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- カテゴリ:一般
- 発売日:2005/12/01
- 出版社: 本の雑誌社
- サイズ:20cm/387p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-86011-052-8
紙の本
都筑道夫少年小説コレクション 6 拳銃天使
悪漢どもを懲らす、拳銃天使の活躍! 2つの中篇「拳銃天使」「拳銃仮面」のほか、未完の西部劇「黄色いガン・ベルト」、本格推理「六年すいり組」など全10篇を収録した、都筑道夫...
都筑道夫少年小説コレクション 6 拳銃天使
紙の本 |
セット商品 |
- 税込価格:14,520円(132pt)
- 発送可能日:購入できません
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商品説明
悪漢どもを懲らす、拳銃天使の活躍! 2つの中篇「拳銃天使」「拳銃仮面」のほか、未完の西部劇「黄色いガン・ベルト」、本格推理「六年すいり組」など全10篇を収録した、都筑道夫の少年小説コレクション完結編。【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧
拳銃天使 | 7-93 | |
---|---|---|
拳銃仮面 | 94-142 | |
透明人間がやって来た | 143-150 |
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紙の本
内容紹介
2005/11/16 14:11
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:本の雑誌社 - この投稿者のレビュー一覧を見る
様々なジャンルで活躍された作家・都筑道夫氏の少年小説を集めたコレクションがついに完結。入手困難だった作品に単行本未収録作品も多数収録。作家や評論家によるエッセイと編者・日下三蔵氏の解説も収録し、忘れてはならない偉大な功績がいまここに復活します!
*******
(収録作品)
●拳銃天使
●拳銃仮面
●透明人間がやってきた
●六年すいり組
●青ざめた道化師
●どろんこタイムズ
●黒いおじさん
●空港に乱舞するハト
●コールサインX
●黄色いガン・ベルト
紙の本
この本に載っている北上次郎の都筑道夫論、じつはこの少年小説のことを書いているんじゃなくて、他の大人のための作品についてじゃないかな、なんて思います。これはあくまで日活のアクション
2006/02/17 19:31
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
都筑の少年小説コレクションの棹尾を飾る作品集です、なんて書くと大げさですね。この巻の番号、或は配本の順番に意味があったとは、私はあまり思ってはいないんです。ただし、流石と思うのは、この巻には北上次郎が文章を寄せている、それでしょうか。ま、本の雑誌社の責任者としては、当然といえば当然なんでしょうが。
ただし、個人的に言うとこの北上次郎の「都筑道夫の陽性活劇」、ちょっとピントはずれかな、という気はします。都筑道夫論というよりは「冒険小説の時代」そのものですし、あの70〜80年代を席捲した冒険小説作家たちと続きの小説との間には、単に陰性か陽性かといったツベリクリン反応以上の本質的な差があって、それは世界というものに向けられる視線である、と私は思うんです。
それは都筑の全作品を通じていえることで、基本的にこの人は日本だけを見ているんですね。無論、海外小説を好んで読み紹介したかもしれませんが、実作となると舞台もですがメンタリティも完全に日本人。で、それが北上の言う陽性活劇ではあるんですが、少なくとも少年小説に関して言えば、陽性というより日活のアクション映画風といったほうがピッタリ来る気がします。
むしろ、このコレクションでは収録されていないのですが、都筑には同じ少年小説でも時代小説があるはずで、きっとそちらのほうがより彼のいいとこころが出ているはずではないか、そんな気がします。ま、伝奇小説の場合、少年小説とは分類しにくくて今回の巻構成になったのかもしれませんが。
目次に簡単な内容と、発表年代を( )書きで補足して紹介しましょう。
死んだはずの兄さんが何人も現れて混乱する武の前に現れたのは「拳銃天使」(1959 少年マガジン)、杉田部長刑事が町で見かけた一寸法師、彼がもっていたのは赤い消防自動車「拳銃仮面」(1960 漫画王)、東京からやってくるおじさんを迎えに行った子供たちの「透明人間がやってきた」(1960 考える子ども六年生)、甲賀探偵と伊賀警部、そして大助君の活躍する三話からなる「六年すいり組」(1961 考える子ども六年生)。
離婚した母親と暮らす少年が見かけたのは母と語るピエロの姿「青ざめた道化師」(1961 高校時代)、小学生と中学生の記者たちが名推理で事件を解決してはスクープにしていく六話からなる「どろんこタイムズ」(1961〜2 中学時代三年生)、僕たちに不思議なことを頼んできたのは「黒いおじさん」(1961 中学生の友一年)、空港に現れた何人もの黒いおじさん「空港に乱舞するハト」(1961 中学生の友二年)。
学校の放送室を舞台に部員たちの推理がきらめく一二話からなる「コールサインX」(1964〜5 中一時代)、新しい拳銃コルトをめぐる「黄色いガンベルト」(1961 中学生画報)、それに、北上次郎の「都筑道夫の陽性活劇」、日下三蔵の編者解題となります。素晴らしい装丁は、いままでと同じく山田英春です。
どの作品も愛嬌があって好きですが、ワンパターンが笑える「拳銃天使」と、ミステリとしての完成度が高い「どろんこタイムズ」が特に好きですね。寂しいのは、挿絵がないこと。発表当時の掲載紙を考えれば絶対にあったはずで、他の巻同様にそれがついていれば、最高だったのに、と思います。