紙の本
へだたり
2019/05/13 06:13
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:七無齋 - この投稿者のレビュー一覧を見る
家族を引き裂いた戦争の溝はなかなか埋めきれるものではない。苦悩する両者に運命の出会いが待ち受ける。そして悲しく儚い別れも。
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「あつ子、すまなかった、探し出すのが遅過ぎた」―陸一心こと松本勝男は、三十六年ぶりにめぐりあった妹・あつ子に泣いて詫びた。妹は張玉花と名のり、寒村で過労の果てに病いの床にあった。兄妹の実父・松本耕次は、子供らの消息をつかみえぬまま、奇しくも陸一心とともに日中合作の「宝華製鉄」建設に参加していた。
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「あつ子、すまなかった、探すのが遅すぎた。」
妹の死で、一心と松本が再会。 親子だと判明。
何とも言い難い…運命。
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~内容(「BOOK」データベースより)~
「あつ子、すまなかった、探し出すのが遅過ぎた」―陸一心こと松本勝男は、三十六年ぶりにめぐりあった妹・あつ子に泣いて詫びた。妹は張玉花と名のり、寒村で過労の果てに病いの床にあった。兄妹の実父・松本耕次は、子供らの消息をつかみえぬまま、奇しくも陸一心とともに日中合作の「宝華製鉄」建設に参加していた。
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悲しさと優しさが共存しているような話の展開は、涙なしには読み進めることができません。日中戦争、文化大革命、日中国交正常化といった歴史の流れに翻弄される人々…、まさに「壮大な叙事詩」という形容がぴったりです。NHKのドラマも良かった〜。養父・陸徳志の名前の通りの慈悲深さに、僕はかなり感銘を受けたものです。
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NHKでドラマ化されたものを何度も見ていたのでその世界観が損なわれてしまうのが嫌で、これまで小説は読まずにいたがその他の山崎作品を読みつくしたので堪り兼ねて読んでしまった。
ドラマは小説の世界観を忠実に再現しているので小説・ドラマ両方見てもいいと思います。
話の筋を完璧に覚えているのに、それでも尚、引き込まれてしまうのは簡潔な描写でありながら登場人物の人柄・心情をズバリ抉り出すかのような山崎豊子独特の文体にあるのでしょうか。
妹との再会のシーン、二人の父の子を思う気持ちには涙がヒタヒタと流れてきました。
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山崎は取材力がすげえ。
これだって、インタビュー先がすげえ。
骨太と辞書で引いたら、山崎豊子って出ると思う。
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中国を舞台に中国残留孤児を主人公にした小説。時代考証や中国文化/社会のディテール描写が素晴らしく、小説とは思えない内容。大河小説を読みたい方におすすめ。
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あっという間に政権がひっくり返ってしまった
妹が不憫でならない
一気にスピードがついてしまったので、あと一巻で鉄工所が出来るか不安。でも期待
2009.3.31
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小さい頃、残留孤児が帰ってくるというニュースを新聞で見たのを思い出した。
中国との関係、自分の世代だとあまり昔のことで気にならなくなってしまうが、やはり根深い問題なんだな、と。今の時代の豊かさにしみじみとさせられる。中国もあと30年経ったら、まるで違う状況になっているのだろう。
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「二つの祖国」、「不毛地帯」とともに、
山崎豊子の戦争三部作と呼ばれるその代表作です。
「中国残留日本人孤児」の陸一心。養父母の愛に支えられ
ながら、幾多の苦難を乗り越え、中日合作の「宝華製鉄」
プロジェクトに携わっていく。
その過程で、生き別れになった妹との再開、そして、
日本の本当の父との再会を果たすが、中国人として
生きている一心の葛藤ははかりしれない。
緻密な取材を重ねた事実を基にした、壮大な人間ドラマ。
上川隆也が主演して、NHKでドラマ化されていたので、
その存在は知っていたものの、読んでいなかった作品。
「沈まぬ太陽」を読んでから、山崎豊子作品をいろいろ
読んでますが、やっぱりその集大成としての「大地の子」は
読まなきゃいけないだろうということで、満を持して
読み始めました。
家族愛、実の親と育ての親、親友との友情、文革の功罪、
中国の体質、その他いろんなテーマがこの作品には
根底に流れています。
それを緻密にいろんな話を織り交ぜながら、大きな本流に
つなげていく山崎豊子のうまさにどんどん引き込まれていきます。
でも、やはり一番大きなテーマは日本人戦争孤児の問題でしょう。
終戦間際に、関東軍が棄民をしていなければ。
日本政府が縦割りでなく、人民のための思った対応が
すぐに取れていたならば。
中国が無駄に反日感情を煽る教育をしていなければ。
そして、文革なんておかしなことがなければ。
なんていろんな想いが募ります。
子供の頃、大挙して日本にやってくる「中国残留日本人孤児」
の来日調査をみて、「こんなおっさん、おばさんで孤児もないだろう」
とか、「日本人でも中国で育てば中国人と一緒だな」なんて
軽い気持ちで思っていた自分の態度をとても恥じています。
どうして、そんな年になるまで自分が日本人であることを
名乗れなかったのか。それを知らずに言っていたわけですから。
中国で仕事をするビジネスマンとしては、中国ビジネスの
入門書としての性質もあるよななんて思ってみたり。
陸一心=松本勝男とその日本の父松本耕次が
情熱を込めて立ち上げた宝華製鉄の所在地は上海。
そのモデルとなった宝山製鉄(現、宝鋼集団)に対する
目もちょっと変わってきます。
今度、長江のほとり、宝山まで行ってみようかなと思っています。
そして、北京オリンピックの時に瀋陽には行きましたが、
満州の地にも、もう一度行ってみたいと思いました。
勃利とかは無理だとしても、長春とかには。
これを読み終えたのは2009年の6月ですが、8月に
実際長春を訪れてきました。ちょうどソ連が侵攻したその日に。
改めて、中国に関わる日本人には必読の本だよなと
痛感した本でした。
http://teddy.blog.so-net.ne.jp/2009-06-28
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元々日本人だった勝男は、外国人だからという理由で差別される。仕事のプロジェクトで日本に出張することになる。その頃、勝男の実の父が妹を見つけるも過酷な労働を強いられ体調を崩し死亡している事を知る。
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読了
内容(「BOOK」データベースより)
「あつ子、すまなかった、探し出すのが遅過ぎた」―陸一心こと松本勝男は、三十六年ぶりにめぐりあった妹・あつ子に泣いて詫びた。妹は張玉花と名のり、寒村で過労の果てに病いの床にあった。兄妹の実父・松本耕次は、子供らの消息をつかみえぬまま、奇しくも陸一心とともに日中合作の「宝華製鉄」建設に参加していた。
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文庫本で全4巻のボリューム。
残留孤児の悲惨さを物凄い取材量(と実体験!?)で描いている。
内容はとってもダークな感じで、ただならぬ雰囲気が全体的に漂っている。
戦争というのは、こんなにも残酷なものなのか!?
また、国の方針により国民性の違いがこんなにあるのかなどなど、考えさせられることが多い。
日本人として一度は呼んでおいたほうがよいと思う。
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あまりにも自分が無知だったことを知らされる。
近いようで遠い中国。
ビジネスマンも必読です。