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紙の本
「失踪日記」が良かったら次はこれ
2023/04/10 18:02
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:.ばっは - この投稿者のレビュー一覧を見る
何気ない日常のようで非日常的に感じる出来事。
失踪日記よりも文字が多いからちょっと読む必要があるけれど
人の日記は面白い、と思う人にはお勧め。続編も読みたい。
紙の本
何気ない日常を切り取る
2020/01/23 16:47
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
朝昼晩の食べたものからその日に読んだ本までが、延々と綴られていきます。アルコール依存性を乗り越えた後の、つかの間の平穏が伝わってきました。
紙の本
「失踪日記」出版前夜。大人の、人生の夏休み絵日記。読書感想文も、いっぱい(^^)
2012/05/18 02:55
9人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:しのはら - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、ベストセラー「失踪日記」出版前夜の日常を描いた日記漫画。
事件はなく仕事は少なく、寝て起きて書店行って図書館行ってアイス買って昼寝して麺類食べて本読んで薬飲んで漫画描いてテレビ見て寝る日々。何に一番似ているかというと、「夏休み」です。
なので、一瞬「いいなあ〜こんな暮らし」と思ってしまうけど、もちろんそれはとんだ勘違い。私ども凡人の「夏休み」とは大きな違いが。
第一に、その半端でない読書量。
誰に頼まれたわけでもなく、大量の本を読み続ける日々。SF、文学、ミステリ、エンタテイメント、漫画、短歌・・・とジャンルは様々。これらがすべて「あじまワールド」を形作る糧になっているのか、と感慨深い。
日記中の読書感想がまた魅力で、本書は読書ガイドとしても価千金。
第二に、漫画を描いている事。
「漫画家だから当然」と言うなかれ。著者はかつて、創作の苦しみから逃れるために失踪を重ねアルコール依存症に陥り、現在も断酒会に通い抗鬱剤を飲んでいる状態。それでもなお、依頼されずとも出版のあてがなくとも描いている。これぞ漫画家魂!
お金を稼ぐのなら他の方法もある。(吾妻先生はガスの配管だってできる!)だけど、苦しみ悩みながらも、やむにやまれぬ何かが描かせているのだなあ。
日記中、読者はついにそんな日々が報われる瞬間を目撃します。
「失踪日記」の出版元が決まり、(それが大ヒットする事を知っている私達には特に)雲間から光が射し天使のコーラスが聞こえるのです。
吾妻先生に漫画を描かせている「何か」に、心から感謝する瞬間です。
紙の本
こういう読み物の評価ってのは書き手に対する興味の関数なのだ
2007/02/04 08:44
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:SnakeHole - この投稿者のレビュー一覧を見る
2005年3月の発売以来売れに売れ,ついに手塚治虫文化賞まで受賞したあの「失踪日記」を執筆していたころの絵日記……つうか,日記漫画つうか。当たり前だがまだ「失踪日記」は出ていないので仕事は少なく貧乏で,コシマキにあるとおり基本的には「何もしてません」状態のつまんない日常を淡々と綴ったものである。
そんなもの,どこが面白いの,というなかれ。なんつうのかな,こういう読み物の評価ってのは基本的には書き手に対する興味の関数なので,オレがこれを読んで感じる面白さは,あなたとは共有出来ない可能性があるのだ。例えば何も読むものがなくて途方にくれた時にオレが買う雑誌の第一候補である「ダカーポ」には大崎善生,坪内祐三,常盤新平各氏の日記が連載されている。が,オレはこれらを読んで面白いと思ったことがない。それはたぶん彼らの日記がつまんないからではなく(そうなら連載は続かないだろ)オレが彼らに全然興味がないからなんだよね。
そもそも日記なんてもの,波乱万丈乾坤一擲,行くか戻るか生きるか死ぬかの毎日を送っているヒトが書くと思いますか? ライブドアのホリエ君だって逮捕されたあとは書いてないでしょ? だから読むほうも大方は他人の日常の失敗を笑ったり旨そうな食い物を羨んだり映画や本への感想を参考にしたりするために読むんであって,日記の書き手がある日突然タイムリープ能力に目覚めて妹に食われたプリンを取り戻すために過去に戻るなんてことを期待してはいないはずなのである(このくだり,分からないひとはアニメ「時をかける少女」をご覧くだされ)。
紙の本
なんでもないような日々の積み重ねが、後から見ると大きな意味を持つ。
2006/07/15 01:07
16人中、16人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:木の葉燃朗 - この投稿者のレビュー一覧を見る
2004年7月〜2005年2月までの日々を綴った日記マンガ。2004年の7月から8月の分は同人誌として発表され、それ以降の分は、角川書店の雑誌『Comic 新現実』、『コンプエース』に掲載されたもの。あわせて、当時を回想するインタビューも掲載されている。
「まえがき」に、この漫画の特徴は「事件無し/波乱無し/貧乏/神経症/冷やしラーメン/そば/本屋/図書館」(p.1)とあるのだが、表面的にはまさしくそんな感じ。ほぼ毎日、食べたもの、読んだ本見たテレビにその日の仕事、などなどが紹介され、淡々と進んでいく。でも、読んでいると、この淡々としたリズムにいつしか引き込まれる。インタビューでは「毎日あったことをズラズラと続けて、なるべく無味乾燥になるように描いていて……」(p.54)とあるのだが、読む方にとっては生活をこっそり覗いているような面白さがある。
そしてもうひとつ、それぞれの日々は淡々としていても、後から全体を見てみると、この時期は吾妻氏にとってひとつの転換期だったことが分かる。アルコール依存症での入院生活を終えて5年、時には「商業氏の仕事ほとんど/無くなって すっきりして寝る」(P.77,9月24日)という状況になったこともあったようだ。インタビューによれば、収入が「月に四〜五万円とか(笑)」(p.197)ということもあったらしい。だから、結構切迫した日々だったのである。
しかしその間に、ホームレス生活・アルコール依存症による入院生活を描いた作品が、紆余曲折を経つつも『失踪日記』として出版されることが決まる。この『失踪日記』がロングセラーとなり、吾妻氏の名が再び多くの人に知られるようになったのはご存知のとおり。つまり今になって読むと、この時期はいわば「吾妻ひでお復活前夜」とも言える日々だったわけだ、実は。
そう思うと、よくぞ日記に残してくださいました、と感じずにはいられない。
他にも、「2ちゃんねる」で「電車男」が盛り上がっていて、本になるらしいという話をしていたり、中島らも氏の死去のニュースを知った時の話を描いていたり、当時の出来事を吾妻氏がどう考えていたかも分かる。
こうした、記録という面でも、非常に興味深い本。