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紙の本
海紡ぐ螺旋空の回廊 (講談社ノベルス 薬屋探偵妖綺談)
著者 高里 椎奈 (著)
リベザル誘拐に、奇妙な加工が施された部屋の中で起きた座木の義父の怪死。深山木薬店の妖怪探偵たちに降りかかった2つの災いと、座木が耳にした青伊、智充、春という3人の少年がか...
海紡ぐ螺旋空の回廊 (講談社ノベルス 薬屋探偵妖綺談)
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商品説明
リベザル誘拐に、奇妙な加工が施された部屋の中で起きた座木の義父の怪死。深山木薬店の妖怪探偵たちに降りかかった2つの災いと、座木が耳にした青伊、智充、春という3人の少年がかかわる60年前の女子高生失踪事件。この3つの事件に接点はあるのか?探偵たちが謎に迫るうち、なんと深山木秋の隠された過去が判明。事態は思わぬ方向へと動き始める。【「BOOK」データベースの商品解説】
リベザル誘拐に、座木の義父の怪死。さらに、座木が耳にした3人の少年がかかわる60年前の女子高生失踪事件。この3つの事件に接点はあるのか? 深山木秋の衝撃の真実が明かされる、シリーズ第13弾。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
高里 椎奈
- 略歴
- 〈高里椎奈〉1976年生まれ。
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紙の本
密かに憧れる精神の強さ
2006/04/27 18:30
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:紫月 - この投稿者のレビュー一覧を見る
このシリーズが出版されなくなって久しいので、ファンとしては寂しい思いをしていたところだった。
やっと出た!と思ったら、帯にはシリーズ第一部完結の文字が。
かなりショックを受けながら読んでみたけれど、内容の質が落ちていることはなく、期待を裏切らないラストにようやっと安心する。
六十年前と現在のミステリが交錯し、謎解きも二重、三重に楽しめるが、このシリーズの魅力はやはり登場人物のキャラクターにあるだろう。
特に主人公、深山木秋の孤高に生きる強さに憧れる読者はおおいのではないだろうか。
本書ではそんな秋の秘密が明かされる。しかしそれによって彼の神秘性や魅力が減じられることなく、むしろますます奥が深い。著者が第一部最終章を意識して無理に終わらせず、丁寧に描いてくれたのが嬉しい限りだ。
秋の名前にまつわる秘密。そして彼の生きていくスタンス。
「お前の知ってる僕が僕だ。他に何が要る?」
秋の性質を端的に現しているセリフだ。
周囲の雑音がどんなものであろうと振り回されず、周囲によって己が変わることなどありえないということを知っている、強い精神がそこにある。
本書には今回の事件の当事者である北瀬智充、妖怪ヘラやほのぼのとしたキャラクターが親しみ深い元刑事の葉山、刑事の高遠など、これまでに登場したキャラクターたちが多数顔を出している。
これもまた楽しく懐かしい趣向だったが、今回の感動が薄れないうちに第二部がスタートされることを期待したい。