紙の本
交渉術という考え方
2020/09/26 15:42
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:uruuduki - この投稿者のレビュー一覧を見る
無益、かつ有益。
日本国内において、通常の生活をする中では、交渉術の手法はむしろ使わない方がいい場合がある。夫婦喧嘩などはいい例かも知れない。その意味では無益だ。
だが、仕事の場では知っていた方がいいと思うことがある。
もともと、日本の文化は根回しの文化だ。先に下拵えをしておいた方が、スムーズに運ぶ。付け届けがものを言ったりするのだ。
だとしても、急速にグローバル化が進み、日本的な考えだけでは対応が出来なくなってきている。
この本に出合った頃には、論理的な話を求められていると考えられる場所でしか使えなかった。それが、今や買い物などといった日常の中でも使えそうな場面に出くわす。つまり、有益になったのだ。
紙の本
☆ハーバード流交渉術☆
2024/04/20 22:23
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ACE - この投稿者のレビュー一覧を見る
交渉の戦術として世間でまかり通っている《駆け引き型》では、結局、双方納得する結論には至らない。なるべく衝突を避けようとする《ソフト型》も、相手に言いくるめられないようにする《ハード型》も、互いが自己保身に執着し、解決点が見出せない。終着点は、両者痛み分け、それも、解決には遠いものだ。論点や当事者が多ければ、なおさらだ。
この本では、《原則立脚型(人と問題を分離し、立場でなく利害に焦点を合わせ、行動決定前に多くの可能性を考慮し、結果はあくまでも客観的であることを強調する交渉方法)》を提唱する。
交渉術の古典的名著で勉強しよう!
投稿元:
レビューを見る
交渉を行う上でのポリシーが記載されている。互いの利益のために、客観的評価に基づき交渉に挑むことで、当事者は必ずハッピーになれる。
交渉の場に挑む時、自分のポリシーも持っていない人が多く、そういう人たちは相手の意のままに扱われてしまう。逆に自分の考えを押し通すだけでは、意見が通っても全体の利益にならない可能性があり、また交渉が難航した場合、その時間はむだである。
この本は交渉において、何を重点に置くべきかを示してくれる。
投稿元:
レビューを見る
東大の授業でも使われたことのある交渉術ハウツー本。「賢明な合意に効果的かつ友好裏に至るためにはどうすればよいか」という問題設定で、基本原則として、?人間の問題は問題の本質とは切り離せ、?「立場」ではなく「利害」に焦点を合わせよ、?選択肢は多ければ多いほうが良い、?客観的基準による解決を探れ、という四つ指針を挙げる。具体的アドバイスとして面白かったのは、悪い内容をいうときは結論ではなく理由から言う(結論からいうと相手が理由をまともに聞いてくれないため)、相手が口汚い戦法を使ってきたときは聞こえていても聞こえなかったふりをしてもう一度言い直させる、などなど。基本的にこういう本は「読む」ものではなく「やる」ものだと思うが、読むだけでも結構楽しめる本だと思う。
投稿元:
レビューを見る
当たり前だが、理論だけ知ってもどうなるわけでもなく、実践を通じた訓練が必要。
ただし内容は面白い。
投稿元:
レビューを見る
何事も交渉事はつき物なので,知っといて損はないかと考え
読んだ本.ハーバード流!なんて,たいそうな名前がついて
いるのでどんだけすごいんだろ?,どんな不利な状況でも何
できちゃうのか?,などと思い読んだがそうでもない
説いているのは,常に冷静に原則を中心に交渉しましょうと
いうこと.原則といっているのは,問題に対して,何らかの
基準を持って取り組みましょうということ.
相手と問題に取り組むのであって,交渉相手に取り組むので
はないということ
当たり前かもしれないが,読んでみるとそういやぁ,そうか.
と微妙に納得.
2008.03.18読了
投稿元:
レビューを見る
人と問題を分離し、立場ではなく利害に焦点を当て、多くの選択肢を探し、客観的基準を持つ。
誰もが言われてみればわかることだとは思うが、実践できている人は少ないのではないだろうか。
投稿元:
レビューを見る
交渉事の原則論としてはいいのかもしれない。
実践に必要なもの=ケーススタディ+度胸+機転?
整理して考えることって大事ですね。
投稿元:
レビューを見る
担当:Hirakawa
対象レベル:初級〜上級
内容:
1 あらゆる状況を打開するハーバード流交渉術(「駆け引き型交渉」のさらに上をいくこの方法)
2 解決の扉を開く交渉戦術―相手にも満足感を与える最高のやり方(問題解決の「糸口」はここにある
立場にとらわれるな!常に「利害」に焦点を合わせよ
行き詰まった交渉―双方を満足させる解決策がここにある!
こちらの要求を100%納得させるこの方法)
3 〔こんなとき、どうするか〕不利な状況さえ乗り越える交渉術(相手のほうが強かったらどうするか
相手が話に乗ってこなかったらどうするか
相手が汚ない手口を使ってきたらどうするか)
ビジネスのあらゆる局面で必要になってくるであろう交渉術に関して体系的な理解を深めたく本書を手に取った。
本書の最大の特徴は、当事者間の『共通の利益』に焦点を合わせる交渉を最も重視しているということである。そのため人間ではなく、事柄(利害、問題など)に焦点を合わせることを重要視している。
本書は交渉の基本として
「人と問題を分離する」
「立場ではなく利害に焦点を合わせる」
「決定の前に多くの選択肢を考えておく」
「客観的基準で結果を導く」
ということを挙げている。どれも当たり前のことのように思えるが、実行は大変難しい。
この本は、これらの技術を体系的に学べるため大変有用であった。
また、蛇足であるが、本書を読めばどうすれば相手を不快にさせないで交渉を成立する事ができるのかという事が分かるため、付随して交渉に限らず日々の生活の中での人付き合いという面においても、人を不快にさせない、または自分も不快にならない人付き合いというものも自然と身につけることができるだろう(笑)。
投稿元:
レビューを見る
どんなに頭が硬くて高圧的な相手であろうと、惑わされずに「利害」に焦点をあてて原則立脚型交渉術でWin-Winな結論を導くのであーる。という本。
言わせたいですなー、イエス。
投稿元:
レビューを見る
交渉のノウハウ本かと思いきや、かなり「深いところ」を軸にした交渉術とがまとめられていた。
広い意味で、人間力(あいまいだけどw)を鍛える本の位置づけと感じ、カテゴリは自己啓発に。
例えば、本書では、「人と問題とを分離せよ」という項目を交渉の第一の基本的要素としている。
これは、相手を攻めるのではなく、問題を攻めるという見方をすべき、という考え方だ。
このことを言葉として知っておくと、自分を客観視するのに役立つんじゃないかな。
予想外に面白かったのは、巻末にある、訳者あとがき。
アメリカ政府コンサルタントまで勤めたという、金山さんという方によるものだが、日米交渉術の比較を書いてくれている。
とても真に迫っていて、鋭い。こちらも一読の価値あり。
【印象に残った箇所:読書メモ】
・コミュニケーションについて生じる3つの問題
①交渉者が本当に話し合っていない。どちらも相手に見切りをつけ、本気で相手に話そうとしていない。相手と歩調を合わせる努力をせず、揚げ足を取ろうとするなど。
②上の空で聞いている。自分は次に何を言うべきか、といったことで頭がいっぱいで、相手の話していることを真剣に聞こうとしていない。
③誤解。同じ部屋の中で話し合っていても、他方への意思疎通は、強風の中で煙の合図を山の向こうに送るように難しい。
・相手の話を聞いている間は、自分はどう答えるべきか、などということを考えずに、彼らの要望、緊張感をそのまま理解し感じ取る。相手の立場に立って物を見たらどう見えるかを理解するよう努める。
・問題の指摘にあたっては、相手がどんな意図で何をしたかという形ではなく、当方は問題点をこう感じ取っているという形で表現したほうが説得力がある。
例:
「あなたは約束を破った」ではなく「私は失望しました」
「あなたは人種差別主義者だ」ではなく「私どもは差別待遇を受けている感じがします」
・自分の立場に固執することは懸命ではないが、利害について話すときは強硬であってよい。交渉の当事者がそれぞれの利害を強く主張することが、相互に有利な解決策を生み出す創造力を呼び起こす場合が多い。
・判断を下すことは、独創性を妨げるものである。したがって、創造的行為(ブレスト)と批判的行為(取捨選択)は分離すべきである。
・交渉力とは、富や政治的コネ、体力、友人、そして軍事力といったものに左右されると思われがちである。しかし実際は、両当事者の相対的交渉力は、どちらのほうが交渉が決裂してもかまわないと思っているかによる。
・断言するのではなく、問いかける。質問は、相手を問題に直面させるのに役立つ。質問は批判せず、啓蒙的である。
・優れた交渉者なら、即座に重大な決定をすることはしない。相手に物分りよくみせ、同調しようとする心理的誘惑はあまりにも強い。若干の時間と距離を置いてみることは、人を問題から切り離すのに役立つ。慣れた交渉者は、望むときに席を立てるようなもっともらしい理由をあらかじめ用意して交渉の場に臨む。
投稿元:
レビューを見る
交渉学のバイブル。当たり前のことを言っているようだけど、実践が難しい。
(以下、概要)
・ハーバード流交渉術
住んでいる場所がどこであれ、様々な交渉様式に直面するのだから、それぞれへの対処の仕方を知っておくのは不可欠である
交渉とは、共通する利害と対立する利害があるときに、合意に達するために行う相互コミュニケーションである
意思疎通の壁①相手に伝わる話し方をしていない②相手の話を聞いていない③誤解
自分の話を聞いてもらった、という感じを相手に抱かせるのが安上がりな譲歩
どの利害にもそれを満足させる案が複数ある
最大の関心は人間の基本的なニーズにある
自分の利害を具体的にいい、印象付ける
自分が彼らの利害を認識していることを示す
理由→要求の順番(要求から言うと聞いてくれない)
問題を責めると同時に相手を支持する
自分がどれでもよい案をいくつか提示し、相手に選ばせ、好みを探る
まず客観的な基準について合意する
①相手の立場の背後にある利害を見つける②原則を探す③一緒に改良する
相手が自分の立場に立ったらどうするか訪ねる
個人攻撃されたら気が済むまで待ち、その後問題に対する攻撃に転化する
質問して間をおく
・キーフレーズ
ちょっと待ってください、あなたの言われたのは、こういうことですか
私の理解するところでは、あなたの関心は…で、他になにか重大な関心事はありますか
もしあなたが(具体的数字)だったら、どうしますか
なぜですか、根拠はなんですか
私自身、この案には満足していませんが、まず、意見を伺いたい(最終案調停=共同作業の簡素化)
私が間違っていたら教えてください
あなたがしてくださったことには感謝しています
我々の関心は公平さにあるのです
原則に従って解決したい
信用するかは別問題です
私の事実確認が正しいか、二三質問してもいいですか
あなたの行動の背後にある原則はなんですか
あなたがおっしゃることを私が十分に理解しているか確認させてください
もう一度伺わせてください
納得のいかないところがあるので確認させてください
こんな公平な解決策も考えられませんか
同意できたらこうしましょう、できなかったらこうなるでしょう
おかげさまで話がうまくつきました
・セッティング
相手と同じ側に契約書などを置く
投稿元:
レビューを見る
■相手を責めず、同じ方向を向いて解決策を見つける
かなり昔に読んだのを思い返しながらなので、売る覚えですが、
「交渉のときには相手を責めてもしょうがない、交渉相手と一緒に、解決を目指す方向にすべき!」というのを印象強く覚えています。
今度読み返そう
投稿元:
レビューを見る
タイトルには交渉術とあるが、コミュニケーション、他人とのやりとり全般に応用可能な方法論が書かれている。
その方法論を貫く考え方は、大きく以下の四点にまとめられる。
・人と問題を分離せよ
・立場ではなく利害に焦点を合わせよ
・行動について決定する前に多くの選択肢を考え出せ
・結果はあくまでも客観的基準によるべきことを強調せよ
著者は上記四点に対して、説得力のある例を引き合いに出し、通常考えられている(もしくは、繰り広げられている)交渉の仕方とどう違うのか、どうしてこの方法論が有効なのかを詳細に論じていく。
目からウロコ!の即効技術ではないが、しかしジワジワと、納得感が高まっていくのを実感することができる。
事あるごとになんども読み返したくなる本である。
投稿元:
レビューを見る
【感想】
1個のオレンジをめぐって姉妹が喧嘩しました。
オレンジを半分に分けることで折り合いがついたものの、
姉はオレンジの中身だけを食べて皮をすてました
妹は残り半分の中身を捨ててケーキを作るのに皮をだけを使いました。。。
こんな感じの結果になる交渉を防ぐために、
、駆け引き型と違い双方へ利益をもたらすことができる方法に関して
以下の4つの点から整理しています。
人:人と問題を分離する
利害:立場でなく利害に焦点を合わせる
選択肢:行動について決定する前に多くの可能性をだせ
基準:結果はあくまでも客観的基準によるべきことを強調せよ
それぞれの点に関してポイントだけ列挙するとこんな感じです。
◆人
・その人がどういう考えをもっているのか、どういう立場なのか認識する
同じ人でも場合によって、他部門の代表として話してるのか、上司に指示されて話しているのか、個人的な意見なのか変わるので、同じ人でも場合によって違う対応が必要かと思います。
・その人の感情を理解する、いい気分にさせる
計画段階からお客さんに色々アイデアを出してもらって、それをその人が出した案というようにしていくとかは結構重要だと思います。
・意思疎通をスムーズに行くようにする工夫をする
例えば主語をIにすることで、YOUで話して相手を否定するのではなく、自分はこう感じているということを伝えるなど
◆利害
・相手の利害を考える
相手のメリットデメリットをしっかり把握する
・自分の利害を具体的に伝える
・話し方としては結論や提案は後にする
聞いたとたんに反論を考え出してしまうため、まずは背景から伝えるという話し方も必要になると。
◆選択肢
・立案と決定を分離してまずたくさんの案を出す
・場合によっては要求度の低い案を出す
いきなり全体の合意は得られなくても、まずは論点だしで合意を得るなど
・共通の目標を見つけ出す
これが最初のオレンジの例につながるような話ですね。
◆基準
よく出てくる例がケーキを分けるときには一人が切って一人が選ぶ
という話しがありますが、重要なのはそのルールを決めるというところです
・基準をともに探し出す
更正な基準をともに見つけていく。この過程でも相手がアイデアの発案者であるように感じてもらうようにするのが大事だと思います。
・具体的な原則や基準に基づいて決める
よくころころ意見が変わる人っていると思うんです。
でもその事実を突きつけると追い込んでしまうので、
それとなーく、気づかせてあげるために、最初の意見の元になっている基準を思い出させてあげるとか、以外と重要かと思います。
【引用】
・準備から事後処理に至るどの交渉段階であれ、「自分は人間的要素に十分な注意を払っているだろうか」と自問してみるのは価値のあることだ。
・交渉において、客観的真実の調査は確かに有益ではあろうが、問題の原因であり、したがって問題解決の道を開くものは、究極的には各当事者がとらえた現実なのである。
・誰でも自分の知らない間に出来上がったものは承認したがらないものである。
・まず問題をどう解決すべきかについて相手方の意見を聞く。そして、あるアイディアが出されたら、できるだけそれを相手の発案として認める。そうすれば相手はそのアイディアを他者に対して擁護することに自己の名誉をかけるようになる
・顔を立てるということは、妥結案が両交渉者の主義主張や社会的イメージと相反しないように調整するということ」
・一時に怒ってよいのは一人だけ。
・理解することは同意することではない。
・自分の理由を聞いてもらい理解してもらいたいときは、自分の関心と根拠を最初に述べ、結論や提案は後にすべきである。
・自分の関心を具体的な提案にするには「明日にでも相手が私の考えに同意するとしたら、合意の内容はどういうものにすればよいか」と自問すべきである。
・交渉の当事者がそれぞんれの分担または取り分を決める前に、公平と思われる措置を話しあう
・両当事者の相対的交渉力は、どちらの方が交渉が決裂してもかわまないと思っているかによる。
・有望な不調時対策案を生み出すには、次の三つの作業が必要である。
1.合意に達しなかった場合の一連の処理を一覧表にする。
2.見込みのある案にさらに改良を加え、それを実際的な代替案にする。
3.最良と思われる案を暫定的に選ぶ
・沈黙はしばしば行き詰った印象を与え、相手は、その沈黙を破るために質問に答えるか、新しい提案を出すかせざるをえない気持ちに追い込まれる。
・事実を言い渡すと脅威感を与えることがある。だから、できるだけ質問形式にしたほうがよい。