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巴里の憂鬱 改版 (新潮文庫)
父母兄弟よりも、祖国よりも、お金よりも、雲を愛すると宣言して、詩人の立場を鮮明に打ち出した『異人さん』。耐えがたいこの世からの脱出を叫ぶ『どこへでも此世の外へ』。ほかに、...
巴里の憂鬱 改版 (新潮文庫)
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商品説明
父母兄弟よりも、祖国よりも、お金よりも、雲を愛すると宣言して、詩人の立場を鮮明に打ち出した『異人さん』。耐えがたいこの世からの脱出を叫ぶ『どこへでも此世の外へ』。ほかに、パリの群衆の中での孤独を半ば自伝的にしるした散文詩全50篇を収録。『悪の華』と双壁をなし、後世の文学に絶大な影響を与えたボードレール晩年の成果を、わが国の天才詩人三好達治の名訳で贈る。【「BOOK」データベースの商品解説】
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異邦人
2002/06/07 22:01
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投稿者:異邦人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「常に酔っていなければならぬ/お前を押し付ける時間の重荷を感じないために/……酒に/詩に/あるいは美徳に」
近代以後は「時間」が次第に加速度を増している。平均寿命は大きく伸びたが、時間に追われる我々はトータルとしての人生の内実を拡大したのであろうか? むしろ物理的な「人生の時間」に誤魔化されて、実質としての人生の「質」と「量」を減衰させてはいないのか? 19世紀のフランスのこの作家は、さまざまに問いかける、「異邦人よ、何を愛するのか?」「人生は、だれもがベッドを違う部屋に移せば幸福になれると信じている病院のようである」、そして、この散文詩集の主人公ははあわれなガラス屋の商品をめがけて鉢植えを落としたりする。
異常な行動の奥に潜む、現代人の心理の倒錯、現代という息苦しさを表現している。