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紙の本
象徴的な美しき神々…妖精…。それはキャラ萌え魂とあんま変わらん気がする。
2006/07/05 19:11
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ISH - この投稿者のレビュー一覧を見る
子供の頃部活入ってないと自転車通学させてもらえないつうことで、一番何もしなくて良さそうな文科系を選んだ。
そんな奴らばっかなのでロマンな顧問は我々を完全無視し一切顔を出さず…ゆえに、「イエーイ部室で弁当!昼寝!テレビ!マンガ!」でありました。
そして、その中でこれを読んで…黙り込むほど圧倒されました。
一条ゆかり先生同様、「なんでこの雑誌(りぼん)にいるの?」な異質なマンガ家さんでした。楠桂。
で、当時は「なんだこの絵〜!」なのに、何故あやしい人々がやたらこの人のマンガに惹かれるんだろうか…と疑問でしたが…。
この主人公の魂を持っているからでしょう。
さみしい!さみしい!気づいて!気づいて!と言っていたのに…引き上げられたらあまりの悲しみに泣く。
あちらの世界の大事な人と離れ離れになるからです。こちらで何が起ころうと永久に孤独なのです。
彼女は妖精の絵を描くのが得意らしいですが…今度はさみしさではなくその悲しみを埋めるためにあちらの人々を描くことになるのでしょう。
架け橋。それだけが創り手さんの孤独を鎮めるたった一つの術。
(僕を忘れないで…)あの子はそんな言葉を残していなかったでしょうか。そしてきっとそれをするのでしょうね彼女は。
あの夜のサーカス…舞う妖精達は最後の命を打ち上げる花火のようでした。終わった後の彼女の涙は…祭りの後のさみしさにそっくりでした。
意味が分からないのに感覚だけ伝わり、一緒に泣きました。
悲しみとはこんなに深い物か、愛すべき悲しみさえ知らぬ貧しい世界に生きていたのか、と、この作品は子供の私に初めて教えて下さいました。
自サイトより加筆修正