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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2004.9
  • 出版社: 光文社
  • レーベル: 光文社文庫
  • サイズ:16cm/206p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-334-73746-3

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噓猫 (光文社文庫)

著者 浅暮 三文 (著)

噓猫 (光文社文庫)

税込 524 4pt

嘘  猫

税込 440 4pt

嘘  猫

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みんなのレビュー11件

みんなの評価4.2

評価内訳

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  • 星 1 (0件)

紙の本

著者コメント

2004/10/25 00:19

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:浅暮三文 - この投稿者のレビュー一覧を見る

さて、九月九日、光文社文庫より書き下ろしで出版するのは、初の自伝青春もの。小説のようなエッセイのような奇妙な形式の散文を書いてみました。内容は今から二十年前、大阪から上京した駆け出しコピーライターのアサグレ青年のてんやわんやの日々。その数年間に六畳一間の安下宿で一緒に暮らした猫たちが登場します。猫との生活は本当に奇妙で不思議なことが目白押しです。まずはご一読を。浅暮拝

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紙の本

浅暮さんといつの間にか現れ、いつの間にか消えていった猫の物語

2009/08/22 00:26

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:wildcat - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書は、著者・浅暮三文(あさぐれみつふみ)氏が、
コピーライターとして駆け出しの頃から
売れ始めた頃まで、
一緒に生活していた猫とのエピソードを綴ったものである。

タイトルの「嘘猫」は、冒頭のこの言葉に由来する。

   猫はよく分からない。

  いるようでいて、いないし、
  いないようでいて、いる。

  それに嘘をつく。

  大きな嘘、小さな嘘、いろいろな嘘を。

   いつの間にか現れ、いつの間にか消えていった僕の猫。

  今から二十年ほど前、確かに僕は六畳一間の安下宿で
  彼らと寝食を共にした。

   だのに、振り返るとそれはまるで幻か、
  もともと彼らのついた嘘だったようにさえ思える。

  猫とは存在そのものが嘘、猫そのものが嘘なのかもしれない。

   旅の途中ですれ違った誰かのように、人生のひとときだけ知り合い、
  隙間から隙間へとすり抜けていく。

  かすかな手がかりと印象だけを残して。

  それが猫だ。

ある雨の日、窓の外の猫がいつまでも鳴いている。

とうとう根負けした浅暮氏は、
その猫を家に入れることになるのだが・・・。

実は、その猫、野良猫・ミヤは、雨宿りよりもご飯よりも、
浅暮氏に求めていることがあり、
彼はそれを断らないと踏んで、中に入っている、
ということがあとあとわかる。

次の日、雨でもないのにやってきたミヤ。

部屋に入れてもずーっと鳴いている。

本を読み出した著者。

気づくと、鳴き声がユニゾンコーラスになっている。

ミヤはふとんで出産していたのだった。

これは、浅暮氏とミヤの物語と思いきや、
子猫たちとのエピソードがメインである。

彼がすっかりお父さん状態となり、
ミヤはそのうち乳を含むときだけ帰ってきて、
そのうち来なくなってしまうからだ。

まだ、アパートは共同トイレで、お風呂は銭湯に行くような日々。

猫が禁止のところで猫を飼ってしまっていても、
ご近所トラブルになったりはしなかったし、
猫の首輪に、私も猫が好きですお友達になりませんか
と結び文が付いていたりするようなのどかな頃。

猫は、自分が来たいところを自分で選んできているのではないか、
しゃべらないけれど、こちらの言うことも、言わずに思っていることも、
全部分かっているのではないかという気がする。

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紙の本

気に入った猫ほど、死なずに「消える。」のです。

2005/01/08 18:05

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:一読者 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 一度でも猫を飼った人なら、読むと同感することが多々ある本です。
猫は、人のムクな優しさと、寂しさに敏感で、それを嗅ぎ付けて寄って来てくれます(多少、バーター取り引きの感はありますが)。 また、猫は、人の「恐ろしさ」も敏感に察知します。
 そこが、この本に見事に描かれている気がします。
 著者が、始め、西も東も分からぬ土地で、寂しい思いをしていた時に、母猫と出会い、そのうちに、段々と、身の回りの人びとと、うまく付き合えるようになってくると、始めの頃の「人と猫との関係」が、たとえ、著者氏が、優しく付き合ったとしても、段々と薄れて行く様子がみてとれます。 それでも、最後まで、付き合った猫は死なずに「消える。」のです。 猫は、人のくらしの事情を、全身の毛の先っぼか、何かで読み取って生きている生物なのかもしれません。 猫の魅力と「猫との縁」の不思議さが、いっぱいに溢れた本と言ってもよさそうです。

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2006/01/21 14:57

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2007/12/02 19:26

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2010/01/20 23:04

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2010/07/25 02:22

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2010/10/01 08:25

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2012/02/06 05:56

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2011/09/16 14:00

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2014/10/02 17:21

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