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紙の本
マリ&フィフィの虐殺ソングブック (河出文庫)
著者 中原 昌也 (著)
「これを読んだらもう死んでもいい」(清水アリカ)――刊行後、若い世代の圧倒的支持と旧世代の困惑に、世論を二分した、超前衛―アヴァンギャルド―バッド・ドリーム文学の誕生を告...
マリ&フィフィの虐殺ソングブック (河出文庫)
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商品説明
「これを読んだらもう死んでもいい」(清水アリカ)――刊行後、若い世代の圧倒的支持と旧世代の困惑に、世論を二分した、超前衛―アヴァンギャルド―バッド・ドリーム文学の誕生を告げる、話題の作品集。【本の内容】
収録作品一覧
路傍の墓石 | 7-20 | |
---|---|---|
血で描かれた野獣の自画像 | 21-30 | |
ソーシャルワーカーの誕生 | 31-40 |
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紙の本
バロウズの作品を彷彿とさせる、何とも不思議な中原昌也氏の作品集です!
2020/06/04 11:39
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、音楽家・映画評論家・小説家・随筆家・画家・イラストレーターなど数々の肩書をもたれている中原昌也氏の作品です。同書は、「路傍の墓石」、「血で描かれた野獣の自画像」、「ソーシャルワーカーの誕生」、「あのつとむが死んだ」、「とびだせ、母子家庭」、「つとむよ、不良大学の扉をたたけ」、「ジェネレーション・オブ・マイアミ・サウンドマシーン」、「消費税5パーセント賛成」、「独り言は、人間をより孤独にするだけだ」、「物語終了ののち、全員病死」、「暗い廊下に鳴り響く、淋しい足音の歌」、「レインボー・ドックス―明日への挑戦状」といった12編の短篇を集めた作品集です。同書は、ウィリアム・バロウズの小説のような印象をもつ作品集で、ストーリーを楽しむというよりは、ただ沸き立つイメージを文字にして紙にぶつけたような迫力のある作品集です。不思議なイメージ、強烈なイメージ、不気味なイメージといった様々なイメージを提供してくれる、何とも不思議な一冊です!
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思春期のブログ
2016/09/28 15:38
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ポージー - この投稿者のレビュー一覧を見る
中学生とか高校生の書いたブログみたいな、自意識とか破壊衝動とかイメージとかを整理する気が全然無いまま書いちゃったという感じの文章。しかし同時にどこもかしこもくだらなすぎるので読んでて恥ずかしくなってくるなんてことはない。
話は意味不明だし、ほとんどが6ページくらいで急に終わる。初めはなにがいいのか全然わからなかったが、結局全然わからないままハマってしまった。賢い人はこれを読んで深い意味を考察しなければならないのかもしれないが、僕は賢くないのでただただページをめくってるだけでいい。よかった。
紙の本
pureandviolent
2002/08/21 20:19
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:marilyn_hanson.com - この投稿者のレビュー一覧を見る
「マリ&フィフィの虐殺ソングブック」は長井謙一郎の「おしゃれ手帳」に似ているかもしれない。ありがちな、既視感を抱かせる文体のコラージュによって、全体を破壊している点が。この作品に関しては、柳下毅一郎の解説がすばらしすぎるのであえて何か書く必要はないかもしれないんですが、これはとことん「ただそこにあるだけ」の小説だ(小説とも呼ばないのかもしれないが)。それは何の示唆も含んでいないが、見たものを呆然とさせる。自分の高校の同級生がアダルトビデオに出ていたのを知ったときの感覚、のような、なんというか、現実ってすげーな。みたいな、決して喜ぶべきことではないのに、なんとなくウレシくなるようなわくわくするような感覚をこの作品は呼び起こす。ひとことで言うと「悪趣味」か? 「消費税5パーセント賛成」で出てくる「びっくり鈍器」なんてまるで小学生高学年レベルの脱力ギャグだが、小学校高学年こそ最も純粋に暴力的な時期であるとも言える。彼はおそらく執筆する際に、意識的に最も暴力的で純粋な自分に戻るのだ。それが柳下の言う「理性によるカットアップ」なのだろう。この作品で唯一ラストに示唆的な意味を含んでいそうな、「血で描かれた野獣の自画像」に登場する何だかよくわからない動物が残した死骸のように、この作品は読後に違和感を残して読者の中にとどまるのである。
紙の本
ぶっちゃけ、どうでもいい!
2006/02/18 21:23
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nanako17girls - この投稿者のレビュー一覧を見る
元ノイズ系音楽をやっていた人。んで、小説書いてる人。「中原昌也」のプロフィールはこんな感じだ。元ミュージシャンの小説家って多くない?「町田康」とか。ちょい前、芥川賞とった人とか。何でだろう?そういうの流行ってんのかな?まあ、いいや。とにかく問題は「中原昌也」だ。しかし、この人ほどいろんな雑誌やら、広報誌やらに書き散らしてる人も珍しい。「ヒマつぶしにちょうどいい小説家」かれをそう評価してるの?というか、かれ自身、そう評価してんの?なんかそんな感じがするんだよね。「何で小説家になりたかったんですか?」なんて質問すると「カネのため」かれに聞いたら、そんな答えが返ってきそう。たぶんそうだろう。「ぶっちゃけちゃうとさ、小説なんて好きでもないし。まあ、雑誌とかってたくさん書くとカネになるし、小説家ってたいしたことない人でも売れたりしてんじゃん」あ〜、恐ろしい!小説家志望の女の子(専門学生19歳)が聞いたら怒っちゃうんじゃない?まあ、あくまで想像だが、かれならそんなこと言いそう。だって、書籍にならないものとかたくさん書いてるし。「ぶっちゃけ、どうでもいい!」それこそが本来の文学者なんじゃない?その意味で「中原昌也」はいい感じですよ!こだわりなんていらないね、OKですよ☆
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賛否両論
2017/08/17 06:39
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
古い世代からは圧倒的に叩かれた本です。一方では新しい世代の人たちからは、受け入れやすい印象を受けました。
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予測不能のストーリー展開
2002/04/01 18:07
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ChikaM - この投稿者のレビュー一覧を見る
予測不能のストーリー展開、弾けながら別の方向へとジャンプしてゆくが不思議に繋がっている。紋切り型の乱用、薄い背景描写、しかしながら極度にデフォルメされた人物と設定の仕方には独特の面白さがある。
意外なことに、記号は少ない。記号に頼らずにあのテンションを保てるのは、やっぱり筆力なのかもしれない。読んでいて、かつての児童番組「ウゴウゴルーガ」を連想してしまった。
主題Aが主題Bにすりかわり、やがてCとなり、しかし最後にはAに終結する。なるほど、この手腕は物語者としての才能かもしれない。特異な処理能力なのだから。フェーズが変わり続ける。
誰かに似ていない作家です。