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簡潔な感想を述べるのなら、主人公に対してあまりにもごご都合主義な展開だ。その一方で警察に対しての扱いは非常に不合理この上ない。特に舞台となっているビルの構造は、事件のために用意されたとしか思えない。想定していない天災や人災が起こった場合には、寧ろ邪魔になる構造でしかない。この不合理なビルで主人公が活躍するために、少々納得しかねる話しが展開する。正直、途中呼んでいて、そんな馬鹿な展開があるか。と叫んでしまった。
ただ、単純にアクション映画のように気軽に楽しむと言うのなら悪くない一冊だと思う。
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五十嵐貴久始めて読みました。
軽い感じでかつ流れるような展開ですんなり読めました。(ちょっとラブコメ色濃いかなと思いましたが・・・)
他のはどんな感じなのか???
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著者のデビュー作品だそうな。毎回、違った作風で楽しませてくれる五十嵐さんですが、本作は、冒険活劇物語。
テレビ局が最新のハイテクビルに移転。記念の72時間連続テレビの生放送の最中にハイジャックされるが、平凡なOLが、恋人の危機を救うため、敢然と立ち向かうというお話。
テロリストの目的は?。。。というところで、当然どんでん返しも用意されていて、まぁ、面白かったけれど、平凡なOLを主人公にしたという設定からして、リアリティーという面で、浮いたお話になってしまいました。冒険活劇のハラハラドキドキというより、ドタバタ感という印象が強く出ていました。(コメディーと思って読めば良かったのかもしれませんが。。。)
また、FBI仕込みの「交渉人」が捜査の天才とのふれこみで登場し、後年の作品「交渉人」を彷彿とさせる予感があったが、何の仕事もしなかったんじゃないかという印象しか残らなかったのも期待はずれ。
(2008/3/26)
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毎回毛色の違う作品を書く今回はどう見てもフジ○レビが舞台のテロ物。しかし表紙が中身と全く傾向違うんじゃないかと思います。ストーリーだけ見ると中高生向けアクションラブコメか?的強引さもありますがテンポ早くてさくさく読めました。でも最後、徒歩で車に追いつくのは無茶だろう。体力あるなあ最近の若いOLさんは…。
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フツウ・・・
五十嵐貴久はリカとか交渉人とか好きな作品があるので、
デビュー作、ほう!と、読んでみた。
しかし・・べーりーフツウ。
もうモロにダイハードが目に浮かんじゃって。
原子力云々は東野圭吾の天空の蜂と比べちゃって、でもその理由がちょっと・・
しかも・・最後の脱出劇が・・これでいいの?
うーん。構成力とかはあると思いますが、これは、うーん。
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2008/2/11 Amazonにて購入。
2012/1/23〜1/26
テレビ局が新社屋建築記念の72時間テレビを始めたところで正体不明のグループに乗っ取られる。隔離されたスペースに1人残された経理部女子社員は人質になった恋人を救うため孤独な反抗を開始する。
解説によるとこの作品が多彩な作品群を生み出す五十嵐氏の幻のデビュー作だったとか。ラブコメあり、国際謀略あり、コンゲーム的要素あり、とその後の活躍を匂わせる内容。これも五十嵐作品に共通の要素であるが、映像化にとても適した作品だと思う。でもこれを映像化するには金がかかり過ぎるか。
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以前読んだ五十嵐貴久の『交渉人』がわりと面白かったので、
幻のデビュー作(?)である本作を読んでみた。
結論から言えば、『交渉人』のほうが面白かった。
が、まあ、この『TVJ』も楽しめたのは楽しめた。
テレビ局が正体不明のグループに乗っ取られ、
彼らの狙いはなんだかよくわからない。
女子経理部社員がひょんなことから内部に取り残され、
彼女は一人奮闘し、事件解決へと迫っていく。
最後に彼らのねらいははっきりして、
なるほどねー、とスッキリはするが、
『交渉人』のときほどのどんでん返し感はないかなあ。
ちょっと疲れてるなあという時の一服の清涼剤としてはちょうどいい、
そんなサスペンス小説というところだろうか。
気楽な気分で何か読みたいときにはオススメの一冊である。
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好みはあると思いますが、
私は好きです。
女性が(というか小さかったり、平凡な人が)強い人たちに立ち向かい対抗する話は好きです。
でも、人がバタバタ死ぬのは苦手です(戦争物)。
痛快な感じでした。
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お台場にあるテレビ局が、72時間テレビ生本番の最中に、正体不明のグループにのっとられた。劇場型犯罪に翻弄される警察。犯人たちの真の狙いは何か?30歳を目前にした女子経理部社員が、人質になった恋人を救うため、たったひとりで立ち向かう。手に汗握る、著者の全てが詰まった幻のデビュー作。
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「ダイハード」とか「ホワイトアウト」とか「亡国のイージス」などと同じような話。これはテレビ局ジャックである。はっきり言ってよくある設定なのだけど、主人公の設定が上記と変わっているところ。いかにも主人公になりえないような人を主人公にして、こういう物語を書いてしまうところが作者の力業だと思う。そこはご立派。
しかし、肝心の物語の構造が、実にありがちなどんでん返しでがっくり来た。同じ作者の作品にさえ、本質的は同じ仕掛けのものがある。全体の設定も含めて、ちょっと安易な感じで、主人公設定のひねり以外にはあまりおもしろさを感じなかった。
ただ、読んでいるときは実に楽しいものだったので、まあいいとしよう。一言で言えば、娯楽映画にうってつけの作品だな。
2007/3/10
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著者のデビュー作。
犯行が進行する緊迫感と、それを阻止しようと
孤軍奮闘するヒロインの力の抜け感(本人は必死)のバランスと
テンポが良い。恋する女は強し!
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占拠されたテレビ局の高層タワー。犯人と対峙していながら人質にならなかった経理課の主人公。婚約者を救う為、単身テロリストと戦うと言うどこかで聞いたことのあるようなストーリー。主人公が女性と言う設定もあるがとにかく弱い。どうやって戦うかでなくどうやって隠れるか逃げおおせるかを必死で考える様はサスペンスと言うよりホラーのテイストに近い。ただラスト近くでテロリストの本当の狙いが明らかになった後のサスペンスフルな展開は思わず手に汗握る。伏線がバレバレだったり、ビルの構造が今一つ解りにくかったりと言う難点はあったが楽しかった。
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五十嵐 貴久 『TVJ』
(2005年1月・文藝春秋 / 2008年2月・文春文庫)
舞台はあるテレビ局の新社屋。開局40周年を記念して建てられたハイテクビルなんだとか・・・。
ヒロインは経理部に勤める高井由紀子、29歳。
同じ編成部に勤める彼氏に2日前にプロポーズされたばかりであった。
そんなとき、そのハイテクビルが正体不明の武装集団にいとも簡単に制圧されてしまう。
人質になった恋人を助けるため、由紀子はたった一人でテロリストに立ち向かうのだった、というお話。
同じ作家の作品は、発表順に読んだほうが良い、と常々思っている。
(なかなか思うようにはいかないが)
お気に入りの作家の成長のあとが見てとれたりするとなお楽しい。
2005年に出版だから五十嵐さん充実している頃だなぁ、などとほくそ笑みながら読み始めた。
読み終えてもう一度奥付を確認することになろうとは夢にも思わなかったが・・・。
解説によるとこの作品、どうやら五十嵐さんのデビュー作らしい。
正確には、2000年のサントリーミステリー大賞に応募して落選した作品に手を加えて2005年に出版したのだが、五十嵐さんがこの作品にこだわった理由がよくわからない。
読んだ結論から言うと、あくまで秀作の域をでない作品だったからだ。
そりゃ29歳のヒロインにブルース・ウィリスほどの活躍は期待しないが、どうも偶然に頼りすぎである。
警察側の指揮をとる大島警視正も、せっかく変人ぶりをアピールしていたのに…。
舞台のハイテクビルも、無機的すぎて視覚効果なしでは何も喚起されてこない。
それでもこの作品を書いたのは、「ダイ・ハード」になにかしらの特別な思いがあったとしか思えない。
もしかしたら、「賞に応募するなら最低このくらいは書いてほしい」という、作家先輩として示した基準点だったのか?
(だとすればこの文庫版の表紙のどうしようもないセンスも納得だが)
60点(100点満点)。
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ある意味突っ込みどころ満載のエンターティメント。粗を探せば次々と出てくるのですが、何といってもヒロイン由紀子のその極めて個人的な理由による奮闘ぶりが最高ですね。絶対経験したくはないのですが、一度はやってみたいダイハード的な大活躍。普通のOLには絶対無理なんだろうけど、もしかして自分も出来そうかもとついつい毒されてしまうのが困りモノ。瞬間風速的に由紀子と意識がシンクロしてしまうのですよw。呼んでいてあ~、そこは危険とか声が出てしまうという映像的な意味も含めてねw。
同時に進行する警察VS犯人側のやりとりは紋切り型のせいもあってちょっと物足りない。せっかく極端なキャラとして交渉人大島を設定したのに、スペシャリストぶりを発揮できずに犯人の思惑通りに動いてしまう狂言回し的な存在として描かれてしまっていて、最後はもう本筋には出てこないというがっかりぶりに何しに出てきたん?とやっぱり呟いてしまう。登場人物が多い割に、それぞれの描写があまり絡まずにブツ切れなことや唐突&肩透かしとも思える展開もあって、そのご都合主義的なストーリーにややイラついたりもしますが。。。
何はともあれ肩肘張らずに一気に読了できることだけは保証しておきます。
まさにB級の極致&テレビドラマ・映画向けの一作ですね。
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安定の五十嵐貴久。
読み始めたら止まらない感覚はどの作者よりも圧倒的。
ラブコメ的に見れば有川浩、構成的に見れば宮部みゆきといったところ。
「本気で恋をしてる女はね」「そう簡単には死なないの」
しびれます。
2013.3.17(日)