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  • カテゴリ:一般
  • 発売日:1958/04/07
  • 出版社: 角川書店
  • レーベル: 角川文庫
  • サイズ:15cm/118p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-04-208702-7

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文庫

紙の本

白夜 (角川文庫クラシックス)

著者 ドストエフスキー (著),小沼 文彦 (訳)

ペテルブルグに住む貧しいインテリ青年の孤独と空想の生活に、白夜の神秘に包まれた一人の少女が姿を現し、夢のような淡い恋心が芽生え始める頃、この幻はもろくもくずれ去ってしまう...

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白夜 (角川文庫クラシックス)

税込 484 4pt

白夜

税込 352 3pt

白夜

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商品説明

ペテルブルグに住む貧しいインテリ青年の孤独と空想の生活に、白夜の神秘に包まれた一人の少女が姿を現し、夢のような淡い恋心が芽生え始める頃、この幻はもろくもくずれ去ってしまう……。【商品解説】

掲載中の特集

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みんなのレビュー51件

みんなの評価3.7

評価内訳

紙の本

ドストエフスキー作品の典型的キャラクター

2009/04/30 02:10

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:コーチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る

 ペテルブルグの町なかを夜な夜な練り歩く若者が、本書の主人公である。友達もいない孤独な男だが、町で出会う人々や建物には愛情を感じている。彼はまた、人々が夏の休暇で町からいなくなるだけで憂うつな気分になるほどの寂しがりやでもあった。
 そんな夏の夜、主人公はある運河のほとりでナースチェンカという若い女性と出会う。彼女は再会の約束をした許婚を待っているのだが、許婚は現れていなかった。主人公は、その後毎晩彼女に会って恋の手助けをしつつ、次第に彼女のことを好きになっていく。彼女も彼への感謝と尊敬の念を強める。四日後、いまだ現れない許婚に愛想をつかした女に、男は突如求婚をし、女もそれを受け入れる。幸せな気分で白夜の町を歩き回る彼ら。しかし、その直後女の許婚がそこに姿を現わす。走り去ってゆく女。一瞬にして遠ざかった幸せを苦々しく見つめる男・・・
 四夜のできごとすべてが物語のタイトルである「白夜」に見た夢さながらに感じられる幻想的で美しい短篇作品である。ドストエフスキー作品ではおなじみのペテルブルクという都市の魅力も存分に描かれており、多くの読者が、このロシアの古都への憧れを強くすることだろう。
 女の心変わりに涙を流しつつも、その幸せを願い、彼女との束の間の愛を大事に思い出にとどめようとするお人よしの主人公は、ドストエフスキーの典型的キャラクターの一つであろう。それは、『罪と罰』のソーニャ、あるいは『白痴』のムイシュキン公爵のように神的な愛の権化ではなく、俗的な欠点やもろさを有した普通の人間である。だが彼らは、不器用ながらも純粋でやさしい心をもっている点で魅力的である。『悪霊』のシャートフ、『白痴』のパーヴロヴィッチ、あるいは『罪と罰』のラズミーヒン、そしてこれらの原型ともいえる『貧しき人々』の主人公マカール・ジェーヴシキンが、このような人物の例といえよう。

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紙の本

ナースチェンカ!

2004/05/31 15:36

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:風(kaze) - この投稿者のレビュー一覧を見る

『カラマーゾフの兄弟』『罪と罰』といった大作を書いたドストエフスキーに、
こんな可憐な小品があったなんて。
1848年、ドストエフスキー27歳の作品です。

夢想家の青年がナースチェンカという女性と出会い、一途に愛するその恋の成り行きを描いた話。途中までは、「ふーん」て感じでさほど興が乗らずに読んでいったんですが、ナースチェンカが身の上話を始めるあたりから、徐々に話の中に引き込まれていきました。

ちらちらと舞い落ちてくる泡雪のような、夢まぼろしの幻影を見るような美しい作品。
終盤の話の展開には、ロマンティックで可憐な小品というだけにとどまらない、ドラマティックな激しさも感じました。
ペテルブルグの街を背景に、自分でもどうにもならない熱情に翻弄される青年の姿が、描かれています。

チェーホフの「中二階のある家」「ともしび」などとともに、余韻が尾を引くドストエフスキーの小品です。
胸をかき抱く女性の写真が載っている角川文庫の装幀も印象的です。

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紙の本

初期ドストエフスキーの中篇

2003/06/21 12:12

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:king - この投稿者のレビュー一覧を見る

初期ドストエフスキーの中篇。
空想的であるとか、感傷的であるとか、そういう紹介をされているが、実際この物語はその空想のぶざまな敗北を描いている。友人もなく一人で街をうろつく青年は、そのうち街のあらゆる建物や、すれ違うだけの人々に親近感を抱いていった。街の建物が喋る、とか今日もすれ違うあの爺さんとはすんでのところで言葉を交わしそうになった、と述懐するのである。その時、青年が街で出会うのが、恋人を一年待った挙げ句いまほとんど無視されかかっている女性であった。

この女性と出会い、主人公は彼女を愛し始める。だが、女性は今でもある男を待っており、主人公は自分の感情を口にはしない。そういう関係の中でのやりとりがまた、面白い。主人公は女性を愛しているのに、女性からは自分を愛さないなんて、と非難されたり、親密さを強調されたりするのだ。生殺しである。

静かな悲しみの物語かと思うと、結末できっちり哀れで滑稽な主人公を描く(女性と主人公と男とが一度に出会うのだ)ところは、やはりドストエフスキーだ。

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紙の本

カバー絵につられて

2021/08/22 16:14

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:H2A - この投稿者のレビュー一覧を見る

カバーの絵の女性がとても綺麗というそれだけで読んだ小説。ペテルブルクである小さな物語。初ドストエフスキーだったが、これは良い小説だったと思う。

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2005/04/04 03:24

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2007/02/08 15:31

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2008/06/22 21:11

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2008/10/09 02:10

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2013/03/13 14:12

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2008/12/25 16:32

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2009/01/24 22:16

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2009/01/28 19:43

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2009/04/12 21:15

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2009/05/22 19:35

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2009/06/17 12:26

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