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紙の本
エンピツを持って街へ出よう
2005/01/08 21:36
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投稿者:みなとかずあき - この投稿者のレビュー一覧を見る
私にとっての風間完と言えば、五木寛之の『青春の門』である。五木寛之の物語に惹かれたのは当然だけれども、そこに添えられていた風間完の絵が物語のイメージをよりかき立ててくれたものだった。
その風間完が、1979年に書いた『日曜画家の鉛筆画入門』に加筆修正をして、収録された図版を入れ替えて文庫版にしたものが本書である。
エンピツ画とはなっているが、単にエンピツで絵を描くことだけでなく、もっと絵を描くこと全般についての心構えや、風間自身が絵を描く上で気に留めていること、さらに「美意識」や「粋」にまで話はおよび、真摯に生きることの大切さを語っている。言ってみれば、風間完の美術論といったところか。「絵を描く人は無口でよいのです。作品をつくることが一つの表現、つまり言葉なのですから」とか、「詩や歌が言葉であるように、また音楽が言葉であるように、絵もまた言葉なのです。それは人に語りかけてくるものだからです」といった言葉から、風間の考えを窺い知ることが出来るだろう。
絵を描きたい気持ちがあれば、それが大切なのであり、エンピツ1本、紙1枚あれば絵を描くことはできる、ということを平易な言葉で教えてくれた。
まず、エンピツだ。