紙の本
正直、目頭が熱くなります。
2020/10/12 12:26
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:岩波文庫愛好家 - この投稿者のレビュー一覧を見る
よくぞここ迄代弁して頂いて!の連続でした。頷きを通り越して涙が目に溜まりました。
どうして人生はこんなにしんどい思いをしないといけないのか、なんて自分はしょうもない人間なのか、こうまでして生きる意味が本当にあるのか、様々考えが脳裡を霞めますが、結局のところ、本書にある内容が、行き着く答えとなります。
何よりの人生書ではないでしょうか。
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遠藤周作さんの作品から、名言ばかり集めて編集された1冊。
人生に悩んでいるときにヒントになる言葉がたくさん詰まってます。
『滅入ったときは、孤独になりなさい。そして孤独のときの対話はやっぱり本や芸術です。』
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遠藤周作の小説,エッセイから内容ごとに分類したもの.実は人生には無駄なものもあるかもしれないが,この本では遠藤周作という一人の作家がどのように考えて生き,それを表現してきたかがよくわかるから素晴らしい.まさに生きるように書き,書くように生きてきた一人の人間の人生が詰まっている.
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たぶん中学以来の遠藤周作。当時はエッセイが好きでよく読んでいたんだが、小説はちょっと難しい部分もあってよくわかってなかったような。
なんで好きなのか考えた事はなかったんだが、このアンソロジーを読んでみて、常識的ではないが、そんなに過激でもなく、ちょっと冷めてはいるが、優しさも感じられる微妙なバランスが中二病だった自分にハマッタのかな?という気がしたんだがどうだろう。
大人になって多少の分別も付いたので小悦を読み返してみようかと。
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『何ひとつ無駄なものはない』と言える境地に至った遠藤周作氏の目に見えないものへの境地、そこに生きる意味を微かに見いだすヒントがあるのではないか?
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ドッグイヤーつけすぎてどこから書いていいのやら。
それくらい大事なセンテンスと言葉の宝庫でした。
遠藤周作は少し難しめに表現するけど現代の選書を五冊くらい読むに値する内容かと思う。
帯では阿川佐和子さんも推薦してた。
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遠藤周作のさまざまな作品から、人生、愛、宗教などについて書かれた文章を集めた本。
本当にいい言葉がたくさん詰まっていて、老若男女どんな人が読んでも何かしら心に響くものがあるのではないでしょうか。
ところで、この本と「このムダな努力をやめなさい」という本を重ねて置いていたら家族に「それでムダなものはあるの、ないの?どっち?」と聞かれてしまいました。
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遠藤周作の作品の中から厳選された文章を集めて、テーマ別にまとめた一冊。
自分の心の中に抱えているモヤモヤがこれを読んで少しずつスッキリしていく感じがした。今の私に響いたのは、結婚や夫婦について、そして、教育についての幸福と不幸についての文章。
きっと読む人、年代によって響く言葉が違って、これからの人生で壁にぶつかったときに読みたい一冊。
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著者は遠藤周作となっているが、彼の死後に編纂されたアンソロジーだ。悩みを抱えて購入したもので、曽野綾子氏と同じくキリスト教者の手による文章というのが我ながら面白い。仏教関連の本としては五木寛之氏を思い浮かべるが、思想の違いを感じる。遠藤氏のエッセイから多くの文章が選ばれているが、中でも「バカ正直」にまつわる話に共感した。まあ多くの男女が共感できるものではないとは思うので、興味のある方だけにしかお勧めできないが……
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人生には何ひとつ無駄なものはない >>は、遠藤周作さんが残してくださった珠玉の言葉を、親しくされていた鈴木秀子さんが、選び取って編んだものだそうです。
≪人生というものがわからないから、われわれは生きて、そして人生とは何かということを、生きながら考えているのだと思います。≫ なるほど、どこまで行っても人生というものがわからないから、わからないのに死ぬわけにはいかないものね。だから生きているんだね。私は、もう57年も生きているのに、あいかわらずわからなくて、このようなタイトルの本があることを知って、内容が良いと聞くと手に取らずにはいられない。
≪60歳になる少し前ごろから私も自分の人生をふりかえって、やっとすこしだけ「今のぼくにとって何ひとつ無駄なものは人生になかったような気がする」とそっと一人で呟くことができる気持ちになった。≫そうなんだ。くやしいなぁ~私は、まだまだ、とてもそんな気持ちになれなくて、上手く行かなかったことをいつまでも後悔しているし、上手く行ったことも「もっと上手く出来たんじゃないかと」思ったりしている。
57歳になった私が、今この本に出会えたのは、まさに運命のような気がする。≪滅入ったときには、本屋に行ってしかるべき本を買ってくるんだ。読めば一語一語が身にしみてわかるはずだ。≫という言葉が温かい。
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「人生には何ひとつ無駄なものはない」
遠藤周作 著
1.本書から。心に留めた文章。
①挫折
敗れた自分を素直に認め、再起を図るためのプロセス。
②孤独
滅入ったときには、孤独になること。
本を読んだり、自分に向き合うことが機会となる。
③
ただしいことが絶対ではない。
④老い
老いていくことで、言葉では表現しづらいものに心を傾いていく。
⑤自己認識
自己認識が、人間の為す行為のなかで、一番難しいかもしれない。
⑥真実
事実の世界にのみ生きているわけではない。
事実のなかに、自分だけの真実を探し、それによって生きている。
⑦転化
自己の嫌なところ。転化させること。
2.こんな方におすすめかもしれません
自分を、遠目から離れてみてみたい。。。
少し、なんか、疲れているかも。。。
そんなにやる気を出したくない。。。
自然な気持ちに戻るきっかけがほしい。。。
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若い頃に作者の本を好んで読んでいたことを思い出し、今の生活に作者の言葉が影響していることを感じた。
正しいことは絶対ではないということ、宗教に関する考察など、いろいろと自分の考えに共鳴する部分やフレーズが多く、改めて作者の本を読みたくなった。
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自分の視点がいかに狭いかを感じました。遠藤周作さんの様々な人生経験からの珠玉の言葉が心に刺さりました。
物事には両面があり、その両方ともいい面も悪い面もある、表題も両面性のあるものが多かったように思います。人生の節目で読むと、今とは全く違う部分の文章がしみ込んでくると思いました。何回も読むべき本です。
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遠藤周作といえば、暗い小説ばかりのイメージだったけど、エッセイとかすごく軽くて読みやすいんだね。いろんな幅の本から集めた名フレーズ集。
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祖父の本棚からもらってきた本。
共感できる言葉、勉強になる言葉、自分を戒めてくれる言葉などたくさんあった。
全部挙げればキリがないので、いくつかだけ挙げたい。この一冊を何度も読み返したい。
「我々の人生というものは、自分が選ぶ状況と、自分の意志とは関係なく与えられた状況がある」
「我々の人生のどんな嫌な出来事や思い出すらも、ひとつとして無駄なものなどありはしない。無駄だったと思えるのは我々の勝手な判断なのであって、もし神というものがあるならば、神はその無駄とみえるものに、実は我々の人生のために役に立つ何かを隠しているのであり、それは無駄どころか、貴重なものを秘めている気がする」
「我々の人生には絶対的なものなどありはしないということにつきる。」
「たとえばあなたの細君の人生で、あなたは彼女の重要な傍役である。あなたの友人の人生にとってあなたは決して主人公ではない。傍をつとめる存在なのだ。」
「また心配事が増えたぞ。生きていることには心配の連続の部分がある。」
「自分がいつも正しい、正義漢だと思っている人というのも、知らず識らずのうちに傲慢という罪を犯していると思います。なぜかというと、自分が正しいと言う気持ちは、必ず他人を裁こうとします。つまり、人を裁こうとする気持ちというのは、自分が裁く相手の心の悲しみとか寂しさということが、よくわかっていないことなのです。」
「愛慾は相手の自由をうばい、自分も深く傷つける。しかし愛はその逆になる。」
「教育とは結局、自分が自分にすることだなあ、と考える。そして、どんな環境にあってもそこから自分を教育するコヤシは見つかるのだなあ、とも思う。」