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紙の本
兵役拒否 (青弓社ライブラリー)
著者 佐々木 陽子 (編著)
近代軍隊制度の成立以来、個人の領域にあるべき「死」を国民の義務として強要する兵役に対して、その暴力性に抗する、命令への不服従という実践として行われてきた兵役拒否を、世界的...
兵役拒否 (青弓社ライブラリー)
兵役拒否
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商品説明
近代軍隊制度の成立以来、個人の領域にあるべき「死」を国民の義務として強要する兵役に対して、その暴力性に抗する、命令への不服従という実践として行われてきた兵役拒否を、世界的な視野で論理的・歴史的に検証する論考集。【「TRC MARC」の商品解説】
国家意志としての軍隊の命令に「否」を突きつける兵役拒否とは何か。敵を殺す暴力性の極限に個人として対抗する良心的兵役拒否が人権として合法的に認められているドイツをはじめ、イタリアやイギリスの実態、日本の徴兵拒否をも含めて詳細に解析する。【商品解説】
目次
- はじめに 佐々木陽子
- 第1章 良心的兵役拒否を考える 笠原芳光
- 1 『俘虜記』の問題
- 2 兵役拒否者の苦悩
- 3 さまざまな兵役拒否者
- 4 北御門二郎の場合
- 5 イシガオサムの場合
- 第2章 徴兵制と良心的兵役拒否──ドイツの場合 フォルカー・フールト/田中美由紀訳
収録作品一覧
良心的兵役拒否を考える | 笠原芳光 著 | 19-32 |
---|---|---|
徴兵制と良心的兵役拒否 | フォルカー・フールト 著 | 33-48 |
東ドイツの兵役拒否 | 市川ひろみ 著 | 49-72 |
著者紹介
佐々木 陽子
- 略歴
- 〈佐々木陽子〉1952年東京都生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程。国立看護大学校非常勤講師。著書に「総力戦と女性兵士」など。
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兵役拒否
2022/10/14 20:32
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:雄ヤギ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「兵役拒否」というテーマをもとに、イタリアや戦前の日本、米軍、第一次大戦時のイギリスなど様々な分野の専門家が章ごとに論じている。兵役を拒否する理由には、経済的なもの、宗教的なもの、政治的なものなど様々だが、文化によって重んじられる理由が違うのが面白かった。
紙の本
組織の命令と海軍中佐の身内
2022/10/16 00:46
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
灯台社の「兵役拒否」を礼賛するのは「兵役を拒否した日本人」の頃のままだが、この宗教団体による「兵役拒否」が昭和60年の「輸血拒否」事件と同じ「論理」で行われていた事に気がつかなかったのか?あるいは知らないのか。著者は実はエホバの証人で、「輸血拒否」事件のような交通事故や輸血を必要とする病気になったとしても輸血をしたら「地上の楽園」には行けなくなるので「輸血拒否」するなら構わないけれど。エホバの証人は統治体が投票で物事を決めた事に従うのだから、「兵役拒否」も「輸血拒否」も撤回される可能性自体はあるのだが。こういう個々の良心ではなく、ラザフォード判事が決めた事に従った場合でも「兵役拒否はすばらしい」では話しにならない。
北御門二郎の場合、身内に海軍中佐がいて取りなしてくれたとの事。戦前は兵役拒否など出来るわけがないのだが、誰もが身内に取り計らってくれる軍人さんなどいない。
兵役拒否の無条件な礼賛は軍人礼賛の裏返しに見えてくる。逆に言えば「兵役拒否が出来ない奴は臆病者」だと言い換える事が出来る。昭和40年代の「ベトナム反戦運動」のように北ベトナムと解放戦線の戦争は礼賛して、アメリカ帝国主義とその傀儡や追随勢力だけへの反戦を呼びかけて、テト攻勢のような休戦破りが「偉大な戦い」であり、フエの虐殺はどこへやら、何よりも結果的にポル・ポト政権の成立を手助けしてしまった例があるのだから。
この本を書いた人達は今、ロシアに向かって大ロシア主義者プーチンの「ナチのゼレンスキー政権に対する特別軍事作戦」でロシア軍に動員される事を拒否するように呼びかけているのだろうか。