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- カテゴリ:小学生
- 発売日:2001/02/01
- 出版社: あすなろ書房
- サイズ:21cm/223p
- 利用対象:小学生
- ISBN:4-7515-1889-5
紙の本
シャーロットのおくりもの
著者 E.B.ホワイト (作),ガース・ウイリアムズ (絵),さくま ゆみこ (訳)
静かな農場の納屋に住む子ブタのウィルバーとクモのシャーロット。ある日シャーロットは、ハムにされる子ブタを救うため、「奇跡」を起こす。19カ国1000万読者に愛されつづける...
シャーロットのおくりもの
紙の本 |
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商品説明
静かな農場の納屋に住む子ブタのウィルバーとクモのシャーロット。ある日シャーロットは、ハムにされる子ブタを救うため、「奇跡」を起こす。19カ国1000万読者に愛されつづけるロングセラー。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
E.B.ホワイト
- 略歴
- 〈E.B.ホワイト〉1899〜1985年。コーネル大学卒業。『ニューヨーカー』のライター、編集者として活躍。70年、ローラ・インガルス・ワイルダー賞受賞。著書に「白鳥のトランペット」など。
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紙の本
見返りを求めない友情
2008/12/07 23:46
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:wildcat - この投稿者のレビュー一覧を見る
都会に生きている人には日常ではないけれど、
農場に生きる人にとっては家畜の子供が生まれ育っていくことも、
子供たちが成長していくこともまったくの日常です。
でも、その中で、少女・ファーンとこぶたのウィルバー、
くものシャーロット、ねずみのテンプルトンが出会ったところで、
日常の中に、ちょっとした、日常ではないことが起こります。
それは、この4人の誰もが欠けては成立しないこと。
誰かのために何かをすること。
見返りを求めてそうするのではなくて、ただそうしたいから。
受け取った方が、自分は何もしていない、返せないと言った時に、
与えた方は、それが生きがいで、
ただそうしたかったからしたのだと答える。
受け取った方は本人への恩返しを次世代を待つことで返していく。
それがウィルバーとシャーロットの友情の形でした。
ふたりの間には真の友情が、愛があったのだと思います。
「生きるって、どういうことだと思う?
生まれてきて、少しばかり生きて、死んでいくんでしょう。
あなたをたすければ自分の一生が、ちょっとはましなものになると
思ったのかもしれないわ。そんなことがあったって、いいでしょ」。
(p.198-199)
お互いにそうできる相手に出会うこと自体が奇跡なのかもしれません。
でも、そんな奇跡を信じてもいいかな、
信じたいなと思わせてくれる1冊です。
紙の本
20年後の再会、30年後のおくりもの
2004/10/17 23:14
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:白くま子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「今まで読んだ中で一番良かった本は?」という質問に、「シャーロットのおくりもの」と私の目の前で答えた同年代の女性がいた。
「やられた」と思った。
その後すぐに地元の図書館に向かい、探してみたら、約20年の時を経て、私が読んだ本のまま、ボロボロになってまだその館の本棚に鎮座していた。
この20年の間、どれだけの子供たちの手にとられたのか。その子供たちの心に、何か「残る思い」を、全員にとは言わなくても、幾人かには置いてきただろうか。などと少し感傷的になりながら久しぶりに読んだ。10年ほど前の話だ。
今回、3歳になる姪っ子の誕生日プレゼントを考えたときに、この本の名前が浮かび、求めてみたら、図書館の年代ものの本とは、違う翻訳者、出版社になって、ピカピカに光って私のものとなった。最初に出会ってから約30年目のことである。
姪っ子のためにと買ったのに、やっぱりすぐに私が読んでいる。
3歳にはまだ早いか考えた。
初めて読んだ7歳のときに、私はこの本の一体何に感動したのだろう?
友情・約束を守ること・仲間・命・死・ひとりぼっちで寂しいと、ご飯も食べずに堆肥に身を投げ出して泣く子豚の姿・登場人物(動物)みんなそれぞれに欠点があるからこそ、親近感を覚え、生き生きとして魅力的だということ・そして、別れ…
年を取ってしまった今では、このようにもっともらしい説明の言葉はいっぱい出てくる。だけど言葉で言えば言うほど違っていくような気がする。もっとリアルに、感覚的に、本の中の農場の風に、においに当っていたように思う。「生きていることがすきで、この夏の夕べに自分がこの世に生きていることを楽しんでいた」という子豚の、その夏の午後の日が落ちかけてきたときの、あの何ともいえないけだるさや光の加減を、もっとそのまま感じていたように、ほんのかすかに感覚が残っているのだ。
初めて読んだときから20年後にこの本の題名を聞いたときに、「やられた」と思うほど、私の中にしっかりと「思い」は残っていたというのに、最初に読んだときのそのリアルな感覚がはっきりとは思い出せない。
この物語の舞台の、農場の仲間たちの中に人間の少女ファーンがいる。8歳の彼女は動物たちの言葉が分かる。いつも仲間の動物たちのそばに、ただ黙って何時間も座ってみんなの話を聞いていることが、楽しくてたまらない。
そのファーンは、ひと夏が終わる頃には、人間の男の子に夢中になって農場の仲間の元から離れていく。きっと動物の言葉ももう聞こえなくなるだろう。
初めてこの本を読んだときから、どれだけのいろいろな夏を越してきたか分からない私も、いつのまにか農場から遥か遠くに来てしまっていたようだ。
3歳の姪っ子には、やはりこの本はまだ少し早いと判断した叔母である私は、自分がもう少しの間、代わりに大事に読むことに決めた。これから初めて読む「子供」である姪っ子に、ちょっと羨ましさを感じながら。
紙の本
素晴らしい!
2018/11/10 12:32
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:メッセンジャー - この投稿者のレビュー一覧を見る
これはすべての子供が読むべき!
紙の本
子ブタのウィルバーとクモのシャーロットのほのぼのとした友情の物語の中で、作者からあなたへの贈り物を探してみませんか。そして、あなたが幼い日々に置きわすれて来たであろう心をもう一度見つけてみませんか。
2005/03/02 22:57
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まざあぐうす - この投稿者のレビュー一覧を見る
ザッカーマンさんの農場で飼われている動物たちは、ガチョウの夫婦、羊、牛、ブタ、クモ…そして、納屋の地下に穴を掘って住んでいるネズミまでが、静かな農場の中で、お互いに語り合いながら生きています。
クモといえば、毒という言葉や素早く動いて昆虫を食べてしまう残酷さを思い浮かべる人が多いでしょう。この物語のクモのシャーロットは、「クモの一生なんて、わなをしかけたり、羽虫を食べたりの、さんざんなものなの。」と自分の残酷さを自ら知っている賢明なクモです。
農場に買われて来た子ブタのウィルバーと仲良しになったシャーロットは、ハムやベーコンにするために殺されそうになっているウィルバーを救うことを告げ、奇跡としか思えないような業を成し遂げることに…。
未熟児として生まれ、その場で殺されそうになっていた子ブタのウィルバーを救い、ザッカーマンさんの農場に売られてゆくまで大切に育てたのはファーンという8歳の少女でした。ファーンは、ウィルバーに会うために農場の納屋へと通い、そこで動物達と語り合います。
ファーンは、動物達の言葉が分かる唯一の人間として、私たち読者と動物達の世界への橋渡し的な存在です。子ブタのウィルバーとクモのシャーロットのほのぼのとした友情の物語の中で、ファーンの成長が季節の移ろいのように自然に描かれています。
農場に姿を見せなくなったファーンに夏の終わりの寂しさを感じるのは私だけでしょうか。幼い頃の自分とファーンの姿が二重写しになり、ふとなつかしくなりました。
ウィルバーの命を救ったシャーロットは、「たまごぶくろ」を残して息絶えてゆきます。シャーロットの死とシャーロットが遺した「たまごぶくろ」は、命の本質の象徴しているのではないでしょうか。1952年当時、児童文学の中で、死を語った作者の勇気を称えたいと思います。
大変仲が良いクモのシャーロットと子ブタのウィルバーを取り巻くファンタジーの原題はSharlotte's Webです。作者がシャーロットのクモの巣に託した奥深いメッセージは、読者である私たちへのすばらしい贈り物です。
『シャーロットのおくりもの』のファンタジーの世界の中で、作者からあなたへの贈り物を探してみませんか。そして、あなたが幼い日々に置きわすれて来たであろう心をもう一度見つけてみませんか。
まざあぐうすの「ほのぼの文庫」はこちらです。
紙の本
本当の友人のために
2003/01/17 21:44
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:鬼島 空 - この投稿者のレビュー一覧を見る
帯に「河合隼雄氏推薦!」と書いてあった。河合隼雄の児童文学についての本を数冊読んだせいか、あるいは最近では世の中に河合隼雄的言説が充満してしまっているせいか、はたまたご当人があまりにもメディアに登場しすぎるせいか、最近は児童文学を読むとき、ところどころで、わたしの頭のなかで、「内なる河合隼雄」が「こういうところがすばらしい」などと発言したりするので、うるさくて仕方ない。もっと素直に読みたいものだ。まあいい。とにかくいい本だ。
物語は、ある農家の動物小屋のなかでの、ブタと蜘蛛の友情(!)を軸に進む。題名にあるシャーロットとは誰のことかと思ったら、蜘蛛なのである。蜘蛛と思って馬鹿にしたら大間違いだ。シャーロットは理知的で優しく、また残忍さも兼ね備えた、魅力的な人物…じゃなくて蜘蛛だ。その年の冬には殺されてハムにされてしまう運命にある主人公のブタ(の少年)を彼女が機知で救うのがクライマックスである。他には、ネズミ、ガチョウ、羊、そして人間なんかが出てくる。どの動物(含人間)も個性的で、「キャラが立っている」のがすごい。物語の軸はブタと蜘蛛の友情だが、伏線にも多様な動物模様が絡んでいる。動物小屋の臭いのなかで、動物も人間の少女もみんな一緒で、混沌としている。シャーロットは、たしかに本当の友人に値するひと(蜘蛛)で、主人公のブタには命を削るほどの優しさを見せるが、ハエを罠にかけて食べる残忍さも持っている。仕方がない。生きるためなんだから。きれいなだけのものなど魅力的でもなんでもない。本当に魅力的な友人は、やっぱり混沌としているものだ。そして、本当の友情とは、あるひとと、あるひととの間にだけ存在する一回性のもの、代替不可能なもので、誰も、シャーロットの変わりにはならない。そして、シャーロットは誰にもある程度魅力的な人物(蜘蛛)だろうが、シャーロットを本当の友人として見つけ出せたのは、やはり主人公のブタだけなのだ。
物語の副軸として、虚弱ブタとして生まれ、生後間もなく殺されそうになった主人公を自分が育てるといって助ける少女の成長がある。ブタをかわいがり、動物小屋に入り浸りで、動物の発言を楽しげに報告するため母親に心配された少女も、物語の最後では、あれほど愛したブタには見向きもせず、同級生の少年に夢中になっていて、物語から退く。物語の定型として、あるいは少女の定型として、仕方がないような気もするけれど、なんだか切ない。ひとは、一度動物小屋を巣立ってしまったら、再び帰ってこないものではなく、いつまでも、心に動物小屋を持っていて、大人になってもそこにしげく通うものであるような気がするからだ。だから、少女の物語の副軸をずっとのばしていくと、獣医になった少女が大人になってもやっぱり時々動物小屋に入り浸っているといった情景があるなら、わたしにはそれが一番心楽しい。
紙の本
かけがえのない生について
2002/06/07 14:10
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:塔ノ上 - この投稿者のレビュー一覧を見る
田舎の農場を舞台に、ブタのウィルバーとくものシャーロットの友情を描いた作品。納屋の地下に暮らす動物達もたくさん登場する。めぐる季節の自然の様子、ウィルバーの日々の喜びに、生きることの素晴らしさを描くと同時に、この物語は、死についてもきちんと書いてある。死があるからこそ生があるのだ。どうしてウィルバーとシャーロットは、かけがえのない友情で結ばれたのだろうか。互いを想い、慈しんだのだろうか。そのことを考えたとき、生きることについて同時に考えていた自分に気づいた。大人になってしまった自分は、頭で考えてしまうのだが、この物語を読んだ子供達は、きっと理屈ではない部分で、深く何か感じ取るのだろうな、と思った。
紙の本
動物ファンタジー
2017/03/15 15:45
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぽんぽん - この投稿者のレビュー一覧を見る
動物ファンタジー。
シャーロットって表紙の女の子かと思ってたら、蜘蛛なんだね。
別にこの女の子ファーンもがんばってるけど。
紙の本
読みやすい
2018/12/20 23:26
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:きりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
大人になってから原著でも読みましたが、やはり訳者の方のセンスというものがあらわれますね。こども向けに読みやすくなっています。
紙の本
こぶたとクモにこんなにすてきな友情が生まれるなんて!
2001/03/02 18:17
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:バムセ - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本は、1952年にアメリカで出版され、現在は19カ国で出版されている本である。日本でもすでに鈴木哲子さんの訳で出版されていたが、今回訳者も代わり、出版社もかわって出てきた。少しも古臭さを感じないどころか、とてもおもしろく読むことができた。作者のB.B.ホワイトは、昨年映画にもなった「スチュアートの大ぼうけん」の作者といえば、知ってる人も多いだろう。
「シャーロットのおくりもの」の表紙絵を見ると、てっきり女の子の名前がシャーロットだと思ってしまう。ところが、ちがうのだ。くもの名前なのだ。とても小さくて弱く生まれたこぶたをお父さんが始末してしまおうとするのをファーンはほおっておけなかった。
そこで、お父さんは娘のファーンにこのこぶたを世話してごらん、ともちかける。ファーンは、こぶたにウイルバーと名づけミルクをやったりして一生懸命に育てる。ウイルバーはやがて、大きくなり近くの農場に売られてしまうが、ファーンはそこに毎日のように遊びに行った。ウイルバーが行った農場には、ガチョウやネズミたちもいる。そして、そこでウイルバーとくものシャーロットが出会う。シャーロットの登場は突然だ。「あなたのこと見てて、あなたのことすきになったの」と言って現れる。そしてウイルバーがクリスマスには、殺されて食べられてしまうというのをなんとか助けてやろうとするのだ。それもなんとも賢く愉快な方法で!
また、ファーンはウイルバーだけでなく動物たちと話ができるのだ。そのことをお母さんに話すと、お母さんは心配する。一人でばかり遊んでいるなんて・・・。でも、相談に行ったお医者さんの答えがなんとも嬉しい。「動物が話すのをわたしはまだ聞いたことがありません。動物がていねいに話しかけていたとしても、こっちが注意をはらっていないためにわからないということだってありえます。おとなよりは、子どものほうがきちんと注意をはらっているのでしょう。農場の動物が話しをするとファーンがいうなら、わたしは信じますよ。」とお母さんに言っているのだ。子どもの世界を守ってくれる大人だなあと安心して読めた。