紙の本
生命の弱さ強さ大きさを知っている人
2004/01/09 12:50
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Yan - この投稿者のレビュー一覧を見る
生命という意味のアラスカの言葉
星野氏が追いかけていたものは
クマや、ムースや、鯨、小動物、木々や草花
アラスカの手付かずの自然の中に入ると
都会がものすごく狭くなるという
それはウィリアム・モリスも言っていた。
彼の場合はアイスランドだけれど。
アラスカに行こうと思ったきっかけは
子どものころからの読書にあったことをここで知った
アラスカ大学へ留学するところ
定住してしまうところなどはとてつもなく大胆に思えるのだが
それは彼の心の奥底にあった真実がそうさせたのだろうと
感じた。探検家にありがちな大きく開いた心
日々の暮らしにきゅうきゅうとしないおおらかさ
そして、生命の重みや弱さや強さを
感じることのできる感覚。
それが星野道夫を偉大にしていることを知った。
Yanの花畑
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イニュニックはエスキモー語で生命を意味する言葉。星野さんはアラスカの写真家として有名だが、僕は彼の文章から彼の世界にはまっていきました。アラスカの原野を旅しながら紡がれていく物語は、とても深い。
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何度も繰り返し読みたい本。
雪は英語でSNOWだけど、アラスカでは、たくさんの雪の言葉がある。雪深い地で生きる人々の、自然に対する畏敬の想いを感じる一冊です。
ANNUI・・降りしきる雪
QALI・・木の枝に積もる雪
PUKAK・・雪崩をひきおこす雪
SIQOQTOAQ・・一度解けて再凍結した雪
UPSIK・・風に固められた雪
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6年前に飛行機で隣り合った方から戴いた本。
大切に何度も読み返しています。お名前も聞かず、凄い後悔・・
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最初、数ページの写真にやられました。自然は美しい。そう思いました。
アラスカという地に初めて興味を持った本です。
アラスカの人や自然やカリブーなど。
淡々と語られています。
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生命とは何ぞやってことを深く考えさせられる。アラスカに暮らす人たちの価値観や生き方から、人生の多様性を感じることができる。
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行間から謙虚さが伝わってくる感じ。そういう作者の人徳が、さまざまな貴重な体験につながっているのではないだろうか。
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5万年前から3万5千年前と、2万5千年前から1万年前まで、氷河期で地球の水が凍っていて海面が低く陸地がたくさんあった頃、シベリアとアラスカが橋のようにつながっていた時代があるそうです。今はベーリング海峡になっているその場所が、草原になっていて、マンモスが行き来して人が暮らしていて、その現在は水没してしまった陸地を、ベーリンジアというのだそうです。アラスカに行って旅をしながら写真を撮り、その後土地を買って家を建ててそこで暮らし始めた星野さん、旅人としてアラスカに関わっていた頃から、アラスカやベーリンジアの草原に対する感じ方が段々と変わってきたかも、と思いを馳せる箇所が、特に印象的でした。
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星野道夫のやさしい言葉遣いとやさしい写真は、なぜか読んでいて&見ていて心に突き刺さります。それは彼が、本当にやりたいことをやった生涯を送ったからこそ表現できる重みがあるからでしょう。思わず線を引いてしまう名文が溢れています。
「これからどんな旅が待っているのか、僕自身にもわかりません。が、どれだけ長い時間をひとつの土地で過ごそうと、まだすべては見ていないという心の白地図だけはいつまでも持ち続けていたいものです。」あとがきのこの一文が、彼のアラスカという土地に対する愛情と絶対的な謙虚さを物語っているようです。
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星野さんの言葉には、いつも心を揺さぶられる。
彼はモノの見方がシンプルでストレートなのかなと思う。
だから心に沁みるのだと・・・。
この本を読んでいる途中、個人的な事ですが、酷く辛いことがありました。
心が歪んで、人を信じるのが困難になるような出来事。
物事を穿ってしか見られない自分には、この読書は中断せざるをえなかった。
・・・少し時が経ち、再びページを捲った時、やはり彼の真っ直ぐさが其処にはあり、それに触れてずいぶん救われたように思う。
彼のように、物事を捉える事ができたなら、人はもっと幸せになれるんじゃないかと思う。
エスキモーの言葉で【生命】を意味するこの本・・・まさに命を吹き込まれた一冊です。
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Life is what happens to you while you are making other plans.
(人生とは、何かを計画している時起きてしまう別の出来事のこと)
これはアラスカのパイオニア時代を生き抜いたシリア・ジニーの言葉の引用だ。星野さん自身もこの言葉が好きなのだそうだ。
この言葉と出会って、私は自分の将来について、もうちょっと流れに任せて進んでもいいな、と思えるようになった。
自分の好きなことを仕事にできることはめったにない。そして希望の仕事についても、必ず嫌なことはあるし、望んだとおりの仕事ができるわけではない。だけど、目の前の仕事を一つずつ着実にこなしていけば、いつか好きなことに関係する仕事をもらえることもある。それまでは個人的に、「好きなこと」を続けていけば良いだけのこと。続けられないのだったら、それはきっと私によくある「ただその時だけ好きなこと」なのだから、そもそも仕事になんかできない。
目の前に現れたやるべきことをやれ。そして自分の中の「好きなこと」をやり続けよう。
そう感じさせてくれたこの言葉に出会えたことが、今後私の将来にどう関わるのか分からないけれど。私に影響を及ぼす言葉に出会えたことが、今は静かに嬉しい。
ちなみに私はこの文庫の表紙はあまり好きではないのだよなぁ…。素朴な感じがして良いとは思うのだけれど、どこかとっつきにくく感じてしまう。単に私がこういう表紙に慣れていないだけなのかしら…。
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【内容】
氷を抱いたベーリング海峡、112歳のインディアンの長老、原野に横たわるカリブーの骨―壮大な自然の移り変わりと、生きることに必死な野生動物たちの姿、そしてそこに暮らす人々との心の交流を綴る感動の書。アラスカの写真に魅了され、言葉も分らぬその地に単身飛び込んだ著者は、やがて写真家となり、美しい文章と写真を遺した。アラスカのすべてを愛した著者の生命の記録。
【感想】
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星野さんがとる写真も大好きだけど
星野さんの描く文章も大好きです
大切に編んでいく感じ とても優しい言葉達
星野さんを囲むアラスカの自然 動物
あたたかい人たちに
読んでるとほっとする
Life is what happens to you while you are making other plans
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上海で友人から借りて読む。
著者のことは初めて知ったが、自然を愛し、写し、書き続けた様子が美しい。最後はその自然の一部になるようななくなり方をされたところも、圧巻。
著者がアラスカに家を建てたいきさつ、北の地で出会った人たちなど、胸がじいんとなるストーリーがたくさん。
都会で迷子になっているときには手に取る細やかさもわかないかもしれないけど、ほんとうはそういう時に読みたい一冊。旅先にいるときと同じくらいの心の繊細さを保ちたい。
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ノーザンライツとともに、アラスカにいたときにずっと読んでいた本です。
「ブルーベリーの枝をおってはいけない」という話が大好きでした。
とてもよい本です