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紙の本
ドラマティック、そしてロマンティック。
2001/10/25 14:51
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投稿者:みやぎあや - この投稿者のレビュー一覧を見る
英都大学推理小説研究会に所属する有栖川有栖は、4名の部員でキャンプ合宿へやって来た。たまたま同じ目的地を目指す学生グループと行動を共にすることとなるが、キャンプ地である矢吹山が突然噴火し、彼らは山から下りることができなくなる。そして、陸の孤島で連続殺人事件が起こる…。
作家編が、有栖川と探偵役、火村の飄々としたキャラクターで読ませるとしたら、こちらの学生編の見所は美しいストーリーとロマンティック、そしてドラマティックな雰囲気だと思います。長編だからこそ生きてくる“語り”の上手さが見事でした。
紙の本
これを読んでマーダーゲームをしよう!
2002/03/09 18:50
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投稿者:蘭丸 - この投稿者のレビュー一覧を見る
序曲にまず引き込まれる。火山、逃げまどう人々、そして疑惑……。アリスの好きなあの人は犯人か否か……。
このまま青春モノとして終わってほしいと思った楽しい前半。次々と衝撃が起こる後半。序曲のアリスの言葉が常に引っかかって、どんどん読み進めたくなる。
これがデビュー作とはさすが売れっ子 有栖川有栖さん。有栖さんらしいのは、メンバーを完全に憎ませない。疑いながらも、信じあい助け合う。
ただ、メンバーが多すぎて、しかもニックネームまで着いて、私には分かりづらくて推理どころではなかった。あと、気になる言葉が気になったまま……。まぁいいか、楽しかったし。
紙の本
探偵に生まれつく苦しみ
2001/01/18 14:23
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投稿者:松内ききょう - この投稿者のレビュー一覧を見る
冒頭、フラッシュバックを見るような緊迫感と、時間は戻って青春小説そのままの序章の部分の対比が、ミニシアターの映画のように読むものを自然に物語にひきこむ。陸の孤島と化した山で次々起こる殺人。誰が何のために…。閉じた空間内で否応なしに交錯する登場人物の視線が痛々しい。本格推理としての理路整然とした論理は、氏の作品である以上もちろんのことあるが、デビュー作ならではの飾りのない率直な論理で、犯人たりうる人が一人ずつ消されていく様はさすがの一言。数学の証明問題を説いて、初めてその意味がわかったときのような、ある意味の感動を残す。最後に残るのは…そしてそのとき犯人を見つめる他者の視線は…。本格推理としての確実性と青春小説としての切なさが平行していつまでも心に残る作品。