紙の本
どっちをとるの?
2015/08/26 20:05
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投稿者:とと - この投稿者のレビュー一覧を見る
若くて美しくて自分を超愛してくれる男と、同じくらいで愛もなくて浮気性だけど、付き合いも長くてなんか放って置けない男、どっちをとるの?って話。
幸せになれなのはわかっていながらも、なんとなく居心地のいいところに戻っていってしまうって経験、アラフォーとかアラサー女性には、共感できるところがあると思う。
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サガンの本をもう一冊紹介する。
私はよく中身をめくりもせずに、タイトルだけ見てさっと買ってしまうことがあるのだが、この本もそうだった。
私が本屋に行ったときに一冊の本が
「ブラームスはお好き?」
と語りかけていて、私が
「大好きです!」
と即手にして買っていた本である。
サガンは自分が属する所謂ブルジョワの世界を題材にして様々な物語を書いているが、これは同じブルジョワでも、夫と安泰な生活を捨ててもっと別のものを求めようとした40代にさしかかろうとしている女性を主人公にしたものである。少し年上の中年の恋人は、ちょっと私の趣味には合わなそうな人。と言うかサガンの男性の好みは私に合わないらしい。女性の好みは私とばっちりなんだけどね。そして彼女に思いを寄せる15も年下の男の子。
今度の主人公のポールも聡明で賢い女性。でもこういう女性はどうしても、自分を愚かに見られないように作ってしまう部分があるから、年上の恋人ロジェの前ではすごくある意味、無理をしてしまう。そこに15も下の自分に恋いこがれている男の子が現れたら、別に弄ぶつもりはなくても、なんでも思い通りにしてくれるわけじゃない?恋に悩んでいた女性としてはそっちになびいてしまうことも、当然だと思う。その男の子はすごく美男子で、大金持ちの家の息子。その男の子が彼女をコンサートに誘ったときの言葉が「ブラームスはお好きですか?」という言葉だった。なんだろ。これは階級の問題なのかな?日本ではこんな風にデートに誘われたらちょっと退いてしまうかもしれないよね。「映画のチケットが2枚手に入ったんだけど一緒に行かない?」とかそういう感じが普通かな?って思う。ずっとパリのブルジョワに憧れている私なのだが、こういう男の子(シモンという)ばっかり周りにいたらちょっと疲れてしまうかもと思った。
最後にはポールはやっぱりロジェの元へ帰っていく。
ロジェはそれまでは女遊びが激しくて気に入らなかったけど、最後にポールが戻ってきたときのロジェの様子はちょっとこっちも感動してしまった。
そう、それだけ年令が高くなるにつれ、人の気持ちをはかるのも恐くなるし、恋愛に関しても臆病になってしまうものなのよね。
シモンといるとロジェのことを考えてしまって。ロジェといるとシモンのことを考えてしまって。そういう人のことを身勝手だと思う人もいるかもしれないけど、私はなんとなくわかるな。自分の一部となる人を探すのは難しいことよ。彼女が自分でも言っているけど、子供がいないっていうことが、不幸だったのかもしれないわね。
それにしてもやっぱりフランスのこういう話って私は好きです。
日本のイメージと違っていやらしい感じがしないのよね。
なんでもかっこよく見せるのってやっぱりパリはオシャレな街ってことかしら?
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若き日のアンソニー・パーキンスと年老いたイングリッド・バーグマンの対比が鮮やかな映画も見て欲しい。そんな作品
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シモンがとてつもなく美男子だってゆう設定と、
そのことに関しての本人の態度や認識だったりは面白いんだけど、
全体としてはあんまり…。
私がポールぐらいの年になったら分かるのかな。
でもやっぱり独特の言い回しは素敵。
「ぼくにはあなたに夢中になる権利があります」とか
「いいかげんな理由で幸福になるよりも…」とか。
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最近サガンにはまってる。題名のセンスといい、平凡な物語を魅力的に表現している文章といい、読んでて気持ちいい。
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読まなければならないから読むが、相変わらずフランス文学は得意になれない。
ただ、言葉の使い方が、きっとフランス語で読んだらとても美しいのだろうな、と思う。
「人生は女の日記じゃない」。心に突き刺さる……。
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年齢が自分とかなり差があるので、感情移入し辛かったところもあるけど、非常によかったと思う。やっぱり私、サガンが好きだなあ…。シモンがとってもかわいそうな気がするけれど、仕方がないのかな。日本語訳が古い感じが若干気になったな。新訳でないだろうか。
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大学時代サガンが好きで、全部読んだ。
あれから10年、久しぶりに読んでみたら物語に引き込まれることなく途中で読むのをやめた。
大学時代はあんなに好きだったのに。
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2009/1/22
若いシモンの不安定さと活力と、そして、溢れんばかりの愛情とが眩しい。
いずれ相手を苦しめることが分かっていながら、
若い情人とのひと時を過ごすポールのサディスティックな愛もいい。
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「私もうオバーサンなの、」
自分の歳の数の若さを実感した
そんな気分のときに読んだ
コッチの方がすき。
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「ある可愛い子といたんですが、あんまりロマネスクなんでね。彼女は40代の人たちが青春にたいして持っているイメージそっくりなんですよ」「そうですね……その女の子は陰険そうな様子をして、歯を食いしばりながら小型ルノーをフルスピードで運転し、目をさますと安タバコをふかし……それから、ぼくには、恋愛はふたりの皮膚の接触にすぎないといっていました」
「しかし、ポールは、正直さ、このどうにも抜けだしようのない人生にありうる唯一の正直さは、だれかを幸福にするためにその人を十分に愛することではないかと自問するのだった。場合によっては、自分の好きなものをあきらめても」
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これで初めてサガンをまともに読んだ。
いかにもパリのブルジョワな感じですが、
いつまでも風化しない、感情のものがたりです。
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だいぶ早い段階で落ちが読めてしまって、あとはルートだよな、と、先に最後を読んでしまったり。
文章がどうこうということではなくて、道筋として、あまり好きじゃないな。この、あとに何も残らない感じが。
読後感が何もない。
登場人物を好きになれなかった、というのもあるかもしれない。
身勝手なのは別にいいんだけど、それが、無知ゆえのもので、かつ、自分の非を認めないものなので、歳食っててそれどうよ?って思ってしまったり。
余談ですが、アラフォー女性は少女恋愛に返りたくなるものかしら?と苦笑してしまいました。
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サガンの書く恋愛は激しいように思えてどこか寂しさそ伴い、読んでいてとても悲しい気分になる。ねっとりとした所謂昼ドラ的展開を見せることもしばしばあるのに、嫌気を感じさせないのがサガンの凄いところ。何冊でも読める気がする。でも、やっぱり一番戻りたくなるのは悲しみよ、こんにちは。
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4作目。
シモンの揺るぎないポールへの愛情に、若さを感じます。
ポールの慣れ親しんだ環境や関係を変えることへの不安や恐怖に共感します。
ロジェは・・・自分勝手な男です。
例えまた孤独な日々がポールに戻ってきて
他の人に目を奪われても
それはロジェへの愛を再確認するための機会でしか無いのでしょう。
この部分は私もまだ分かりません。
40歳くらいになったら、ポールの気持ちが分かるようになるかな?