人斬り伊蔵って、るろうに剣心の剣心のモデルでしたよね(コミックスの人物解説にそう書いてあったような)。思っていたものとだいぶ違いましたが、剣心には一時期大いにハマっていたので、何となく縁を感じたり感じなかったり。
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『世に棲む日日』で登場した大村益次郎、当時、村田蔵六と呼ばれている。村医者出身の彼が同郷(長州)の桂小五郎(木戸 孝允)に「竹島のことで、意見を申し上げたい」と誰の推薦状ももたずにやってきた。桂は「ことわるように」といって追いかえしてしまう。蔵六は「・・万国公法からみても、押さえるには早いほうがいい」と、言い残して去った。昨今、何かと話題になる竹島について記載があり注目に値する短編である。『鬼策の人』
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幕末に活躍した五人の人物に関する中・短編集。
「王城の護衛者」:松平容保公。これが書かれたとき会津の人びとは快哉を叫んだのだそう。
「加茂の水」:岩倉具視の参謀にして王政復古の陰の立役者、玉松操。錦旗などを考案。モンブランじゃなくて良かった。
「鬼謀の人」:大村益次郎。
「英雄児」:河井継之助。
「人斬り以蔵」:ひたすらわんこな岡田以蔵。はじめ忠犬だったのが次第に狂犬野犬と化す。
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松平容保、玉松操、大村益次郎、河井継之助、岡田以蔵。幕末の動乱期に、出身階層を超え歴史の波間におどった5名の物語。「王城の護衛者」のラストが良かった。11.3.3
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松平容保
京都守護職
孝明帝から私信を受けながら
明治からは逆賊とされた真っ直ぐな人間
こういう視点もあるんやね。。
主要な薩摩長州とは違う史観