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- カテゴリ:一般
- 発行年月:1999.9
- 出版社: 集英社
- サイズ:20cm/255p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-08-773321-1
紙の本
わたしたちが天国について知るすべて
著者 アンナ・タトル・ヴィレガス (著),宇佐川 晶子 (訳)
死ぬとわかっている相手を愛せますか。北カリフォルニアの小さな町。40代の男と女が、古く美しい邸で出会った。家の修理、庭いじり…。その邸で二人は愛を育み、結ばれる。しかし、...
わたしたちが天国について知るすべて
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商品説明
死ぬとわかっている相手を愛せますか。北カリフォルニアの小さな町。40代の男と女が、古く美しい邸で出会った。家の修理、庭いじり…。その邸で二人は愛を育み、結ばれる。しかし、突然悲劇が…。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
アンナ・タトル・ヴィレガス
- 略歴
- 〈ヴィレガス〉文学と創作を教える傍ら、短編小説・エッセイ・詩を発表。
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紙の本
愛する人を失ったあとの人生に意味はあるのか
2001/08/16 23:40
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投稿者:nory - この投稿者のレビュー一覧を見る
不動産仲介業を営むドロレスと弁護士を辞めて大学教授になったオースティン。どちらも四十歳を過ぎ、ひとりで生きるすべを十分に身につけていた。だけど心のどこかでは、いつかはソウルメイトと出会えるのではないかという淡い想いを持ち続けていたのだった。そんなふたりがふとしたことで引き寄せられ、お互いが魂の片割れを見つけたかのように惹かれ合い、愛をはぐくんでいく。
しかし、運命は残酷にもふたりに大きな悲劇を与える。若いときは勢いで乗り越えられる障害も、分別がつきすぎた大人にとっては心よりも頭のほうが優先してしまい、まわり道ばかりすることになる。幸福を失いたくないがために、初めから幸福を手に入れるのを放棄してしまう。これは私たちが侵しがちな間違いのひとつであるだろう。
幸福のすばらしさは手に入れてみないとわからない。もしその人を本当に愛しているのなら、最期の別れまでひっくるめて受け入れなければならない。それがどんなにつらいことであっても、そのつらさを覆ってくれるくらいの想いが残るからだ。ふたりの結びつきは死では引き裂かれない。
愛する人を失ったあとの人生に意味はあるのか。私はときどきそう考える。自分も死んでしまってもかまわないとさえ簡単に思うこともあった。でもこの小説を読んで、残されたものが思い出すことで生き続ける魂というものもあるのかもしれないと少し考え直した。
いつか天国で会ったとき、ふたりで過ごした時間もまた天国の一部だったと気づくのかもしれない。