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収録作品一覧
グラジオラスの耳 | 5-74 | |
---|---|---|
暗い花柄 | 75-132 | |
わたしのヌレエフ | 133-180 |
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紙の本
余韻はない
2012/09/05 18:09
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投稿者:いたちたち - この投稿者のレビュー一覧を見る
井上荒野の小説の傍若無人さはいっそ男性的だと思う。
ここまでふてぶてしく外してくれると爽快だ。
起承転結とか筋道とか、そういうものは期待してはいけない。
唐突な幕開け、読者を置いてけぼりにして平気な幕切れ。余韻などない。
この人の小説で好きなものは長編と短編とを合わせてもそれほどないにも関わらず、読み続けなければならないと思わせるような異物が、いつでも心の底に残る。
この作品集では最後に収録された『ビストロ・チェリィの蟹』がひっかかった。おいしいソースの鶏のガラニエと、冷蔵庫に預かってしまった松葉蟹。小さく不快で、奥行きがある。
解説は江國香織節全開の江國香織。