- 販売開始日: 2012/03/05
- 出版社: 復刊ドットコム
- ISBN:978-4-8354-4386-7
佐々木丸美コレクション18 夢館
著者 佐々木丸美 (著)
〈館〉3部作、第3弾。孤児の千波が暮らす吹原家では、当主である恭介に好意を抱いた者が次々と命を落としていった。因縁と愛憎がうずまく館で、時を越えて再び巡り会う恋人達の物語...
佐々木丸美コレクション18 夢館
商品説明
〈館〉3部作、第3弾。
孤児の千波が暮らす吹原家では、当主である恭介に好意を抱いた者が次々と命を落としていった。因縁と愛憎がうずまく館で、時を越えて再び巡り会う恋人達の物語。
著者紹介
佐々木丸美 (著)
- 略歴
- 1949~2005年。北海道出身。北海学園大学法学部中退。75年、「二千万円テレビ懸賞小説」に佳作入選した「雪の断章」でデビュー。ほかの著書に「崖の館」など。
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大好きな作家さんです
2012/02/05 21:27
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:お月見 - この投稿者のレビュー一覧を見る
佐々木丸美さんは、唯一無二といってもいいぐらい、独創的で幻想的なミステリーを書かれていた作家さんで、彼女の死後、著作のいくつかは絶版状態にあったのですが、最近になって出版社の壁を越えて続々と復刊されはじめました。長年のファンとしては嬉しいかぎりです。
中でも「夢館」は、発表当時、味戸ケイコさんの美しい表紙にひかれてハードカバーをジャケ買いしてしまい、でも中身もとても好みの作風で、はじめて触れた佐々木丸美作品ということを抜きにしても、思い入れのある一番好きな作品なのでした。
佐々木丸美さんの作品には、共通のモチーフのようなものがあり、「森は生きている」や、「シンデレラ」などの一連の童話(少女が迫害にあうが、やがて幸せにたどりつく)を下敷きに、美しく聡明な少女が、困難の果てに幸せをつかむ、というパターンが多いです。
これだけだと、甘甘の少女小説のようなのですが、時々挿入される深い知識に裏打ちされた心理の不思議、哲学への探求などが幻想的な文章の中にちりばめられて、独特な魅力を放っていると思います。
この作品は「館」シリーズの3作目なので、はじめて読む方は、1作目である「岸の館」から読むことをおすすめします。