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紙の本
剣闘士スパルタクス (中公文庫)
著者 佐藤 賢一 (著)
「スパルタクス、おまえにも先頭をきってもらいたい」仲間の求めに応じスパルタクスは起った。寄せ集めの集団は、やがて奴隷解放の旗印を掲げる反乱軍としてイタリア本土を席巻する。...
剣闘士スパルタクス (中公文庫)
剣闘士スパルタクス
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商品説明
「スパルタクス、おまえにも先頭をきってもらいたい」仲間の求めに応じスパルタクスは起った。寄せ集めの集団は、やがて奴隷解放の旗印を掲げる反乱軍としてイタリア本土を席巻する。だが、世界最強を誇るローマ軍の反撃が始まらんとしていた—!ローマ帝国に叛いた男を描く歴史大活劇。【「BOOK」データベースの商品解説】
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紙の本
パンとサーカスとはいえ、悲しさが付きまとう世界。
2023/06/27 10:06
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:トマト - この投稿者のレビュー一覧を見る
巨大帝国ローマが、人民をおとなしく従順にさせるために与えたものとして「パンとサーカス」と言いますが、サーカスの部類に入る剣闘士の戦いは、要は奴隷として連れて来られた人間に無理やり戦わせる興行。
考古学の研究が進み、そんなに悪い待遇ではなかったとされているが、剣闘士には常に自分の意志に関わらず戦いが待っている。それも、命がかかる。
反乱を起こしても当たり前だ。
どのようにスパルタクス達は行動し、そして、終息していったのかがこの本には描かれていました。
紙の本
佐藤賢一氏によるローマ帝国の叛いた男たちを描いた歴史大活劇です!
2020/10/08 09:37
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、『ジャガーになった男』(小説すばる新人賞)、『王妃の離婚』(直木賞)をはじめ、『傭兵ピエール』、『赤目のジャック』、『双頭の鷲』などの興味深い西洋歴史小説を次々に発表してこられた佐藤賢一氏の作品です。同書は、「スパルタクス、おまえにも先頭をきってもらいたい」という台詞が読者の心に残る大活劇作品です。この仲間の求めに応じスパルタクスはついに起ります。寄せ集めの集団いも関わらず、やがて奴隷解放の旗印を掲げる反乱軍としてイタリア本土を席巻していきます。しかし、その前には、世界最強を誇るローマ軍の反撃が始まらんとしていたのです。一体、どうなるのでしょうか?続きは、ぜひ、同書をお読みください。
紙の本
脱英雄化された、人間的、剣闘士的スパルタクス像
2008/03/02 21:29
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:いえぽん - この投稿者のレビュー一覧を見る
闘技場で闘うことを強いられた奴隷でありながら、養成所を脱走し、立場を同じくする脱走奴隷たちを率い、幾度もローマ軍を敗走せしめた剣闘士スパルタクスの名前は、今なお、世界帝国に反旗を翻した英雄として、語られることが少なくありません。かつて、ヨーロッパの左翼組織に「スパルタクス団」と、彼の名が付けられた事もあったことからも明らかですが、スパルタクスは、威風堂々たる英雄として、人々のイメージの中に存在し続けています。しかし、そうした前提のもとで語られる「スパルタクス」は、ある種の偶像でもあり、剣闘士であり、何よりも人間だったという事実から当然出てくるはずの「人間臭さ」に欠けている側面も、否定することは難しいのが実際のところです。
本書に登場するスパルタクスは、極めて人間らしい存在として描かれています。確かに、剣闘士としての技量と、訓練師としての手腕は、全く非凡なものがありますが、脱走して、さあどうしようかと思い悩んだり、剣闘士たちとは違い、全く戦闘には向いていない脱走奴隷たちの扱いに苦慮したり、果てはお忍びで旧知の貴婦人と逢瀬に耽ったりと、後世語られている英雄像とは大きく異なる、しかし極めて人間的な剣闘士スパルタクスは、決してローマを心底憎み、崩壊させようと思っているわけでもない風にも記述されています。恐らく、こうした描写は、意図的なものでしょう。剛壮にして華麗な英雄譚を綴るのではなく、敢えて「脱英雄化」させることで、スパルタクスの性格と魅力を最大限に引き出そうとしたのだと考えられます。本来、一番の盛り上がり所であるはずのローマ軍との激闘が、大部分において、淡白とも言える筆致で描かれていたり、時には、回想的な手法が用いられているのも、大軍同士がぶつかり合う戦場での会戦は、あまりにも戦略的、術策的であったため、スパルタクスの男気を揺さぶるものではなかったのだ、ということを、読者に読み取らせる効果的な手法として、展開されています。結局のところ、強いられていたはずの剣闘士の頃が、もっとも活力に溢れ、活き活きとしているように見えるのは、スパルタクスが、誇り高き剣闘士だったからでしょう。
極めて興味深く、独創的な一作で、古代ローマ好きにはたまらない一作だと言えますが、濃淡が激しく、そのギャップに戸惑うこともあるかも知れません。ただ、新たなスパルタクス像を構成しているので、歴史に詳しい方でも、新鮮かつ鮮烈な印象を受けるかと思います。
紙の本
あくまでもスパルタクス個人に収斂していきます
2008/11/16 00:19
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:読み人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
スパルタクスについて佐藤賢一さんが書いたと聞いて、(ずいぶん前の話しですが)
スパルタクスは、キューブリックの映画を見たので、まぁ、いいや、と思っていたのですが、
(しかし、あの映画は、キューブリックは、カーク・ダグラスに請われて監督をし
妥協に妥協ををしてハリウッドスタイルで撮ったのでキューブリックらしさは
殆ど感じられません)
なんとなく、久ぶりに佐藤賢一さんの文章を読みたいなぁ、、と思い読んでみました。
スパルタクスは、剣闘士という奴隷の身分から、
乱を引き起こし、イタリア半島というより、当時最強の軍隊を誇るローマ国内を
元奴隷たちを引き連れて二縦断半ぐらいし(こんなにうろうろしていたとは知らなかった)
その後、鎮圧されます。
前々から、佐藤賢一さんは、自分は歴史小説家として捉えられているが、
実は、壮大な歴史絵巻を書きたいわけではないと
よく公言していたわけですが、
本書もなるほど、そうでして。
乱を描く、歴史的な意義を見つける、新しい史観の上で描くというわけではけっしてなくて
あくまでも、人間としてのスパルタクス個人に焦点をあてて小説が書かれています。
そのため、歴史小説のわりに、登場人物の少ないこと!!。
スパルタクスがどんな思いで命を賭けた見世物であり民衆のヒーローでありながらも
奴隷の身分だった、剣闘士をしていたのか。
乱を起こして連戦連勝ながらも、イタリア半島から出られないときは、どう感じていたのか、
大きなウォーを描くというより、あくまでもスパルタクス個人に収斂しバトルを描いたと言う感じです。
ここが本書のキーです。
実は、船を得られなかったため反乱軍の民衆を連れて海をわたれず
イタリア国内をうろうろし鎮圧されてしまうわけですが、
スパルタクス個人だけなら、どこかの将軍様みたいに
自分の代わりに戦う民衆をほっといて、小さな船に乗って目的どおり故郷のトラキアに帰れたかもしれません。
意外といい人だったかもしれません。
紙の本
古代ローマ冒険活劇
2022/02/15 12:23
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
作者佐藤賢一の筆の勢いと熱量が遺憾なく発揮された古代ローマ冒険活劇である。主人公スパルタカスに完全に一体化した書き方は、深みや客観性には欠けるが、とにかく勢いでどんどん読みすすめることができる。難しいことは抜きにしてエンターテイメント小説として読むべき作品である。