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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2004.9
  • 出版社: 東京創元社
  • レーベル: 創元推理文庫
  • サイズ:15cm/716p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-488-20904-1

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文庫

紙の本

白い雌ライオン (創元推理文庫)

著者 ヘニング・マンケル (著),柳沢 由実子 (訳)

【CWAゴールドダガー受賞シリーズ】春目前のスウェーデンの田舎町で不動産業者の女性が行方不明に。失踪か、事件か、事故か? ヴァランダー警部らは彼女の足取りを追い、最後に向...

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白い雌ライオン (創元推理文庫)

税込 1,650 15pt

白い雌ライオン

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商品説明

【CWAゴールドダガー受賞シリーズ】
春目前のスウェーデンの田舎町で不動産業者の女性が行方不明に。失踪か、事件か、事故か? ヴァランダー警部らは彼女の足取りを追い、最後に向かった売家へ急ぐ。ところがその近くで謎の空き家が爆発炎上、焼け跡から発見されたのは黒人の指と南アフリカ製の銃、ロシア製の通信装置だった。ふたつの事件の関連は? スウェーデンとロシア、南アフリカを結ぶ糸は? EU各国で圧倒的な人気を誇る傑作シリーズ。解説=吉野仁【本の内容】

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みんなのレビュー29件

みんなの評価4.0

評価内訳

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  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)

紙の本

ヴァランダー警部シリーズである意味は薄いが・・・<現在>を生きるための物語

2016/06/30 19:50

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:かしこん - この投稿者のレビュー一覧を見る

いきなり分厚くなってます。 700ページ越え。
『白い雌ライオン』というタイトルですが、表紙はアンテロープですかね?

不動産売買の仲介をしている女性が失踪したと届け出がある。 ヴァランダーたちの願いもむなしく、数日後、女性は眉間を撃ち抜かれた死体となって発見される。 一体誰が何のために? その事件は、南アフリカ共和国で起きようとしている陰謀につながっていた・・・という話。

前作『リガの犬たち』もそうだが、これもスウェーデンと他国の関係や違いが描かれ、国際スパイ小説ばりの展開を見せるのでページをめくる手が止まらず。
ボーア人、という存在、初めて知りました。
選民思想はユダヤ人だけじゃなかったのね(いや、どの人種にもそういう特別な気持ちはあるのか)。
そして何故アパルトヘイトなんてものが敷かれたのか、更に撤廃への道がこんなにも険しかったのだということも。 当時、アパルトヘイト廃止のニュースを見ているはずなのに、まったくわかってない自分、どうよ・・・(ベルリンの壁崩壊もリアルタイムで『今日の出来事』で見たはずなんだけど、その背景を学んだのもまた映画からだったなぁ)。

ヴァランダー警部の出番は半分くらいですが、まぁ話の都合上そうなるのは仕方がない。 ラストシーンにも立ち会えない主人公ですが、世界規模の物語ではそうなってしまうのかも。 というかヴァランダー警部シリーズとして書かなくてもよかったのかもしれないと思えるほど、独立した話というか、南アフリカに力点を置きすぎたような気もしないでもないんだけれど、まぁでも読んじゃった(読まされた)んで。
事件のたびに異文化に触れて自分の認識はとても狭いものであると驚くヴァランダー警部は、自分の足元はだいたい安定してると思っている世界中の人たちの代表であり、またそんな人々が彼のようであってほしいという作者の気持ちなのだろうか。 だからヴァランダー警部の話を、こっちも読んでいたいと思うのかも。
面白かったです。 また勉強になりました。(2009年2月読了)

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紙の本

困った中年警察官

2005/03/13 00:18

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ケルレン - この投稿者のレビュー一覧を見る

 クルト・ヴァランダー・シリーズ第三弾。今回、重要な鍵となるのは南アフリカだ。シリーズの舞台スウェーデンと南アフリカとの間にいったいどんな関係が? と思ったが、読み進むうちに、政治情勢によって利害関係が刻々と変化する、犯罪ネットワークの活動範囲の広さがわかってくる。いまや日本でも様々な国の犯罪組織の潜伏が報道される状況になってきているので、本書で指摘されている出入国管理の問題は、意外に身近なことかもしれない。
 ヴァランダーは相変わらずダメ男である。私生活で不器用なのは、警察小説にはよくあることだが、彼の場合、仕事でも問題が多い。規則違反でも型破りな捜査で事件を解決するならカッコイイかもしれないが、そうはならない。容疑者に軟禁されれば恐怖に震えるだけだし、根拠のない確信で独りよがりに突っ走っては犠牲者を出してしまう。上司はもちろん、部下までもが頭を抱えるばかりだ。
 ヴァランダー自身もタフではあるが、繊細で、自分の行動を客観的に振り返ることができるだけに、いつも後悔に苛まされることになる。このあたり、情けない中年男として共感を持つか、いい加減にしてよと苛立つか分かれるところだろう。
 南アフリカといえば、人種問題を避けることはできないが、本書での描き方は、黒人対白人といった単純なものではなく、個々人の複雑な事情が語られていく。アフリカ滞在が長く、現在もスウェーデンとアフリカを行き来しているマンケルならではの視点が随所で活かされている。

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紙の本

時代の変わり目に生きる我々に語りかける物語

2018/05/29 22:49

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:pinpoko - この投稿者のレビュー一覧を見る

先にケネス・ブラナー演じるドラマを見てしまったので、本作品ではヴァランダーがスウェーデンを一歩も出ずに今回の事件に巻き込まれていったため、前作のような展開ではないのがちょっと物足りなかった。でも映像的には面白くても、このご時世世界中でおきていることにリアルに関われる人間がどれだけいるのか?と思うとかえって、その手の届かないところで起きていることが、案外無関係なに人にどれほど深く影響を与えうるのかというひとつの例示なんじゃないかとも思う。
始まりも終わりもはっきりとはわからないままに、世界の裏側で起きている事件が、政治的判断が、陰謀が、国際関係が、いつ自分に直接牙を向いて襲い掛かってくるかわからない。
ヴァランダーが嘆くように、我々も今まで安全・安心と思っていた自分の属する世界がある日突然、隕石に衝突するように崩壊してしまうかもしれない不安の中に生きているのだと思う。最近普通に生きるのが難しいと感じてしまう。
そういう漠然とした不安をさらにかきたててくれた作品だった。

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2008/04/22 21:17

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2009/06/21 16:21

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2011/02/22 20:32

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2012/03/05 14:45

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2012/11/30 13:00

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